近頃の正義とか・・・?

近頃の正義の概念ってどうなっているのやら?気になることが沢山あります。

東電の企業年金・・・こいつが風前の灯になろうとしているようです。政府は国民負担をできるだけ抑えるため・・・企業年金を切り崩して・・・どういった因果関係からなのか?

どうも、政府の考えでは、東電の社員は日本国の国民ではないかのような?年金って、無駄なコストに入るのか?とか・・・気になるわけです。

東電の賠償責任と、年金にはどのような因果関係があるのか?気になります。なんとなく、日航のときもちょっと気になりましたが・・・所謂、高コスト体質・・・問題は、仕事の質に対する報酬の問題かと思われます。大した仕事もしないのに高級取りであるかどうか?この部分ですね。

この話って、旧軍の中でもずいぶんと話題になっていたような?軍の嘱託の民間人、奉任官とかそういった人たち・・・軍人に比べると遥かに高い給与をもらって、実際、高度な仕事をしているにもかかわらず、給与水準の差によって馬鹿にされ続けた人たちがいました。

未だに、この体質が変わっていないのかもしれません。航空会社もバス会社も基本的には旅客輸送を担っているという意味では差はありませんが、本質的に違いがあるわけです。単純に、航空機の定期検査と、バスの定期検査ではぜんぜん違うし、運行管理を考えても、客室乗務員を比べても・・・まあ、客室乗務員に関しては、あまり差が無くなってきたような気もしますが、同じ給料であるわけがのですが・・・まあ、社会主義国家なら差を認めないかもしれませんが・・・

さて、ちょっと問答を引用してみましょう。

東京電力の清水正孝社長は13日の参院予算委員会で、福島第1原子力発電所事故の損害賠償資金を確保するためのリストラ策として、企業年金や退職金の削減を求める声が出ていることに対し、「老後の生活に直結する問題で現時点では考えていない」と述べ、検討対象とはしない考えを示した。中西健治氏(みんな)の質問に答えた。

 これに対し、菅直人首相はその後の同委員会で、年金削減について、「国民の納得が得られるか、東電自身できちっと判断していただきたい」と語り、減額を再考するよう促した。

年金削減に反対することは、私は正しいと思うのですが・・・「国民の納得が得られるか。東電自信で・・・」これって何?「先祖が酢いぶどうを食べれば子孫の歯が浮く」のか?なんって、ふと思ってしまうわけです。

国民の納得が得られるか?この言葉は私が非常に嫌う言い方なんでね。

自然災害を蒙ったものが、その自然災害で周りの人に害を為した・・・害を受けた人は、その害を為した人の子にも、その償いを求めた・・・どのような因果関係?そこには正義はあるのか?なんってね。企業年金や退職金の削減・・・他人のことではなく、自分のこととして考えたとき、私は償いのために、私の老後のためと考えて積み立ててきた資金のすべてを投げ出しますといえる人がどれだけいますか?

きっと、首相は全財産を投じられるのでしょうね・・・国民の納得が得られるのか!お前は非国民だ!ってのとの差は?なんってふと思ってしまうわけです。

この問答の中での、「国民」というのはどういった人を言うのか?これが気になるわけです。私も国民ですが、さすがにそれなりの仕事をし、その報酬を受け、その報酬に応じた額の年金を積み立てた人から、その年金を奪うような議論に是を唱えるほど非道な人間ではありませんから、ここでの問答の中の「国民」に私を入れないでもらいたいと思うわけです。

もうひとつ、気になるのは、老後の問題に直結する問題なんです。この政府に、政権を任せるのは正しくないと考えられるのです。年金は年寄りの最後の頼みの綱ではないかな?その削減を求める・・・やがて、私たちにも同じことが起こるのではないかと思われるのです。

東電もまた、被災者です。被災によって他に害を為しましたが・・・もし、被災が無ければ、損害賠償の責を受ける謂れは無いわけです。なんだか、昔々学んだ相当因果関係説の微妙な問題のような?

東電もまた、主に、わが国の国民が構成する会社であることも考慮されていないような?東京電力の職員にだって、被災者がいるでしょうに・・・首相は何を非難しているのでしょうか?東電の何が?日航の場合は、赤字であるにもかかわらず配当を出したりしていましたが・・・

震災までは、東電は健全な会社であったような気がしますが・・・魅力的な60円配当・・・政府は、東電を解体して金に換えるのではなく、東電が時間がかかっても、賠償できるように支援することのほうが大切なのでは?と思うのですが。まあ、破産させて、賠償の義務もなくしてしまう手もありますけどね。

今の、政府のやっていることは・・・東電の信用を低下させて、資金調達の術を失わせようとしているとしか思えないのですが・・・株価があれだけ下がると・・・事業継続は困難でしょう。上場廃止になったら?ちょっと、面白いかも?

政府がこの調子なら・・・株式会社ですから、株の発行で資金調達することが困難・・・事業継続にはお金がかかるが、賠償を優先すると、その資金を生むための事業が困難になるでしょう・・・そして、賃金をカット、年金もカット・・・なら、従業員は転職を考えるのでは?東電の幹部社員は、どの業界でもたぶん、その能力を発揮できる人材でしょうから・・・清水社長など、首相に反論できるだけの人材ですからね。

あ!なるほど・・・やっと気づきました。首相が批判しているものが・・・例の「すばらしい新世界」のアルファと呼ばれる階層・・・体制の中の上層階層、エリートです。

ふむ、経歴を眺めると・・・面白い記述が・・・Wikiだからどこまで本当か?とにかく気になる部分を引用すると。

東京工業大学理学部応用物理学科(現・物理学科)に入学。在学中は学生運動にのめり込んだ。全共闘や民青からは一線を画した「全学改革推進会議」を立ち上げ、リーダーとして活躍した。

有名企業に就職しても「自分の将来・先が見える等」の理由から弁理士を志す。

体制の中ではリーダーに成り得ない・・・したがって、別組織を立ち上げてその中でリーダーに成るというのが、基本的なやり方だったのでしょう。

ふと、二流企業が一流企業になる方法について、こいつを思い出しました。何で読んだのか不明・・・今まで一流企業と呼ばれていたものを、超一流企業と名前を変えると・・・二流企業は形式上一流企業へのし上がれるというものでしたが・・・何で読んだのやら?まあ、私の記憶する、この手の話の出典不詳のものは・・・今は亡きリーダーズ・ダイジェストでしょう・・・昔々のお話です。

きっと、首相はベータなのかな?ちなみに、すばらしい新世界のアルファ・ベータ階層は知識人または指導者階層ですが・・・


もう少し「すばらしい新世界」を精読してみないと・・・まあ、あの本の中には、日本で起こった震災で、沢山の人間が死んで、人間生産プラントがフル操業して大変だった・・・そんな話が一行あったような・・・

まあ、首相が政治哲学の基本に持つ話は・・・「すばらしい新世界」などではなく、「アラモ」とかの方が良いような?アラモの砦で戦う人のように、原発で戦う東電の職員・・・おお、これだけ原発が叩かれているというのに、命を賭してなぜ原発にいる?首相の非難に沿って、職場放棄したら?「国民」に支持されない会社に命を懸ける必要は無い!って・・・

どうやら、昨今は、正義・信念・義務・責任などの言葉が死語と化し、幸いなのは、政治的指導者の言葉は、商業ジャーナリストの過激な論調によって、耳なき大衆の下へたどり着くも、耳が無いゆえに、踊らず・・・ただ、株価のみ大きく反応し・・・経団連など心ある、金の亡者たちが、国を憂うというすばらしい世界が広がり・・・その中にいる日本語能力の低いアメリカ人は、海外のメディアの報道に耳を傾け、日本の惨状を聞き、目にする世界との乖離に驚き・・・日本を不思議の国と思う・・・

そして、ここには飯舘村から持ち帰った、放射性セシウムで汚染されたと思われる石の除染を試みるものの・・・水や、手持ちの化学薬品類を動員するものも、ぜんぜん除去できないので不思議がっている変な人間がいるというわけです。5月の初めから1ヶ月もやっているのですが・・・なぜか、石に染み付いた放射性セシウムと思われる放射線源は、水に移動することなく、石と共にあります。まさか、飯舘村の石には放射性セシウムと結びつくと離れないという、強烈な吸着力があるのでしょうか?

断片的に見る報道によれば、飯舘村にたどり着いた放射性セシウムは、方向のまるで違う方へ風で運ばれたようで・・・静岡や、我が千葉や、東京へ・・・どんな風が吹いたのやら?雲を眺め、雲は大きさをそれほど大きく変えず流されていく様子を見て、飯舘村にあの日放出された放射性物質のほぼ全量がたどり着いたと信じかかっていても・・・それとは逆に、静岡や、様々なホットスポットと呼ばれる場所へたどり着いているとのこと・・・

だから・・・あのような男が首相になるのかと、妙に納得しそうになっています。さあ、映画アラモでも見るか・・・300も良いかも・・・それとも・・・我が命つきるとも・・・も良いかも・・・トマス・モア・・・ああ、女子供を何らかの形で利用するとすれば・・・映画アラモの最後のシーンでの利用の仕方が最も優れているのかな・・・
(2011.06.17)

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