どのように復興するのか?

電車の中の広告を眺めていて・・・今、会社の上位2割の位置にいても、会社をかわると、それは弱者となるかもしれない・・・そんな類の危機を売り物にする本の広告を見ました・・・確かにそのとおりです。環境によって、その人間の価値は変わりますからね。

そして、その本は・・・悪い状況下でも見捨てない友達について書かれているような・・・そんな内容がほのめかされています。

さて、これに関連して気になる報道は・・・・『三井住友銀行を含む大手7銀行が3月末に2兆円弱の緊急融資をしたが、奥会長は「追加融資は、東電が財務の健全性を保てるかが条件になる」として、損害賠償の負担は、東電の経営を圧迫しない範囲であることが必要だと指摘した。』

ふむ・・・我々7行は、東電のお金を通じての友達だから、2兆円ほどの融資を行った・・・東電のお友達と称する政府が国有化だとか馬鹿なことをいっているのはちょっとおかしいのではないかと思う。我々は、自分の信用も考えたかもしれないが、とにかく、身銭を切って融資を行っている。しかし、友達だって言っている、政府が、ちょっと復興の予算が足りない。お金を融通するのではなく、会社を乗っ取ってしまおうなんって言い始めたり、挙句の果てには増税したら・・・なんっていい始めている、何もしないでだらだらやってきた政権も消えそうな勢いになってきた・・・さて、復興はどうなるのか?なんって思えても仕方ないような?

復興か・・・復興に必要なものは何か?エネルギーと資材、そして人間ですね。この3つのものをそろえる必要があるから、お金がいる・・・お金は、復興のビジョンが決まれば、自動的にお金の必要額が出てきます。

じゃあ、復興する必要があるものは何?

報道を眺めると・・・ちょっと面白いことになっています。

東日本大震災:復興税を提案 復興構想会議の五百旗頭議長[毎日新聞 2011年4月14日 21時04分(最終更新 4月15日 0時59分)]

東日本大震災復興構想会議であいさつする五百旗頭真議長=首相官邸で2011年4月14日午後2時12分、藤井太郎撮影 東日本大震災からの復興ビジョンを策定する政府の「復興構想会議」(議長・五百旗頭真(いおきべまこと)防衛大学校長)は14日、首相官邸で初会合を開いた。五百旗頭氏は会議の基本方針をまとめたペーパーを提示し、「全国民的な支援と負担が不可欠」として「震災復興税」の創設を提唱。会合後の記者会見で「復興に要する経費は、阪神大震災時の比ではない。国民全体で負担することを視界に入れないといけない」と指摘した。

 同会議の委員は被災した岩手、宮城、福島3県知事や有識者ら15人。出席者は会合の冒頭で犠牲者へ黙とうをささげた。菅直人首相は「ただ元に戻す復旧でなく、創造的な復興(ビジョン)を示してほしい」と要請した。

 5月中旬に論点整理を行い、6月末までに第1次提言をまとめる。並行して具体的な政策を肉付けするため、専門家による検討部会(部会長・飯尾潤政策研究大学院大教授)の議論も行う。1次提言は緊急性の高い復興策が中心で、11年度第2次補正予算案に反映。全体的な提言は年内にまとめる方針で、五百旗頭氏は「各党の復興プランを聞きたい」と、野党の意見も聞く考えを示した。

 会議の基本方針として、五百旗頭氏は(1)超党派の、国と国民のための会議(2)被災地主体を基本とし、国としての全体計画を作る(3)単なる復興でなく、創造的復興を期す(4)全国民的な支援と負担が不可欠(5)明日の日本への希望となる青写真を描く−−の5項目を提示した。【西田進一郎】

なにやら本末転倒の大馬鹿野郎的な話になっているのでは?それとも、報道が変なのか?何か前提が間違っているような、そんな気がします。なぜ?はじめに税金ありきなの?

我々は、未だに復興のためのビジョンを何も持ていない。だから、各党の復興プランを聞きたい・・・とにかく金だ!金を国民から搾り取ってばら撒きだ!といっているようにしかおもえないなぁ〜、この記事ではわからん・・・

馬鹿じゃない?なんって思えるのです・・・復興のプランか・・・それより「復興構想会議」の基本方針をまとめたペーパーの内容が知りたいのですが・・・もう一つ気になるキーワードは「全国民的な支援と負担が不可欠」ふむ、民間は何もしていないと言うつもりですかね?

何か、これって間違っていない?国が災害に対して何か起こす前から、我々国民は、災害に対して準備し金を拠出しているのでは?この意識が無いの?なんってね。全国民は税金を支払って、全国規模で必要とされることに対して負担している、だから、自衛隊と言う組織だって災害時に派遣することが可能・・・復興に金が必要だ・・・これは当たり前、増税前に義捐金の形で金が集まっている、さらに必要なら、無利息の国債でも発行すればよい・・・税の優遇をするなどの策を講ずればそれなりに集まると思うのだが・・・

金以前にプランが問題では?と思うけどな・・・プランが出てくれば、財務省の優秀な連中がすぐに、試算して、より有効な手段をとるための提言を、天下り先のOBたちがしてくれると思うのですが・・・

復興構想会議はどこの組織?ちょっと、首相官邸を眺めると・・・4月12日の総理大臣の記者会見の様子が示されています。その中にちょっと気になる発言が・・・「震災が発生して、即座に自衛隊の出動をお願いし、多くの方を救済いただきました。」ふ〜ん・・・総理大臣の権限って自衛隊に対して無いんだ・・・って思える発言です。自衛隊に出動をお願いするんだ・・・出動を命ずる権限って無いの?どうも、言葉の端々に基本的な考え方が現れているようで怖い気がします。

さて、政治と言うのは何をするもの?私は、アリストテレスの考えをとりますから、善い社会の実現のためのシステムと考えますから・・・どうやら、わが国の政治は、理念以前にお金集めがマスタープランになるのかな?いずれにせよ、復興構想会議なんかを創設するくらいですから、政府には構想がなさそうな感じです。

とにかく、復興なんか、パターンが決まってるのでは?
第一に、被災地に人が残るようにすること・・・江戸時代以前の自然災害では、壊滅的な打撃を受けると、住民はその地での生活を放棄して移住してしまう・・・その後に別の人が入ってきて、遺跡を継ぐという形になっていました。三陸などではそのパターンが多かったようです。昭和の初めごろの社会学的な調査で、かなり明らかになっていたような?旧家と思しき民家で聞き取り調査をする・・・ずいぶんと、この地に長く暮らしてきたようですが・・・古いお墓もあって・・・否、じい様の代に流れてきて、ここに暮らすことになったんで、この家や墓はその前からあったのです。その頃から暮らすようになったので、新参者なんです。・・・ここでは、庄屋さんだけが昔から、この地を受け継いでいるだけなんです・・・そんな所があちこちにあったようです。そりゃ、今回の津波でわかるように、村が壊滅的な打撃を受けるのは良くあったことのようです。

そして、農地が津波に遭うと・・・塩害のために収穫不能になり、荒蕪地となり・・・その農地に支えられた集落は壊滅します。考古学の教えるところによれば、大きな自然災害で集落が消滅してしまうのは日常茶飯で、多くは200年ぐらい続いて中断・・・そんな感じでしたっけね。

三陸では、優秀な漁場があったために、漁労作業って農業とは違って、操業を始めるとすぐに食べていけるようになるので、集落が壊滅的な打撃を受けても、人がすぐに入れる状態になったとのことです。

・・・これって、何の本で読んだのやら?書庫をあさって見なきゃ・・・でも、書庫に入れないんです。書庫の戸の前に本が散乱して戸がうまく開けられない・・・復旧はいつになるやら?

とにかく、人が残るためには?そりゃ、衣食住の供給が可能な状態にすることですね。「一日も早く以前のような暮らしがしたい」この要求に応えなければ、旧来の住民は離散してしまいます。何しろ、人口が減るようなご時勢ですからね。

人が住むためには、人が生きるのに必要な資材が得られる場所が必要です。ショッピングセンターやガス・電気・上水、行政の中心、駅・・・これだけ復旧して、金をばら撒けば何とかなるのでは?結局はそうなると思うのですが・・・

物資とエネルギーの安定供給・・・ライフライン=道路整備ですから・・・このプランが必要ですね。結局のところ、地方自治体が中心になり、政府の行うことは金集めになると言うので、復興税をかけるということになるのでしょう。

復興構想会議では何が話し合われるのでしょうか?原発の危険性に関する問題と、これを切り離しての議論をせよという政府の縛りがありますから・・・こりゃ空中分解は間違いないな。

結局のところ、現代の文明を動かしているのは電力なのですから・・・エネルギーの主流はオール電化という言葉からわかるように、電力なのですから・・・電力が従来の水力・火力では賄い切れないので、危険を承知で原子力を導入したのですから・・・

原子力=電気をあまり使わない、省エネルギー型の都市構想を行うことになるのでしょう。しかし、エネルギーは豊かさの象徴のようなものですから、どうなることやら?政治家諸氏にはシムシティーでもやって遊んでいてもらったほうが、都市運営と言うものの理解が深まるような気がしますが・・・

さて・・・本業の準備と、お金持ち計画作業を・・・開始しますか。遊んでばかりはいられません。
(2011.04.15)

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