香取神宮をうろうろ(134)
 香取志 (68) 神事に関して・・・神幸神事 まだつづき・・・

 まいったね。貧乏は嫌いだよ・・・消費税が上がって以来、どうも無駄遣いができなくなって・・・この調子だと買い物に出かけられないで飢え死にしそうな気分です。消費税対策は、ただひたすら動かないというもので対応するしかないなんって思っているわけです。そして出るときは、金を持たずに出るか、上限の予定の金だけ持って出ることにするしかないなんって・・・情けなくなってきます。従って、財布の中の有様は折って隅っこに入れて手を出しにくくした緊急用の壱萬円札・・・これは昔から入れていますね。これと1000円札が1枚と500円玉2枚・・・赤や白のお金が少々ということにして、使用上限は1500円を心がけ、日夜ひきこもりで生活防衛・・・情けない・・・そして、反動が怖い・・・しかし、アベノミクス効果で短くなったチーズは笑えた・・・現在をうろうろ(16) アベノミクス効果・・・? これから見ると心がける上限は1200円にしないといけないかね・・・

 さて、香取志 34コマ 続きと行きましょう。あれ、中身からすると香取志 35コマだね。

世俗聞き伝えている神幸絵図として尊信するするものがこれである。奥書によれば。この御神幸の絵図は古の様子を伝えるものである。蓋し、その神輿の出る儀列の厳なるは固より、祭祀の大きなことについては、その図で見るように。その盛んな事は、至徳年間にまでなお行われていたが、その後絶えてしまった。今、その図の毀損を幕府が補修させて、また、それとは別に図を作って副として巻軸としたとか。元禄13年の9月に香取神宮大禰宜讃岐守胤雪が記している。

 ふむ、神幸祭の図の宣伝ですね。ここで言われているのは・・・元禄13年に幕府と交渉して8月24日に香取から清右衛門が江戸へ持って行った絵図の話ですね。この日の夕方に飛脚が来て、公儀から修復の許可が出て絵図を飛脚が江戸へ持ち帰るのが行き違いになったって記録されているやつ・・・

 この修復および写しを行ったのは伊賀守の御役人の川上伊兵衛が利用している湯島の表具師のようです。この時に写しも作られたようですが・・・現在、大禰宜家の保有しているものは、修復された原本ですか?それともコピーの方かね?どうやら、この神幸祭絵巻は数種類あって・・・権検非違使家のものと、彰考館のもの、これは昭和20年8月に戦災のため焼失、大禰宜家のもの、日本民族館のもの、本田家のものだったもの、成田図書館のもの・・・こんなのがあるようです。成田図書館のが後代の別の系統の図のような話ですね。

 権検非違使家のものだと、先頭は右のように、一の御舩木、そして八龍神と続いています。

 この御舩木というのは何なんですかね?神輿のようなものが乗った棒に何やら束状のものが貫かれている。

 残念なことに、中絶が長すぎて、どうもこの舩木に関しての資料はなさそうな感じです・・・明治15年の神幸祭ならびに供奉列記によれば・・・一の舩木津の宮村、二の舩木一の分目村、三の舩木三の分目村と書かれていますが・・・これは舩木を出したところなのか?それとも担ぐ人を出したところなのか?ちょっと分かりませんね。香取名所図会によれば、御船代は旧図によって新調するとありますから明治24年4月の再興第五回神幸軍神祭で作られたもののようですが・・・何なのか不明ですね。ただ、船代とされていますから、船自体を象徴的に扱ったものであると考えれば良さそうです。そして・・・図の八龍神に関しても、不明というか再興されていませんね。代わりは榊になっているような感じです。

 ふむ・・・そういえば、この舩木・・・行列の順番の変動がありますね。絵図では先頭ですが・・・享禄2年;1529年3月の正一位勲一等香取大明神並びに王子三十余ヶ所、左右八龍神等於中殿三月御祭御陣職次第事・・・こいつには
楯禮(田冷) 標 将軍代(物申祝中臣) 将補代(副祝中臣) 大補代(大祝楫取) 永箱所馬乗代(権禰宜中臣) 大将軍代(大宮司散位大中臣国房) 御鉾役(検杖8人) 御弓箙役(内院8人大神主) 御神輿(12人) 取(5人御厩別当酒司) 御馬4疋(口付4人神夫) 歌人(12人)ならびに八乙女(女8人) 三御船(人夫2人行事押領使) 二御船(人夫2人行事権検非違使) 一御船(人夫2人行事正検非違使) 副将軍代(大禰宜散位大中臣實之) こんな順が示されています。

 船は最後に従っている・・・神輿側から3・2・1と後に連なる・・・何で?

 なんだか、現在の日本の方に気が向いています・・・どうも、集中できない・・・この、陣容ってのも気になるんですが・・・先頭に楯、そして標があって・・・この陣を構成する人間は将軍代、将補代、大補代、大将軍代、副将軍代・・・この5人小じんまりした陣容・・・5人か・・・この陣容には重兵器が装備されていますね。養老令では個人では所有できないようなもの・・・

 延喜式では下総国の甲5領、横刀16口、弓50張、征矢50具、ころく50具・・・これが国府の兵器ですね。軍団の陣容に適合するのでは?多分、香取神領は国造領と同じ設置規定で・・・国にならずに神郡として独立性を保ったと妄想しちゃいます・・・甲5領が将軍、将補、大補、大将軍、副将軍の装備品、そして横刀5口、弓矢5・・・残りは、横刀11、弓箭45・・・国衙の装備品は軍団の中核を構成するためのものですかね?

 軍の中核は将軍、将補、大補、大将軍、副将軍・・・階級が不明ですね・・・大将軍=大宮司、副将軍=大禰宜となっていますから。これはお偉いさんですね。すると、実戦部隊は将軍、将補、大補となるかね?将軍より副将軍の方が格が上?大に対する副なのか?

 延喜式の征夷使の項目に、大将軍、副将軍、軍監、軍曹とかありますね。そうすると、序列は、大将軍・副将軍・・・将軍、将補、大補ということで良さそうです。四等官にならないので気に入りませんが・・・古い制度であると考えてしまえばそれで良いのかも知れません。

 養老令の軍団の規定では1000人を統率する大毅と、その副官の少毅、その下に5人の校尉で校尉以下200人。それは2旅帥以下100人。そして2隊正以下50人ということになるのかね?

 なんとなく・・・警察区ってのが気になります。なんとなく律令の系譜を引いているのではないかと・・・近代デジタルライブラリー - 全国現行警察区画一覧 148コマ 千葉県 下総と上総で交錯している部分がありますが、警察署の所在で見ると、5つにならないな・・・でも、旧来のものがあって1つの国を5つの警察区・軍管区に分けていたのではないかと妄想してしまいます。船橋・松戸・銚子・木下・佐原・佐倉・八日市場・・・の7つの警察区・・・銚子と八日市場をまとめて6つ・・・違うね、分署を含めると下総は・・・19の警察区・・・茨城県にも下総があって3の警察区、埼玉にも下総があって1つの警察区・・・23の警察区か・・・一覧を眺めると旧国で示されていますから、これは江戸時代から引き継いでいるのではないかと妄想します。

 この享禄2年3月の祭祀の行列は・・・香取神領の軍事パレードのような感じですね。形式的なものですが・・・もしかしたら、香取と鹿島は一体だったのかもしれません・・・それでなければ、定型的な軍事組織が提示されていたとか?

 でも、神様の行き来の方が魅力的に見えますが・・・大昔は、香取・香島の神の御幸で御船遊びであったのではないかと思います。なんとなく・・・香取から鹿島へ神様が遊びに行くという感じのような・・・根拠はほとんどなく、鹿島神宮の祭祀のパターンからですかね・・・本殿の前の庭上祭祀では、下級神職が拝殿に入っていて、上級神職が庭前で待つ形になります。そして神様は本殿から・・・仮殿へ入られるようなパターンですから・・・仮殿が御旅所の役割を持つ・・・鹿島神宮の神は常駐する神様ではないようですからね。

 しかし・・・香島が鹿島に変わった時で、それは・・・養老7年;723年より前あたり・・・祭祀の位置付けが変わって、軍事パレードになり、それがさらに形骸化されて、この享禄2年3月の祭祀のパターンになり・・・さらに軍事的な要素が抜け落ちて・・・拝殿と御休所と津宮河岸の鳥居での祭祀を行うだけになったのではないかと・・・なんとなくね・・・

2014.04.29

  

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参考になるもの。
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