絵に描いた餅は嫌い!

このところ休み無しで働いている気分です。朝起きれば授業関連のプリントの作成、そしてインターネットでニュースと株の情報を確認して・・・プチ投資家として小銭を稼ぎ出す準備・・・食い物屋の経営について考え、普通に仕事に行き・・・海岸へ出向くと・・・ここでも、経営者の真似事・・・気が休まらない日々が続いています。

店をこしらえるにはずいぶんとお金がかかるし、持続させるには、これまたお金がかかる・・・仕方ないのでプチ投資家の意地で株で大もうけをたくらむわけですが、なかなか儲からないというわけです。日々お金のかわいがり方を研究しますがなかなか難しいものです。

株で儲けるには・・・儲ける方法だけはわかりました。なるべく早くお金を回転させて、その利鞘を稼ぐことです。結局のところ、取引高が大きくならないと、大きな利益は出てこないということなんです。短期で上がって利益を出してくれる株を買えばOKなんですが・・・そんな、うまい話はないので困るわけです。

さて、株価はある程度までは情報戦ですから、いち早く情報を得なければならないというわけです。おかげでニュースのチェックをこまめにするようになりました。しかし、みんなが同じ情報で動いているのですから、その分析が問題になるということのようです。

とにかく、近頃の策源地は国会ですね。国会で脱原発の話になると、日本の経済は混乱するでしょう。世論はどうなっているのか?面白いことに、報道がだんだん、脱原発は国益に反するという論調に変わって来たような気がします。それから、徐々に東電解体論が影を潜めてきました。

まあ、法律の枠組みがすでにあるのに、政府がそれに反して、金の支払いを渋ったことが災いし始めてきたような感じです。東電のような世界最大の電力会社ですら、補償金の支払いが困難なのですから・・・こうなると、国が保障するか、さらに巨大な電力会社とする必要があるのでは?なんって思えるわけです。

日本人のよいところは感情的に動こうとするが、しかし、そうは簡単に動かず・・・状況が変化するまで待ってしまうという性向があるような気がします。報道も、盛んに煽るのですが、大多数の大衆は動かず、対岸の火事のように傍観しています。何らかのアクションに移る人間は実は僅少・・・ということなのでしょう。

ブームとパニックは日本のお家芸のようなものですが、それは基本的に、生活の根幹にかかわる部分ではなくレジャーだとか娯楽と呼ばれる領域だけの話のようです。ただし、厄介なのは生活に近いところのブームとパニックかな・・・たぶん賭け事・・・生活が苦しくなると一攫千金を狙いますから。こいつは、うまくいってもうまくいかなくてものめりこむようになりますから、危険なパターンなんでしょう。

原発・・・そう、こいつは生活の根幹にかかわるものです。何しろ、電力不足で色々と不便なことがあるし・・・節電という要求をこなすために、社会のあちこちに歪が出ていますからね。良いほうに考えると、資源の配分の見直しにつながりますが、こいつは基本的には既存技術の効率的運用ですから、あまり面白くありません。

本気で脱原発を考えるにしても・・・エネルギー資源はどこにあるのか?こいつが問題です。無い袖は振れない・・・脱原発=原子力開発から手を引くということになれば・・・原子力後進国に陥るのは目に見えています。お金の出ない、金に結びつかない技術と認定されるからですね。

再生可能エネルギーなどどこにある?基本は太陽光ですが、太陽光の持つエネルギーは膨大ですが、地上にでは・・・1平米当り1kWぐらいでしたっけ・・・1000万kWの発電所を建設するには・・・ロス無しで電力に変換しても10平方キロメートルほどの土地が必要・・・エネルギー効率を考えるとこの3倍は必要・・・しかも有効日照は8時間を割るでしょうから、その3倍・・・100平方キロメートル程度か・・・そして、蓄電設備がないと夜間の電力はまかなえないこの効率だって考えれば・・・安定供給のためには、この規模の発電所を日本中に何十ヶ所と建設しなければならない・・・

再生可能なエネルギーって、すべて太陽からの贈り物ですから、こんなものです。化石燃料だって、過去の太陽からの贈り物を利用しているに過ぎませんからね。人間本体を動かすんだって食料の源を考えれば、光合成によって作られたものが基本になっています。ですから、地球上のすべてのものは、太陽エネルギーを変換したもので動いているわけです。

唯一、原子力がそれとは違ったものを基盤として働いているエネルギーといえるのかな?これを超えるものとなると・・・太陽という超巨大核融合反応炉から直接エネルギーを汲み出す技術しかないでしょう・・・

そうだ・・・昔々1平方センチメートルあたり1秒間に2カロリー程度と学んだような気がします・・・太陽光を集めるには広大な土地が必要なんです。アメリカなどは、この再生可能なエネルギーを基盤に国が回っているのでしょう・・・だって、広大な土地を持つ農業国ですからね。穀物に蓄えられた太陽光からのエネルギーをさらに、利用しやすいものとして、生物の力を借りてアルコールにして内燃機関を動かしたりするわけですから。そのため、穀物相場の高騰などもあります。

結局再生可能なエネルギーなんってものは・・・現在の技術水準では絵に描いた餅ですかね?可能性があるのは、今回の避難地域・・・数年続けば土地などの資産価値はゼロ・・・この地域を買収して核の緩衝地帯として、太陽光発電設備を展開するとかもよいのでは?土地の上を太陽光パネルで覆うことになりますから飛散も抑えられるし・・・立派な緩衝地域ができますから、その中心で原発を再建しても良いでしょう。何しろ、普通では起こらない経験から、多くのことを学んだわけですから、それを生かさないのではもったいないですから。

広大な土地の徹底的な改良で何ができるのか?これもまた重要な課題であるような気がします。あまりうまくいかなかったから全て撤退というのはあまりにも情けない話のように思えてなりません。技術というのは、蓄積の上に成り立つものですからね。

私なんかは、感情論より論理のほうがなじみが良い人間なので、巨大なエネルギーステーションを作ってしまい、そこで日本の全電力の半分をまかなえるようにしてしまうというのも良いと思うのです。そして、エネルギーの産地の周辺に大電力を必要とする企業を誘致し、産業構造を大きく変革してしまうのも良いのではと思うわけです。

余剰エネルギーがあれば、そのエネルギーで、非効率であっても採算ぎりぎりの線で稼動させることができる化学工業なんっていくらもあるように思うのですが・・・たとえば、カーバイト工業など・・・アセチレンでも沢山作れば、かつての石炭化学工業のようなものを、大量の電力で成立させることができるような気がするのですが・・・

結局のところは、発想の大転換が必要であることは間違いないのですが・・・どうなることか日本は・・・まあ、江戸時代のような生活をすれば、原子力も何も必要としない・・・ほんのちょっとの薪があれば・・・しかし、そこへは戻れないのですからね。政府内はどうなるのか?夢想と現実の中で、我々庶民は黙々と日々の生活を送るだけですからね。政治は何をするのだろうか?そんな興味を心の片隅に置いてですね。
(2011.07.22)

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