現在をうろうろ(337)

 北朝鮮の海岸防衛・・・軍事境界線から北へ・・・北朝鮮の原子炉は?

 急に、北朝鮮の原子炉が気になったので、急遽、有名な核施設を眺める事にしました・・・寧辺(ヨンビョン)原子力研究センターですね。1956年のソ連との原子力研究協定で1961年に建設が始まった施設です。ここの座標は・・・

 39°47'48.35" N 125°45'16.85" E ここです。様々な情報があるのですが、この施設の一貫した説明はあまり無くて・・・一応、つじつまが合いそうな話に仕立て直す事にします・・・半分妄想かも?

 右の写真の施設で最初に作られた実験用の原子炉は、現在も健在のようです。この原子炉は、IRT-2000研究炉というもので、写真左端の緑の多い場所にあるもののようです。

 左の写真の四角い背の高い建物が実験用原子炉であるとのことです。

 元設計では燃料は10%までウラン235の比率を高めた低濃縮ウランを燃料とする原子炉であるようです。この燃料は1972年までソ連によって供給されていたようです。その後、北朝鮮が燃料供給を行い、濃縮率を80%まで高めた濃縮ウランを用いて、当初の2000kWから8000kWまで出力を高めたようです。一応、現役の原子炉で、医療用の核種を時々生産しているとか・・・

 そして1979年から上の写真の右上の各区が整備されそこに、5MWのマグノックス炉が建設されます。核燃料はマグネシウム99.9%にベリリウム0.1%を加えたマグノックスと呼ばれる耐食性の高い容器に納められて使われます。このマグネシウム合金は中性子を吸収しにくいもので、360℃位までは使用可能です。

 さて、このマグノックス炉は日本でも使用実績があります。世界初の商用原子炉としてイギリスで開発された型のものを、地震に対応できるように改良して、東海村に1960年に着工して、1965年に臨界に達し、16万kWの出力を出しました。北朝鮮のものは、これとほぼ同じ仕組みのものですね。

 この炉は、核分裂によって発生した高速の中性子を黒鉛で減速して、連鎖反応に適した速度の熱中性子とよばれるものにして連鎖反応を行わせます。そして、発生した熱は気体の二酸化炭素によって運び出されるという仕組みのものです。残念ながら、二酸化炭素は一度にたくさんの熱を運べないのと、マグネシウム合金の耐熱性が低いので高温での運転ができないために、効率の悪い炉でした・・・

 北朝鮮ではソ連の技術供与によって、出力5万kWのマグノックス炉を1986年に完成ます。この原子炉本体は現在も健在です。

 現在の状況は、右の写真中央にある、煙突のある四角い建物が原子炉の本体です。そしてその建物の左にある灰色の屋根の建物がタービン建屋です。ここで原子炉の中を通った高温の二酸化炭素によって作られた高圧の水蒸気をタービンに送り発電機を回します。使われた水蒸気は現在、白い建物のあったあたりにあったクーリングタワーに送られて再び水に戻され、原子炉で水蒸気にされる事を繰り返します。

 現在、この建物と内部の原子炉は健在なようですが、クーリングタワーが存在しないので、凍結された状態にあるというわけです。一応、核開発は現在も、世界の枠組みの中で?続いていて、写真右の白いドームの乗った軽水炉が、予定では2012年に完成して、2013年から動く事になっていますから・・・予定通りであれば、既に稼働していると思われます。

 さて、新しい軽水炉の部分を拡大すると左のようになっています。とームが原子炉本体ですね。そして、ドームの右側がタービン建屋ですね。さて、発電に使った水蒸気を再び水に戻すためには、熱交換器が無いといけないわけですが、それはどこにあるのか?取水用のタワーがありますね・・・という事は、このマグノックス炉は水冷なのでしょう。一応、冷却塔があったのは、渇水期に備えて、少量の水で冷却する事ができるようにするためではないかと妄想します。

 そうすると茶色の屋根の3棟のうち、写真上の川寄りのものを水冷の熱交換器が入っていてその右隣の緑の小さな小屋が排水管の上部建屋で下の池に落としている・・・クーリングタワーは壊したが、地下構造物は残っていたとか・・・雰囲気は、2つ直線に並んだ緑の屋根の脇の四角いスペースが気になりますね。これって、クーリングタワーがあった時にも存在していた感じですから・・・冷却水のピットがあったのでは?それの上を補強したとか・・・そして、クーリングタワーの基礎部分はそのまま残っている感じですから・・・それに接続した?従って、冷却塔は壊したが、水冷部分はそのまま・・・マグノックス炉は一応、軽負荷なら稼働可能とか?

 まあ、この炉は、軽く稼働させてウラン238を軽く焙ればプルトニウム239を作れる・・・分離するのには、硝酸が必要ですね。硝酸はアンモニアを高温の触媒で反応させて、一酸化窒素を作り、これが空気中の酸素と反応して二酸化窒素に化けて、こいつを高圧化で温水を反応させると硝酸が得られる・・・核燃料をばらして硝酸で溶かして、灯油などの有機溶剤を入れ、還元剤を作用させると、ウランは有機溶剤の方へプルトニウムは水の方へ溶け、そこから抽出して行くことになるってやつですね。

 都合の悪い方に考えておけば、それほど酷い目に会う事は無いだろうという感じですね。

2014.07.27

  

関係ないが興味深いもの
 今回は無し

時々チェックすべきもの
 首相官邸ホームページ
 The White House
 U.S. Department of State
 United States Department of Defense (defense.gov)

 聯合ニュース
 産経ニュース検索 世界読解
 AJW by The Asahi Shimbun
 日刊ゲンダイ
 List of national newspapers - Wikipedia, the free encyclopedia
 一般社団法人 日本経済団体連合会 - Keidanren

 寄り付き前の外資系証券会社経由の注文状況

 International Institute for Strategic Studies IISS
 Chinese Military Review
 外邦図 デジタルアーカイブ - GAIHOZU Map Digital Archive
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 日露戦役写真帖
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮旅行案内記
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮港湾要覧












inserted by FC2 system