報道と言うものは・・・

このところ、原発の事故報道は、表面的なものだけになっているような?首相がベント指示・・・これって異常では?と思うのは私だけなのか?現場にいない人間、素人のベント指示・・・そりゃ、首相ですから周りにスタッフがいるのでしょうから。しかし、現場の担当者ではない人間が、技術的な指示ができるのか?こいつが問題です。

あとは、水素爆発の原因となった水素の出所・・・こいつも、明確に報道しているところが見られない・・・

あ!出てきている・・・

 
東京電力福島第一原発の1、3号機で発生した水素爆発は、経済産業省原子力安全・保安院が想定していない事態だったことがわかった。
 保安院が8日夜、記者会見で明らかにした。
 水素ガスは、原子炉内の水位が低下し、核燃料棒が水から露出して高温になると発生する。
 しかし、保安院によると、圧力容器を囲む原子炉格納容器には通常、窒素を充満させており、水素と反応して爆発を引き起こす酸素はほとんど存在しない。実際には、1号機で3月12日、3号機では同14日に、格納容器のさらに外側の原子炉建屋で、水素爆発が起きた。
 保安院側は「設計上は格納容器から水素が漏れないようになっている。国の安全審査でも、漏れてしまったらどうするかという設計上の手当てはされていない」と認めた。
(2011年4月8日22時27分 読売新聞)

だんだん、素人みたいなことがばれてきています。しかし・・・11日の地震直後、原子炉は停止状態になっていたはずですが・・・そりゃ、その後も熱の発生は起こりますが、何をしてもそれほど熱の発生の変化はないと思われるのですが・・・そのために、使用済みの燃料をプールの中に入れて冷却し続けなければなりません。

気になるのは、3月12日の報道で、放射線医学総合研究所が原子炉敷地内で、燃料中に含まれる核分裂生成物であるセシウムを確認した。 とされるやつです。この時点では放射能漏れは?どこから?まだベントは行われていない時間帯の検出ですが?

もう一つ気になるのは、スリーマイル島の事故の際にWikiによれば『放出された放射性物質は希ガス(ヘリウム、アルゴン、キセノン等)が大半で92.5 PBq(250万キュリー)。ヨウ素は555GBq(15キュリー)に過ぎない。
セシウムは放出されなかった。周辺住民の被曝は0.01 - 1mSv程度とされる(後述)。この被害は1957年に起きたイギリスのウィンズケール原子炉事故に次ぐ。』

なぜ?加圧水型の原子炉だから?わかりません・・・福島でのセシウムの検出は?こいつもちょっと疑問なんです。この時点でなぜ?どんな検査をしたのやら?ヨウ素はベータ線の測定である程度わかるようですが、セシウムは、成分分析を経てその後にガンマー線を測定して評価するのでは?そのためには結構な時間がかかると思われるのですが・・・もしかして、ガンマー線が出ているから、セシウムが漏れたと短絡的に考えたのでは?カリウム40ってのがあちこちにあって、これまた優秀なガンマー線源になったりしますから・・・

放射線医学総合研究所が原子炉敷地内で、燃料中に含まれる核分裂生成物であるセシウムを確認した。どんな分析の結果なのか?気になります。

さて、12日のベント作業に関して眺めてみると・・・10時ごろからベントの作業が行われています。そして、ベントが始まったのが14時半ごろ、4時間以上かかっています。ベントの話が出始めるのが・・・午前3時ごろでは?安全装置としてのベントは、自動で勝手に設計限界に近づいたときに作動する・・・つまり、ベントを行ったときには、まだまだ余裕があったのでしょう。

あと、気になるのが・・・今回の地震で情報源の不明な報道があったような?津波をヘリだったかな?こいつがちょっと流れたような?結局、出所不明の情報のような感じで消えていきましたが・・・

ベントのほうへ戻りましょう・・・このとき行われたベントは、水の中に通して放射性物質の屋外への飛散を防ぐ形で行われていたとのこと・・・圧力容器内の水蒸気を放出すると・・・炉内の水位が下がります。ベント直前の報道では・・・

福島第一原発1号機、燃料の溶融が進んでいる可能性2011年3月12日14時22分(朝日新聞社)
. 経済産業省の原子力安全・保安院は12日午後2時すぎに記者会見を開き、東京電力福島第一原子力発電所の1号機(福島県大熊町)で、原子炉内の燃料の溶融が進んでいる可能性が高い、と発表した。
 放射線医学総合研究所が原子炉敷地内で、燃料中に含まれる核分裂生成物であるセシウムを確認した。
 1号機の燃料Aの水位は、マイナス90センチがマイナス170センチまで下がり、燃料が水面から露出しているとみられる。燃料Bの水位についても、80センチから145センチまで下がっていることが確認されたという。格納容器内の圧力は750キロパスカルが754キロパスカルで、圧力は比較的安定している。
 炉心溶融は、想定されている原発事故の中で最悪の事態だ。これが進むと、爆発的な反応を引き起こして広く外部に放射能をまき散らす恐れもある。


なんとなく・・・組み合わせが良くない報道です。燃料の熔解が進んでいる・・・根拠としては、セシウムが検出された・・・そして、なんと驚くなかれ、よくわからんが、水位は燃料Aでは−90〜−170cmに下がっているかもしれない。燃料Bでは・・・比較的わかりやすい数字が出ていて、『圧力は750キロパスカルが754キロパスカルで、圧力は比較的安定している。』なんだ?この文書の意味が不明・・・750円が754円で、価格は比較的安定している・・・と取れば普段は750キロパスカルで、今は754キロパスカルで、やや高いが安定していると言う意味ですかね?とにかく意味不明な数字があって・・・不安感を煽り・・・それを受けて、炉心融解という最悪の事態が進行しており、この様子だと爆発的な反応を引き起こして・・・爆発してと取られかねない文章だな・・・〆は広く外部に放射能を撒き散らす・・・人を恐怖へ向ける論法かな?

どうやら、報道もなんだかよくわからなくて文章を作っているのではないかと思われるのですが・・・インターネットだからか?ちょと不思議な気がします。この手の情報が流れると、私の現在持っている知識で理解できるところと理解できない部分を分けて、理解できない部分を補うために資料に当たります。

炉心の熔解が始まっている・・・水位が下がっているから、十分な冷却はできない・・・確かに・・・で1号機の燃料A・燃料Bとは何か?どんな配置になっていて、ここで示された数字には何の意味があるのか?格納容器内の圧力・・・750キロパスカル・・・およそ7気圧・・・これは高いのか低いのか?設計では5気圧か・・・やや高いな。格納容器内の圧力?原子炉の圧力容器ではない・・・格納容器内に何が溜まって、圧力を上げている?たぶん、圧力抑制室内の水が蒸発しているのか?

すでに、蒸気を抜いていたのか?なんだかよくわかりません・・・報道と言うのは、間に色々なものが入ってきますから、実はよくわからないものになっていることが多いようです。そして、報道は隠すことによって都合のよいものへと換えることもできますし、実のところ真偽不明の状態になることが間々あります。

事実だけでも並べてくれると、その中から情報を選択することで判断することができるのでは?なんって思えるのです。しかし、詳細なデータなどは、なかなか国内では得がたいし・・・なぜか、海外にあったり?

新しい報道が・・・ちょっと面白いので引用・・・日本のジャーナリズムって独善的かな?なんって・・・『事故後の対応については「しっかり判断しながらやった」と強弁。ほとんど記者会見に応じなかったことを問われると、「(事故対応に)日夜、寝食を忘れて取り組んでいる」と返した。』事故対応に追われているのに、なんで記者会見に応じる必要がある?と思うのですが・・・意思決定する人間と言うのは、表に出続けることは困難と言うことがわからないのか?と思うのですが・・・

私だって、平日の8時半から9時半は、何も応対できないし、しません・・・だって、市場を監視して、自分のお金がどうなるのか?どうするのか?の決定をリアルタイムで行うのですからね。記者なんか・・・おしゃべりしている間に何か起こったら・・・記者会見で判断が遅れたなんってなると・・・?

いずれにせよ、日本のジャーナリズムは・・・あまり、上等とは言えそうもないような・・・説明が下手すぎます。これでは、騒ぐだけで世論の形成まではできそうもない気がしますね。だんだん、通信社から配信される情報を、それらしい形に整形するか。記者会見の様子を、冷静なふりをして、感情的に報道するぐらいですからね。どこを見ても、あまり変わらない・・・何社も報道機関があっても、その差は僅少ですからね。

情報って、なかなか厄介なものです。

(2011.04.14)

inserted by FC2 system