現在をうろうろ(646)
日本貧窮者経済新聞
 ニカラグア運河と中国の世界物流戦略は・・・?

 そうか・・・来年で敗戦から70周年か・・・1941年12月8日の真珠湾攻撃から3年8ヶ月の大東亜戦争・・・戦争は遠くなっていますね。確かに日本が今置かれている国際情勢は、憲法ができたころとはまったく違う。護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。・・・・けれども、開戦の翌年に生まれて、戦争の記憶は・・・敗戦の混乱期の記憶なのでしょうが・・・姻戚関係からすると・・・我が国は一族営業の政府みたいな気もしないでもない・・・護憲で平和か・・・少なくとも、あの現行の日本国憲法では戦争は引き起こしにくい・・・どう考えても専守防衛、しかも、現在の日本には海外領土が無い・・・海外領土と本土を結ぶのがシーレーン生命線という感じですから・・・

 中国は、投資を通じて、海外の権利によって生まれた鉱区や中国資本を結ぶ海路を海のシルクロードとして考えていますから・・・そういえば、中国関連でニカラグア運河なんってのもありましたっけ・・・ここは、China Harbour Engineering の仕事で、そろそろ始める頃ではないかと・・・ここの仕事をチェックすれば、中国資本がどんな所に投入されている分かりそうですが・・・2014年のニュースを眺めても・・・随分とあちこちで仕事をしていますね・・・日本から講師を招いての、地震セミナーなどもやっているようですね。中東やインド洋周辺で様々な工事を請け負っています。この会社も国策会社ですかね?

 気になるのは、この中国企業の作業員の国籍ですかね?中国から多くの作業員が出向している・・・?それとも現地作業員との混成チームなのか?現地作業員がメインなのか・・・こういったものでも、その地域への影響力が違いますからね。

 この会社が工事した国は・・・ざっと見た感じではサウジアラビア、サイゴン、パキスタン、スーダン、メキシコ、エジプト、スリランカ、バングラデシュ、インドネシア・・・このあたりの仕事をしていますね。

 さてこのニカラグアの運河は・・・総延長は278キロ、幅は230メートルで、水深30メートル・・・40万トンクラスが通過できるという事のようですし・・・こいつは、パナマ運河より遥かに大きな船が通れる・・・どの程度の時間でこの運河を抜けられるかの問題ですかね?

 なんと、この運河・・・Construction of Nicaragua canal to begin December 22: committee という事です。5年で完成か・・・2020年にはパナマに対抗する新しい運河が誕生する・・・これに合わせて、中国は大型の自動車運搬船で北米東海岸を狙うのですかね?当面は・・・中国はベネズエラから石油、ブラジルから鉄鉱石、そして中南米各地から大豆を輸入・・・ですが・・・中国の年間の新車製造台数は2000万台とか・・・北米市場を荒らすつもりに違いない・・・

 日経で報じられたニカラグア運河に関する報道は・・・ニカラグア運河計画を発表、香港系企業 2014年7月9日の1本だけのような感じですね・・・日本経済新聞だから、海外報道は苦手なのかもしれませんが・・・東洋経済新聞のサイトには関連情報はゼロ・・・産経ニュースは2本・・・太平洋と大西洋つなぐニカラグア運河、中国企業の出資でまもなく着工予定 「実現不可能」との声多く・・・こんな表題ですね。

 どうも、日本の経済を標榜する新聞は、海運などには興味が無いような感じですね。やはり、海に囲まれる島に立て籠もる大和民族なのかね?これでは、シーレーン防衛も何もなさそうな?海の向こうは見えないのではないかと・・・こりゃ、中国は超大型船を運用する準備を着々と進めている・・・マラッカマックスをインド洋へ回すにはロンボク海峡かオンバイ海峡、オーストラリアを迂回ですから・・・オーストラリア海軍が潜水艦を更新したくなるのも分かりますが・・・

 マラッカマックスの大型船が右の列島の限られた切れ目を抜ける事になる・・・マラッカマックスのコンテナ船は全長470 m、幅60 m、喫水20mで30万載貨重量トンで18,000 TEU (twenty-foot equivalent units) となる見込みらしいですから・・・なんだよ・・・金海重工の造船所の大型ドックは、このサイズの船を建造するための施設じゃないかね?私は、てっきり空母用かと思っていましたが・・・日本の造船業はこのサイズの船の建造はできるのか?対応できるドックはあるのか?

 この船を、ニカラグア運河を通す事になる・・・壮大なる計画が2020年にはその姿を現す事になりそうですね。

 ちょっと気になるのは、中国とキューバの関係・・・ニカラグア運河を通り抜けた船はフロリダ海峡でも抜ける・・・キューバが中国の大型船の寄港地として整備されたら?など色々と考えてしまう・・・米国がキューバとの国交正常化の動きは、これに関連しているのかなど、考えてしまいます。

 米国のリバランス政策・・・アジア太平洋地域に外交政策の重心を置こうとしているのがもしかしたら南シナ海+南太平洋のTPP・・・これと中国の進める真珠の首飾り戦略・・・TPPは、ニュージーランドあたりの発案ですから、クリッパー航路による超大型船の周航ですかね?上海あたりからアメリカ東海岸への最短コースは、日本海・津軽海峡を抜けるのが最短ですかね?上海・ロサンゼルス航路の中継地点として青森・函館なんってのも悪くないかも?そうなったら・・・東京湾岸の港などは流行らなくなるのか?

 こりゃ、青森や函館の港は、マラッカマックスの船に対応できるか?それにかかっているのかね?日本海の海運での意味が大きく変わる可能性がありますね・・・中国・韓国・北朝鮮・ロシアが不凍の国際海峡の津軽海峡の利用を考えるようになる。函館・青森がサンフランシスコへの最後の港になる・・・ここに、大型船が停泊できなければ意味が無い・・・函館ドックは330m・58mのドックがありますが、これでもちょっと足りない・・・ウラジオストクや羅津のドックは遥かに小さい・・・こりゃ、函館港を整備してマラッカマックスのコンテナ船の寄港地にすれば、函館はかつてのにぎわいを取り戻せる可能性がありますね。代わりに東京湾に閑古鳥がやって来る・・・

 TPPに中国が参加しないのは確実・・・インド洋の利権を手に入れれば、自ずとTPPとつながることになる・・・一緒に牌を分け合うつもりはない・・・南太平洋は南太平洋諸国で、南シナ海とインド洋・南アフリカは中国の貿易に組み込まれる・・・産油国は・・・オイルシェールより、中国のアフリカ原油の支配を警戒しているのか?それとも、中国がOPECとの関係を強化するのか?嫌われているのか?原油安は中国にとっては有利だから・・・ちょっと違うか・・・まあ、日本は、こういった事には関心が無いかね・・・戦略を持たず政府は国益だけしか考えていないから・・・しかし2020年に日本が特急列車の通過する田舎の小さな駅になるか、特急列車の止まる大きな駅になるかの瀬戸際のような気がしますがね・・・独裁政権構想で忙しいのかね?世界は動こうとしている・・・

2014.12.21

  

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