経済と首相の頭の中と・・・

経済というのは、デリケートな代物です。株価などは風評被害を受けやすい代物で・・・まあ、株式市場の内部では風評被害なんって言わずに、材料って言うのかな?まあ、とりあえず、東電を潰す方向での議論は下火になったらしく、株価は急上昇・・・まあ、これが正しいのでは?なんってね。

少なくとも、政府の対応の悪さが株式市場に大きな影響を与えていたということがはっきりとしたのではないかと思われます。

ニュースを眺めていると、原発の主蒸気逃がし安全弁の記述がありますね。直径数十センチ、高さ2メートル弱の円筒状の機器で勝手に開いてベントするやつ・・・別に首相がベント指示しなくたって、ちゃんと安全装置がついているというわけで・・・まあ、報道では、この主蒸気逃がし弁というやつを加圧テストした際に、窒素ガスを使って圧をかけるようですが、2つの弁に対して各0.55気圧、0.46気圧低い70.38気圧、71.28気圧でテストしたと・・・?なんだか数字が変なんですが?まあ、わからん??

さて、とにかく安全管理の担当の政府側の機関の経済産業省原子力安全・保安院所管の独立行政法人「原子力安全基盤機構」がなにやらしくじったとのこと・・・ほう、「経済産業省原子力安全・保安院」正式名称は長いねぇ・・・名刺にするときに困りそうな・・・

まあ、どうなることやら?経団連の会長がまともなことを言ってますね。
フジサンケイ ビジネスアイ 6月15日(水)8時15分配信によれば・・・

経団連の米倉弘昌会長は、今月上旬に退陣を表明した菅直人首相について「お辞めにならねば日本没落だ」と語り、次期総理には野田佳彦財務相か仙谷由人官房副長官がふさわしいことを示唆した。そのうえで「心機一転。そうなれば新しい政権を経団連はサポートする」と語り、早期に政権交代し震災復興を急ぐべきだと強調した。

 インタビューの中で米倉会長は「次期首相候補に野田、鹿野(道彦農水相)、仙谷各氏の名前が挙がっている」との問いに対し「真ん中を抜いた2人。実行力と責任感。野党からも信頼されるような人でないといけない。信頼されて初めて協力関係ができる」と語った。

 また「一刻も早く復興に着手してもらいたい。野党は今のままでは絶対に協力しない。菅さんじゃ無理で何もしていないのと同じだ」と現政権を批判した。さらに「復興庁の設立が来年という話があるが、遅すぎる」と指摘した上で復興支援のため、7月13日に宮城県塩釜市を訪れ、「経団連として何ができるのか、東北経済連合会と話をする」と意欲を示した

 同日閣議決定された原子力損害賠償支援機構法案については「賠償法がありながらそれに沿ってやっていない。理解に苦しむ。このスキームから離れて法律にのっとってやるべきだ」と白紙撤回が望ましいと改めて強調した。

 イタリアで原発継続は否決されたことについては「欧州全体にグリッド(送電網)があり、どこからも電力は手当てできる」と述べ、日本での再生可能エネルギーの普及には「時間とコストがかかり、当面は原発しかない」と述べた。7月上旬に欧州を訪ね「エネルギー政策全般、とくに安全性をどう確保するかをやりとりする」と語り、「EUの政策担当者と意見交換し実現に向けて側面支援したい」と語った。

何もしていないのと同じだ・・・いや、もっと悪いのでは?日本の原発は残念ながら稼動させ続けなければならないでしょうね。私個人が暮らすのなら・・・海岸の小屋で実証済みですが、太陽光発電でも何とかなりますが・・・残念ながら、再生可能な自然エネルギーはなかなか高価なものにつきますから・・・そして、太陽光発電ってそれなりの土地が必要になりますからね。それまた問題です。

私のところのやつは、およ畳2枚弱程度ですかね。夏は扇風機を回し、LED電球を点灯する位は可能ですが、TVだ冷暖房だ、冷蔵庫などはなかなか困難でしょう。効率のよいのは農産物からの油の利用などですが・・・残念ながら、人間もまた油を食しますから、このあたりのエンジンと人間の生存競争の面からあまり大規模には行えない・・・そうなると、木材パルプからのアルコール燃料の精製かな?

第二次世界大戦当時、日本はこの分野もずいぶん研究していたのでは?流動発酵の技術とか・・・そういったものはどこへ行ったのやら?

それと、気になるのは国土交通省ですね。津波に対する多重防御構想をということです。何をするやら?まさか、海岸一帯に万里の長城のようなやつを作ろうとしているんですかね?

報道によれば・・・

今回の対応方針では、被災地域ごとの状況に応じ、ハード、ソフト両面で津波防御の施策を推進することを柱とした。例えば、津波で破壊された海岸堤防を復旧する一方、海岸と市街地との間の道路を盛り土の上に構築し、第2の堤防とする“多重防御”を実践する。また、海岸堤防と道路との間の土地利用を制限する新法なども制定する方針だ。

とのこと・・・ああ、今度は海岸も河川法のような枠組みで民間人の排除が行われるのかな?気になることがいっぱいあって、退屈はしませんがね。

しかし、多重防御と国際的な観光地として三陸を再生させるとかの話ですが、観光と堤防は両立しないのでは?不思議な話です。


このところの関心事は、実は別にあって、wikiに・・・高校時代に読んだオルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』の影響を受け、自身の政治哲学として「最小不幸社会」の実現を目指しているとの首相の政治哲学が気になって、この「すばらしい新世界」を読み返して考察しているわけです。若いときに刷り込まれた考えというのは、簡単には変わりませんから・・・かの男の思考の基本パターンを知る上では重要と考えたのでね。何しろ、こんな本ぐらいしか読んでないのでしょうから・・・だって、そんな高度な内容を持った著作ではないですし、これを政治哲学とするなんって・・・

「東京は日本で一番生産性の低い大都市。何の生産性か、それは子どもの出生率において…」2007年1月・・・「(国民は本を)読まなくなったじゃない」と大宅の主張を肯定し続けた。・・・こんなことがあるんですから・・・

まさか、このような単純なSFから得た発想で行動してるのか?非常に気になります。私は、隠れユートピア研究家でもあるのでね。

久々に読み返してみて、ずっと以前に読んだのとはずいぶんと違った印象を持ち、ちょっと考えさせる部分も出てきたので・・・特に睡眠教育の問題点についてですね。まあ、そのうち、少しずつ紹介していきましょう。ある意味、新しいことは何も無いが、色々と気づかせてくれて、ちょっと楽しく読み返していますがね。

いずれにせよ、現実の世界の中ではエネルギーが重要課題で、より安価なエネルギーを大量に生み出すことができれば、良い・・・電気エネルギーをより効率よく生み出すことが重要というだけの話です。

かの男の頭の中には、どうやらエネルギーという概念が無いのでは?マンパワーが重要であって、安定した労働社会層が存在していて、その人間に娯楽を提供することが重要で、労働者階層の安定した労働こそが、日本の安定につながると考え、読書や自然を愛することの変わりに、パフォーマンスという知的風な娯楽を提供することで政治的な人気を取ることを考えたのかもしれませんね。

「労働力の商品化の無理による資本主義の行き詰まり」、そういえばこういったキーワードがかつてありましたね。マルクスの予言のようなやつ、マルクスの時代にはマンパワーが重要でしたが、今や電力などの各種エネルギーですかね?こんなやつもちょっと考慮に入れて、来たる世界をイメージしてみると良いのかも知れません。

さて、どうなることやら?どこまで、権力にしがみついていられるか?それから、日本も脱原発したら?今なら、人気取りに宣言したら良いでしょう・・・経済同友会も原発再開の方向になってきたし・・・今なら、原発全廃の国民投票をやれば、原発廃止を決めることができるかも知れませんからね。それも、また国民の選択でしょう。原発廃止以降の生活がどのようになるかもわかりますが、私はたぶん、対応することができると思うんでね。
(2011.6.15)

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