大規模災害時に自宅に帰るには?

防災関連の有識者の話をラジオで聞くことがありますが、非常に日本的なような気がします。とりあえずやってみました。やったけど、どうしよう・・・実現するにはかなり色々考える必要があるぞって・・・ね。

先日行われた、2つの試験的なもの・・・1つは、地下街に人は泊まれるか?もうひとつは、交通機関の復旧に伴う混雑の緩和かな?その2つの報道を聞いていて・・・今回は、とりあえず帰宅困難者を動かさない方向での訓練が行われたようですが・・・

私は、基本的にルールを守らない人間ですから、帰るなといわれると帰りたくなりそうなんで・・・

3.11のときの行動は、JR私鉄が止まっているという状況を確認した瞬間、会社に泊まれるかを考えました。管理職の半数が帰宅不能になりましたから、強いて帰る必要はなし・・・となりましたので、次の段階で会社を出る時期の算段に入りました。別に、家に誰かが待っているというわけでもないですが・・・ね。


しかし、自分の居場所としては自宅へ・・・と駆り立てるものがありました。川崎から出発するに当たって・・・橋梁の無事の確認を行いましたし、さすがに家まで60kmを超える道のりですからある意味知った道ですがさまざまな認証作業を行いました。初期段階では、JR及び私鉄が止まっておりバスを乗り継ぐことも困難なことはすぐにわかりました。今日は会社に泊まりなんってことはすぐに決定、次に、食料飲み物の確保にかかります。幸い近くのコンビには混んでいませんでしたから、2日分の食料を調達は簡単でした。川崎から自宅まで徒歩で2日行程ですから・・・それと3.11の夕飯を確保すると、もうある意味安心です。

家に電話すると、誰も出るわけはないのですが、呼び出しがあることで、家はたぶん無事となればね。いつJRその他が復旧すかが重要になります。

幸いインターネットは問題なく稼動していましたから、情報を収集・・・橋などの通行不能は比較的簡単に情報収集が可能でした。その中で、鹿行大橋の崩壊は・・・我が遊び場への道の1つが絶たれた事がわかり残念でした。その近辺の安否確認は、不能なのでちょっと気にかかりましたが・・・携帯電話の通話圏に制限が出たのかと思いました。このような事態での個々の安否確認は不能であることは認識しました。

翌朝、ネットで鉄道の運行状況を調べると・・・徐々に運行が開始されているとのこと、会社を出るとインターネットの情報が取れなくなるのでPSPのワンセグと、GPSが頼りとなるわけです。そういえば、携帯電話のネットはチェックしませんでしたね。なんでだろう?といまさらながら気になります。

とりあえず、止まり止りの電車で川崎から上野まで移動しましたが、上野からの常磐線は止まっているとのこと。京成・東武線は運行を開始したとの情報が・・・地下鉄も徐々に・・・となると、浅草までたどり着く必要があります。上野駅を出ると再入場が困難とのこと・・・しかし、出るしかないと判断・・・電車の動かないターミナル駅は機能を失うということですね。

ここで、ふと思うことは、始発駅から乗車を控えるのが良いような気がします。たとえば、常磐線なら・・・復旧の初電から数編成は三河島とか動かすとか?山手線は動いていますから。日暮里から三河島まで元気な連中を歩かせて、途中駅の乗客を運んでしまう・・・上野始発の本数を限定・・・歩けない人を優先してホームに上げることができるのなら・・・まあ、日暮里から三河島の歩行路を明確にすることができれば、帰りたい人は歩くでしょうね。

私が、上野から浅草に歩いたように・・・浅草からの列車はそこそこ動いていたらしく、猛烈な混雑はなかったようです。こんなことから、運行開始駅をちょっと考える必要があるような気がするというわけです。

北千住までたどり着くと・・・常磐線は止まっていますから、松戸を目指して歩き始めるわけです。なんとなく道は知っていますが、歩きだと、ちょっと雰囲気がちがうんです。一応、地図はチェックしていますが・・・なるべく駅の近くを通って歩きたいのでね。この10年ぐらいで道路の行き先表示は良くなっているのですが・・・車用ですから、徒歩移動者にとってそこそこの道でも行き先表示があまりない道ってありますね。徒歩移動者は車にとっての抜け道を歩くので・・・歩行者用の表示があればよいと思うわけです。

そうだな・・・交差点にたとえば、右のような小さな標識があればよいのでは?地面に打ち込まれた四角の標柱の上につけられたもの・・・もしくは敷石に、最寄の避難所・情報の得られる場所を示すものをたどれば避難所にたどり着く、その場所の最寄り駅に行きたければそれをたどればOK、交差点番号を入れて、ここはどこ、どこへ行きたいかが確定・・・もちろん避難用の地図に同じものが示されていればOKですね。地図を持っていなければ、最寄の避難情報へ向かい情報を得ればOKとすればね。

自分がどこにいるかわからなくても、情報に接することができれば、どうすればよいか考えることができますからね。

北千住から橋を渡って、綾瀬方面に進むのに、地図があって、そこに交差点番号が入っていて、予定経路の交差点記号に丸でもつけて標識をたどればOKでしょうからね。

この手の標識が規格化されていれば読み取りは簡単・・・全国規模で作られれば、地方自治体が作る、徒歩で巡る観光コースなども同じ情報で構築することができますね。大きな交差点というか地理目標となる場所・・・ランドマークか・・・そういったところで最新の情報が更新できると良いかな?

うむ・・・携帯電話の普及は進んでいるので、災害用の受信端末としての機能を持たせると良いかもしれません。受信と共に、所有者の情報を送信し所有者の所在情報をサーバーに送れればOK、引き換えに、家族とか登録している人間の所在情報が受け取れるようなシステムがあれば完璧かな?それぞれ太陽光発電+バッテリーでのバックアップと、無線でのネットワークがインフラとして必要ですが・・・ある程度の冗長性を持たせれば、多少そういったセンターとなる場所が被災してもOKかもしれません。

原始的かもしれませんが、地図と統一標識なら自分の進路を間違いなくたどれるのでは?問題になるのは、橋などの崩落情報と大規模火災を迂回するための情報、夜間だと・・・電気の失われた都市では月でも出ていないと・・・いや、月が出ていても道路は谷間と同じで、周りの確認なんかできないでしょうから・・・避難所へ向かう矢印だけは照明を入れないと駄目かな?なんって・・・

いずれにせよ、東京でこの前の地震のようなのが起こったら・・・都市インフラは崩壊・・・徒歩での避難以外は無理ではないかと思われます。GPSの信号に橋の崩落情報とか大規模火災の位置情報でも挟み込めないのかな?

わが国のような地震国の政府なら、こんなローテクとハイテクの融合した、システムを開発できるのではないかと思われるのですがね。国土の基盤情報整備の中で、何かができるような?

災害情報システムをうまく構築したら・・・それぞれの地域端末群が精密GPSになってくれるのでは?そういえば、準天頂衛星とか打ち上げていましたっけ・・・オーストラリアと共同開発して、世界スタンダードの地理情報システムだって構築できるかもしれませんね。そういったものを活用すれば・・・

まあ、こんな大規模なものは、私個人では構築することは困難ですが・・・ある程度の方向性ぐらいは考えられるということです。
(2012.02.04)

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