電力が不足するとなると・・・

原発や震災報道もやや食傷気味・・・復興はどうなるのか気になりますが、私も家の中の復興が必要な時期が来ました。一応は被災したわけではないのですが・・・食器が割れたり、本が飛び散ったり・・・そんなわけで、少し部屋のレイアウトや内装をいじろうとし始めました。

その結果・・・家の中は被災地状態・・・リフォームするための資材と、工具が散乱し、家具はところどころ移動中、大量の廃棄物候補の山・・・なるべく廃棄物は出したくないのですが、レイアウトを変えるとどうしても、様々なものが出てきて・・・捨てるか・・・となると言うわけです。

さて、家の中のレイアウトの変更点は・・・家の中を広く見せる!これですね。ただ、考えているのは冬を暖かくすごすには?これなんです。今年の冬は、灯油18リットルとおよそ8時間ほどのエアコンの使用で済ませましたが・・・こいつではちょっと寒くて・・・冬に立てこもる、程よい広さの空間を生み出しつつ、広さを感じさせるには?と言う厄介な命題を・・・

あとは、省エネ仕様に・・・それと、無停電電源装置をどのように活用するか?これなんです。一応、1kWクラスの無停電電源装置が2台あって、1台はバッテリーを交換しなければならないのですが・・・こいつは、海岸の小屋の電源を賄うためのコントローラーとして、自動車用のバッテリーをつなごうかと思っていたやつなんです。

まあ、電力を第一に考えないといけないなぁ〜なんって思うのです。理由は単純に、現在の生活の基盤となるのが電力だからです。電力がないと・・・色々な機材を動かすことができなくなるからです。私のところに、無停電電源装置があるのは,いきなり、コンピュータが止まると、色々と、困ることがあるからです。そして、大規模停電に陥ったら・・・冷蔵庫に動いてもらいたいからです。

電力がないと・・・外に出られないかもしれません。交通機関は麻痺するでしょう。信号は消え、ガソリンスタンドのポンプは動かず、水道やガスなども圧力を保つことができなくなるかもしれません。汚水処理場は止まり、電話だって交換システムが動き続けるためには十分な電力が必要です。

産業だって・・・工場は止まり、生産はストップ・・・商店もレジを動かすことができない・・・POSに依存している部分が大きいですから・・・手売りも困難・・・何しろ値段はPOSのコンピュータの中にあるのですから。ATMは止まり・・・インターネットも・・・どうなるやら?

そうだ、モデムも無停電電源装置につながっていたっけ?とか・・・ね。

ちょっと、報道を眺めると・・・
「どれだけ株価が下落したか」経団連会長が東電国有化論牽制 フジサンケイ ビジネスアイ 4月12日(火)8時15分配信

 米倉弘昌日本経団連会長は11日の会見で、東京電力福島第1原子力発電所の事故対応に直面している東京電力の経営体制について、「国は民間事業者として支援すべきだ」と述べ、政府内の一部に浮上している東電国有化論を牽制(けんせい)した。

 東電の賠償責任に関しては「原子力損害賠償法には大規模な天災や内乱による事故の場合には国が補償するとある」と指摘。「国が全面的に支援しなくてはいけないのは当然のこと」とした上で、「政府高官が東電に被災者に賠償金を払えと言ったと伝えられているが、これは政府の責任だ」と非難した。

 また、「政治家が国有化という言葉を使っただけで、どれだけ東電の株価が下落したか」と指摘し、東電株や東電債価格の下落が日本経済に悪影響を与えたとの認識を示した。

 福島第1原発の損傷についても「原発は国によって安全基準が定められ、設計され建設されている」と指摘。「東電が甘いのではなく、国が設定する安全基準が甘かった」と述べ、「徹底的に原因究明をして、安全基準を見直し、より安全な方向に補強し直すべきだ」と語った。

監督官庁の責任と言う概念はのは、どうやら我が政府にはないのでは?なんって、思えます。放射性物質を撒き散らすベントを命じたのは間違いなく政府だと思うのですが・・・現場の専門家の意見など無視して・・・だから、東電の社長は、出処進退は原発が安定してからと、強く言えるのでは?

まあ、ベントを押し切られたことが、かなり堪えているとは思えますが、それでも、毅然とした態度が取れるのではないかと思います。政治家にやらせると・・・すぐ、辞職して責任を取ったつもりになるのでしょうが、やめることは責任を取ったことになるのか?私は疑問に思います。責任を持って、事態を収拾することが、正しい責任の取り方と思うのでね。

「東電に政府の力強い援助必要」全銀協会長
読売新聞 4月14日(木)21時6分配信

 全国銀行協会の奥正之会長(三井住友フィナンシャルグループ会長)は14日の記者会見で、原発事故に関連し、「電力債をいま発行するのは難しいかもしれない。東京電力の健全な事業を保つには政府の力強い援助が必要」と述べ、電力の安定供給を保つためにも東電への政府支援が不可欠だとの認識を示した。

 三井住友銀行を含む大手7銀行が3月末に2兆円弱の緊急融資をしたが、奥会長は「追加融資は、東電が財務の健全性を保てるかが条件になる」として、損害賠償の負担は、東電の経営を圧迫しない範囲であることが必要だと指摘した。

 夏の電力不足に対する銀行業界の節電対策は、「決済機能に響かないようにすべきで、店舗の時間短縮営業は一つの形」と述べた。
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全銀協も政府の馬鹿たれと叫んでいるような感じです。電力と言うのが、どれだけ国民生活に深くかかわっているか?そして、電力会社というものが、どれだけ社会生活に深く根ざした業態であるかを訴えているのでしょう。

夏の電力対策はちょっと・・・まさか、霞ヶ関の政治がらみの資金の動きがありそうな人物が来店したら、営業を休んで困らせるとかサボタージュでも考えているのかな?なんって、ちょっと考えてしまいます。

日本の政治家って・・・経済と言うものがどれほどデリケートなものか知っているのでしょうか?そして、怒った金持ちがどんな手立てを取れるのか?それを知っているのかな?なんって・・・

電気のない世界って・・・ちょっと現状では考えられません。そうなると、電力を生み出せる能力を持っているのは、福島第一原発の5・6号機とか、点検のために止まっていて、再起動が現在の雰囲気ではなかなか困難になっている原発を動かすとかになりそうです。

こういったものを動かす力は政治家にあるのではないかと思うのです。この逆風の中、これができる政治家は非常に優秀です。そうだな・・・低いトーンで・・・


 我々の生活には電気が不可欠です。そして、かなりの部分を原子力に依存してしまいました。その結果、現在我々に残された電力はわずかしかなく、産業活動にも支障をきたすようになっています。

我々政府は、現在保有する国民から委託された財産を、この災害によって起こった破壊からの復興のために使おうと思っておりますが、今回の災害で起こった被害からの復旧のための資金は、はるかに不足しています。

そして、皆様もご存知のとおり、わが国の産業は電力不足のため、喘いでおります。

産業界が、最大限の努力をして、富を生産しない限り我々政府も、被災に対する救済を行うことはできません。救済のためには電力が必要です。

被災された皆様も、電力と言うものの大切さを身を持って感じられたでしょう。電気がないために動かない井戸、水がないために、ご飯も炊けない・・・夜の暗闇の中での余震・・・

暖をとるための灯油を売るために、従業員の車からガソリンを供出してもらって灯油を配布した店・・・こういった献身的な人たちのおかげで、あの巨大な災害を乗り越えつつあるのです。

 今、政府は、再び原発の事故に被災された皆様に、ご協力をいただきたい、日本は、日本はどうしても電力が必要なのです。電力なしには、被害の救済も事欠く有様です。我々も、現在の状況下では、頼めることではありません。そして、次の選挙では敗退するかもしれません。それでも、どうしても電気が、電気が日本に必要なのです。

電気なくして、日本の復興はありえないのです。無理は、承知です。そして、現政府は・・・次の選挙では承認されないかもしれませんが、それでも、電力回復のために、原子力発電所の稼動の承認を得たいと思います。

わが国のために、原発を動かします。しかし、それによる利益は、ずべて被災者援護のために使います。新たに起動する発電所からの電力は産業界、一般市民の生活を潤し、その売り上げのすべては、被災者援助のために使われます。


政治家って、色々と公約をします。どれだけ実現されてきたかを考えると・・・こういった内容を語っても無理かな?なんって思うのですが、こういったことを大衆に信じさせられる政治家ってのが、本物の政治家ではないかと、ちょっと思うのです。

この意味では、ヒトラーは、偉大な政治家になると思いますが・・・政治家の演説も技術・・・技術と言うのは、使う人によって善にもなれば悪にもなります。それが問題・・・

しかし・・・現政府に対して、産業界もずいぶんと不信感を抱いているような感じです。気になるのは、東電の動きです。間違いなく、何らかの切り札を持っているはずです。それが何か?気になります。
(2011.04.15)

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