系統電力と小粒の発電所の関係は?

感情国家の日本で、原発の再稼動は可能なのか?近頃気になるのはこれです。電力不足の日本経済に与える影響は小さくないような気がしますからね。

原発無しで、企業活動がどの程度可能なのか?それもまた気になります。夏の昼間電力の増加は冷房の使用というやつで、省エネ型のエアコンもずいぶんと普及していますから、多少はちがうのでしょうが・・・しかし、建物の構造が空調システムが動くことを前提としています。

計画停電が行われると・・・企業はどのような活動を行えばよいのやら?ディスクトップパソコンは動かない・・・まあ、ノートパソコンで仕事をしている場合が多くなっているようですからそれほど問題は無いかな?ハブであるとか、ネットワーク関連の補助装置類が無停電対策が行われているか?さすがに、プリンターやコピーなどは・・・複合機を3時間程度稼動させ続けるにはどのような電源対策が行われる必要があるか?

交通機関だって・・・信号は・・・などなど、社会インフラがどの程度電力無しで動くか?ということなのでしょう。会社に電気は行っている。自宅の電気はOK、途中の交通機関が駄目とか・・・商店はどの程度営業できるか?興味深いものです。レジが動かなきゃ営業できないし・・・冷蔵庫だって動かさなきゃいけないし・・・

照明無しの店舗で営業は可能か?無理だよな・・・その上、真面目な日本人は昨年、たぶん限界までの節電をして、夏を乗り切ってしまったので、今年は昨年以上の節電は無理だよな・・・昨年は今より状況が悪かったはず・・・なんって、思った日には、昨年ほどの本気の節電には至らず、何とかなるという楽観論に変わりますから。

状況は・・・昨年の夏とちがって、原発が止まった分だけ状況は悪くなっているし、効率が悪いため、休止状態にあった火力発電所なども再開して、十分なメンテナンスもせずに、ほぼ全力運転をしている火力発電所でやっと持ちこたえているわけですから。

そういえば最近、関西電力の老朽化して休止していた火力発電所の再開に関する話がありましたが・・・運転を停止している多奈川第2火力発電所1、2号機あわせて合計120万キロワットの再開について、地元の岬市の要求に対して設備の大幅な取り換えなど抜本的対策が必要で、3年間の期間を要するとして、発電の再開を先送りしたというか・・・発電所を作り直すのに3年かかるということになったようです。

火力発電所を、あわてて作るにしても、かなりの時間がかかるということになるようです。

120万キロワットか・・・そりゃ、LPGやLNGや軽油を燃料としたガスタービンの発電機ならたぶん・・・1万キロワット程度のものなら、数ヶ月で稼動できる状態に持っていくことができるかもしれませんが・・・ふと・・・こういった、小粒の発電所って、送電系にシンクロさせるのってどうなのか?これも気になります。

交流送電は効率が良いのですが、多くの発電所の発電機をシンクロさせなければなりません。大きな工場の自家発電装置ってのがありますが、基本的には電力会社の供給する交流の周期に同期させて工場内に送電しているはずです。電力会社でシンクロさせた巨大な電力が基準ですから、それに同期させることは比較的簡単でしょう・・・同期が少しずれていても、それは吸収され、すぐに強制的に動機が完了するのでは?

じゃあ、1つの工場に2つの1万キロワットのガスタービンエンジンで駆動される発電機があって、この2台を同期させる、シンクロさせるには結構神経を使いそうな気がします。まあ、1台を全力運転させて、それに少しずつ発電量を増しながらシンクロさせれば良いのかな?停電状態で工場単独で発電している状態から、電力会社の送電線につなぐにはどんな手順になるのか?

私の知識は、ちょっと古すぎて・・・最新の機器ならすぐにつなげるのか?など、気になることがたくさんあります。でも、いい加減な知識だけど・・・多数の大出力の発電機が同期運転しているときには、少数の小さな発電機の同期はたやすいが・・・多数の小さな発電機の同期運転は困難だと思うのですが・・・周波数変動が負荷の変動に伴って起こるので、さらに分けのわからない状態になりそうな気はしますが・・・

そうだ、そういえば、風力発電機のお勉強をしたときに、その答があったような?風力発電機では、同期発電機と誘導発電機の2種類があり、同期発電のほうが効率は良いが、発電機が大型になり、交流発電して、直流にし、送電系に接続するときは、直流を外部にシンクロした交流にして送電系に流す・・・確かそんな感じでした。それに対して、誘導発電の場合は、風車の回転をギアで増速して、外部からの電力で励磁されているので、風がないときは、発電機は発電するのではなく、単にモーターとして電力を消費し・・・いや、回転しなければ無効電力になるんだっけ?、風車の回転数が上がり、送電系の周波数より高くなると、発電機として働くとか・・・確か、そんな記憶があります。

あれ?ふと疑問・・・工場などに設置してある多くの発電機は誘導発電機でしょうから、電力供給が遮断された状態でどのように起動されるのか?どうも、系統電力が断たれた場合にはいずれの発電設備でも、運転は困難なのでは?

ああ、また勉強しなければならない事柄が出てきました。私の海岸の小屋の電力系統は、とりあえず、全部直流でバッテリーに押し込んで、そいつをインバーターで交流にして送電しています。100Vの送電系は2つあって、ガソリンエンジンの2kWの送電系と、インバーターの送電系とあります。通常はインバーターを使っていますが、インバーターが安物で外部同期を取れないやつなので、仕方無しに2つの系を20mほどの距離の発電小屋と居住用?を結んでいます。以前は、直流12V系もあったのですが、こちらは電圧降下が大きくて、効率が悪いので止めにしました。

たった200W程度の送電系でも結構面倒なのであります。まあ、発電系は近頃、風力発電機が死んでますから、事実上3枚のソーラパネルでの直流発電なので、面倒はあまりありませんけどね。

しかし、小型の発電機を乱立させると、系統電力の効率はどうなるんだ?負荷の変動に対して、周波数は負荷が大きければ周波数は下がり、負荷が小さくなると周波数は上がる・・・力率は・・・う・・・わからん・・・というわけです。どうやら、私は勉強不足であることが自覚できますが・・・いまさら勉強してどうなるか?でも、ちょっと、面白そうなので勉強するか・・・リアクタンスとか・・・面倒だな・・・誘導発電機は、系統電力無しに発電は無理だよな・・・
(2012.04.19)

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