映画のようなお話かな?

あまり、映画などを見ている暇がないのですが・・・それでも、アルマゲドンとチャイナシンドロームって映画を見ました。何かDVDでもと思って・・・とりあえず、危機管理と原子力ってね。

アルマゲドンを見るポイントは、現場と、管理部門と政府って指令系統と判断と言うやつを中心に見るわけです。NASAからの視点で見ると、彗星が地球に向かってくる、地球にぶつかることが確認され、大統領に報告していくわけです。対策は・・・NASAは、彗星に人を送り込んでボウリング作業を行い、地下に核爆弾を埋設して彗星を破砕する計画を立てるわけです。それに対して大統領の科学顧問は軍にミサイルをたくさん撃ち込めば何とかなるなんってやるわけです。

この2つの案の対立は一瞬で片がついてNASA案で行くことになるわけです。NASA案を実施するに当たって現場作業の問題が出ます。火星で掘削するための装置を準備しているのですが、その特許書類から作り上げた装置がうまく働かない、したがってその装置の開発元に当たるとともに、宇宙飛行士にその取り扱いを教えることを要求するわけです。

しかし、開発者は、自分の作業員でなければ扱いきれない、仕方がないから行くという決定をします。ボランティア精神ですね。ボランティア、自ら志願して行う・・・損得勘定もある程度ありますが・・・作業員の中ではね。

そういえば、資金援助の話が来ちゃいました・・・東北の復興のため、土木作業員を募って送り出したい、日払いもするから、日払い資金を1か月分何とかならないかって・・・儲け話なんですが・・・復興のためか・・・でも俺は金持ちじゃない!ってね。

金はねぇ・・・原発の作業員なら面白そうだから行ってもいいよ、なんってね。基本的に、非真面目な人間なんで・・・

さて、軍は大統領の権限の元で核爆弾を出すわけですから、後でわかってきますが、それなりに計画を立てるわけです。

アルマゲドンって映画を見たくなったのは、「政府が、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所を自衛隊の管理下に置く検討に入ったことが19日、分かった。」というニュースに関連してですね。「原発では電源の復旧が最大の課題となっているが、水素爆発で飛び散ったがれきが放水や復旧作業の障害となっているため、自衛隊にがれき除去作業を主導させるためで、政府側は第1原発の事故とそれに伴う事態悪化はもはや「平時」ではないとの認識を強めており、原発を収用し自衛隊に管理権を移す検討に入った。だが、東電側は管理権を奪われることになる収用措置に抵抗感を示している。」ってねこんなものを見ると・・・

作業が予定表通りになっていないために、軍は遠隔起爆装置を起動して、現場の意見を聞くことなく、地表での爆破を行おうとします。地表では爆発させても効果がないことがわかっていても・・・

案外、同じようなことが原発事故の際に行われていたのでは?なんってちょっと思えるんです。東京電力にベント指示、東電側はまだ早い、それは本当に制御不能になって、圧力で水を入れられないことがわかった時点で・・・現時点では、圧力容器は健全で、核分裂は停止しており、水位は推定ではぎりぎりあるはず、しかし、確認はできていない。ベントは最後の手段だ、それに、ベントして放出した水蒸気の代わりに入れる水の手配も困難とか・・・いや、保安院の連中は直ちにベントしなければならないと言っている!言うことを聞かないと”電気事業免許”を取り消すぞ!脅し文句としてはこれかな?

わかりました、責任は政府で取っていただけるのでしょうか?何でもいい、直ちにベントしろ!ベント!ベント!さもなきゃ免許剥奪だ!自衛隊の管理下に置くぞ!それでもいいのか?ベント!ベント!

映画のほうでは、現場での格闘とNASAのサボタージュの末、地表での核爆弾の爆発は回避されます。

案外、発電所のほうも疲れてきて・・・本当にいいんですね?責任は?はい、じゃあベントします。後はどうなっても知りませんよ・・・原発の方では、ベントを行い冷却水は蒸気となって抜け、炉心が十分に冷却できない状態になり、圧力容器内に水素が発生し、ベントとともに抜けた水素が水素爆発を起こします。ベント系は圧力抑制プール?につながってましたっけ?とにかく、なにやらおかしなことになっています。

映画では、不屈の精神とかなりの僥倖で、目標まで掘り抜き核爆弾を設置、起爆装置の遠隔装置が故障起爆不能・・・誰かが残るしかない・・・また、ボランティアとくじ引きが、最後は無茶なボランティアの手に委ねられ、危機は回避されます。

福島原発の問題はまだ続きます。「皆さんご承知の通り、原発の事故は、一歩間違えれば、もちろん、現状の事故の状況でも大変大きな広範な皆さんにご迷惑をかけて、大変申し訳ない状況だと思っているが、一歩間違えば、さらに大きな影響を及ぼしかねない問題であるという問題意識のもとで、しっかりと最終判断する首相自身が、現地の状況を把握できないという状況の中では、責任を持った対応ができないという問題意識があったと理解している。」最終判断か・・・知識が無い人間が現地に行くと賢くなって帰るのか?

現場に任せて、必要なら金でも人材でも機材でも、無ければ止まっている原発や、稼動している民間の工場からでもモータとかの機材を収用してそちらにまわすぞ!全力を尽くしてだめなら、最後はこちらで全部責任を取るから、そのときは言え、政府と自衛隊の管理下に置いて作業を続けさせるから、今はお前たちが自分の職務を遂行せよ!じゃないかな?なんてね。

そうじゃないと、チャイナシンドロームの方かな・・・
ついでに、独裁者とか我が闘争なんって映画も見てみたくなります。
(2011.03.30)


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