汚染された水の止め方は?

原発のピットに割れ目があって、そこから汚染された水が生みに流れ出していると言う話です。ピット内にコンクリート計5立方メートル入れたたか・・・これで止まらなかったと・・・ふむ、どんな亀裂なのか、どんな具合にコンクリートを入れたか?詳細がちょっとわからない・・・映像もちょっと見ましたが、パイプらしきものから水が出ていますが・・・

水圧がかかって流れているところにコンクリートなどの流体を入れても止まらないよな・・・水で膨らむ樹脂だって、流れの中に放り込んでもどこかに引っかかるだけで水を止めてはくれないでしょう。

まあ、昔ながらの木栓を打ち込むとか・・・水で膨らむ樹脂だったら、袋に入れて流すとか、ちょっと工夫をしないとうまくいかないのでは?なんて・・・止水と言えば、やはり土嚢・・・トンネル工事などを行う会社に頼んで止水してもらえば簡単に片付くのでは?なんって思えます。

ほかにパイプの水を止めるには?自転車のチューブとか・・・中に放り込んで膨らますとか、色々な手がありそうな気がしますが・・・このパイプの上流がわかっているのなら、適当な大きさのゴムボールとか・・・

何か流れそのもを止める手立てを考えないといけないと言うことのようです。

お!東電の対応が出てるぞ・・・東京電力は3日、ピットより上流側の天井に穴を開け、水を吸収すると約50倍に膨らむ「高分子ポリマー」という化学物質やおがくず、新聞紙などを投入した・・・こりゃ流れるな・・・高分子ポリマーをとりあえず紐をつけた土嚢袋に入れてパイプの中に投入し、膨らんで水の勢いが弱くなったら、止水用のコンクリートを流し込んで止めるのかな?

おお、偉大なる保安院は、おがくずに水を含ませるなどして水をせき止める効果を上げたいとしていて・・・これって車のラジエータの穴をふさぐときに使うやつですね。

よく探すと、どんな具合になっているかわかりました。ピットの壁面に20pほどの裂け目があってそこから水が噴出していると言うことか・・・これだと、ガラス繊維のシートと水中で硬化するエポキシ樹脂の組み合わせが有効かな?確か、そんな止水の技術があったような?

ひび割れたコンクリートのピット側の面が滑らかであるなら、ベニヤ板の薄いやつを差し入れるだけでも止められそうな気がしますが・・・まあ、日本の最高の頭脳が対策を考えているのでしょうから、こういったローテクともいえる方法なんかは考慮して投げ出したのかもしれませんが・・・

しかし・・・この原発事故、どうなっているのやら?なんだか妙な点が多くて・・・

この事故が事故らしくなったのは、水素爆発です。この水素源は何なのか?私は、使用済み核燃料プールではなく、ベントの際に発生したものと思っていますから・・・人災だと・・・国からの指示によりベントと東電の資料は述べ、その後で水素爆発・・・ベントの際に出たのなら、これは圧力容器内で発生した水素で、水素の充満していた空間には、圧力容器内の水蒸気が入っている・・・そりゃ分離されていたかもしれませんが・・・水蒸気爆発で、フィルター系統が破壊されたなら・・・かなりの量の放射性物質=放射能が炉から出たと考えられます。

まあ、どうなっているのか不明ですが・・・ベントを行うと、中の高温の水がいっせいに蒸発して、内部は混沌とした状態になるのでしょう。よくふった炭酸飲料のふたをあけると内部では炭酸ガスの泡がそこいらじゅうから現れてきます。そうだ、コーラとかを冷凍庫に入れて、ボトルを破裂させると面白いかも・・・炭酸水は、0度ぐらいでは凍りません。したがって、0度以下に下がっても液体の状態にあります。過冷却された炭酸水は、圧力が急に下がると、水から二酸化炭素が急激に抜けて・・・同時に凍り始めます。水が凍るのを妨げた二酸化炭素が逃げたためです。そのため、泡が凍った状態のものができます。

原子炉内ではどうなっていたのか?たぶん、ベントに伴って、一斉に水蒸気になりやすい場所で水が水蒸気に変わったはずです。たとえば、最悪の事故、原子炉の主配管が完全破断したならば、原子炉の冷却材のほとんどが非常に短時間のうちに格納容器に流れ出してしまい、炉心はほとんど全体が一時的に空焚き状態になって燃料棒の温度が上昇し始めます。しかし、、この際原子炉の圧力もあっという間に下がるので、非常用炉心冷却装置が大量の冷却材を炉心に一気に流し込めれば、炉心への冷却は短い時間で回復します。まあ、電力があればでしょうが、こうすると、燃料棒の限界温度の1200℃に達することなく安全に冷却することができます。

さて、ベントについての詳細がわかりませんが・・・たぶん、自動減圧系ってのがあって、主として主蒸気管に接続されているいくつかの蒸気逃がし弁で構成されているやつを使ったのでしょう。原子炉水位低とドライウェルの圧力が高くなることが同時に起こると、自動的に作動するようになっているやつです。この自動減圧弁系が動作するとき、主蒸気管の蒸気逃がし弁より出た炉心冷却水の蒸気は圧力抑制プールへと導かれ、原子炉圧力容器内の圧力を下げます。

ベントを行うと、たぶん、燃料棒の表面からたくさんの水蒸気の泡が出るはずです。そして、水蒸気は軽いので熱を運ぶ力は小さいと思われます。蒸発することで熱エネルギーを吸収しますが、それと同時に、断熱材としても働くはずです。気体は熱伝導率が悪く、対流によって熱を運ぶことができますが、泡でいっぱいになったところでは、たぶん・・・発泡スチロールのように燃料棒の周りをつつんでいるのでしょう。そうなると、燃料棒の一部、ほんの表面的でしょうが高温が維持されることになるでしょう。過渡現象ですから、短時間しか続かないと思いますが・・・そうなると、燃料棒の表面のジルコニウム合金と水蒸気が反応して、大量の水素が発生してもおかしくありません。

臨界圧力の蒸気は気体の飽和蒸気と液体の飽和水の比重差がなくなるので、気体でも液体でもない混沌とした状態になっていますから、対流などは起こらずまさに混沌とした状態にあるのでしょう。こうなると、十分な時間、金属と水蒸気が触れ合ってジルコニウム合金は酸化され、水蒸気は水素へとなるのでしょう。それが、圧力制御プールへ送り込まれ、普通の空気と混ざります。

初期の白煙は、案外圧力制御プールでの小規模な爆発で、その後、ここからもれた水素ガスが建屋にこもり、大きな爆発を引き起こしたのではないかと思うわけです。

読売新聞社が1〜3日に実施した全国世論調査ってのがあります・・・震災復興財源については、民主党が政権公約(マニフェスト)で掲げた「子ども手当」などをやめて充てることに「賛成」が83%、増税にも60%が「賛成」と回答。国内の原発に関しては「現状維持」が46%で最多だった。調査結果では、大連立によって政治勢力を結集したうえで、増税を含めて財源を確保し、強力に復興を進めるべきだという意見が大勢であることが浮き彫りになった。

地震や原発事故への対応で、首相が指導力を発揮していると思う人は24%にとどまり、「そうは思わない」は69%に達した。

ふむ、ベントが事故のきっかけになったとしたら・・・政府はどうなることやら?保安院の考えることもどうも、大したことはなさそうだし・・・日本の安全を守るはずの最高の頭脳集団ではないのか?色々と疑問が現れてきます。
(2011.04.03)

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