現在をうろうろ(604)

 フルートいじりと、工業製品と・・・?(3)

 さて、前回に続いて、フルートの工芸品としてのフルートと工業製品としてのフルートです・・・私は、どうやら工芸品としてのフルートというのはあまり考えていないようです・・・楽器として考えている・・・貧乏なので美術・工芸の恩恵からは離れた所に居るという事なのでしょう。美術・工芸・・・こういった文化は金持ちが担う事になる・・・ある意味豊かさの象徴ですね。XXコレクションとか・・・私の所にあるフルートは見せびらかせるものではないが・・・フルート自体が美しいので問題は無いですね。銀メッキと純銀の差は遠目ではわかりませんから・・・表面はどちらも銀・・・

 さて、ハンドメイドは美術品・工芸品なのか、単なる手工業製品なのか?どうもよくわかりませんね・・・注文が少ないので量産のための機械化が困難な場合と、工程が複雑で、機械による量産が困難な場合、機械化できるが、ハンドメイドを売り文句に使っている・・・色々とありますね。

 そのうち、3Dプリンターで作るフルートとか、レーザー溶接機による歪の殆ど無い自動組み立てのフルートとか・・・機械精度が極限まで高められたものとか・・・

 例えば、私が新たに業としてフルート製造に参入するとすれば・・・ターゲットは高級量産品になってしまう可能性が高い・・・今から、ハンドメイドフルートの高級品を研究開発、技能の習得の暇はないから・・・従って、工業技術の粋を集めて量産・・・そうなると、レーザー溶接機の自動巻管機、シームレスパイプ製より高く売れそうだから・・・リッププレートとライザーは一体銀の鋳造品のCNC加工が良いかな・・・部品点数を減らせる加工精度が高められそうですから・・・それから、数種類の歌口から選べます・・・バリエーションを増やしやすい・・・管にろう付けはどんな手順?3つの部品を縛りつけて一度にろう付け?・・・管にライザーをろう付け、ライザーにリッププレートを半田付け?その逆?半田付けを2回繰り返す事は難しい・・・先に高温での接合、次に低温での接合・・・これが基本でしょうから・・・アンダーカットもこの時点で終了ですから、実質的にこれで、頭部管は完成・・・

 ちょっと気になるのは・・・穴をあけてから部品をつける?それとも部品をつけて穴を開くのか?修理と製造の違いは・・・ハンドメイドで作るなら・・・管にトーンホールを付けてから穴を切削かね?この方がろう付けが楽そうですから・・・穴があると熱の回りがどうなる?とか余計な事を考えてしまいますね・・・修理の場合は、取れちゃったら頑張って正しい位置に半田付け・・・

 残念ながら、私の所には引き上げのフルートしか無いので(たぶん)、このあたりの製造の様子は良くわかりませんね・・・管に穴をあけてジグを使って組みたてているものがあるようです・・・古いムラマツのトーンホールは引き上げですね・・・引き上げは・・・確か・・・小さめの穴をあけて、その中にシャフトを下し、中に置いた引き上げ先端工具を回転するシャフトが拾い上げて箆絞りのようにして加工するんでしたっけ・・・箆絞りは加工するものを回転させますがその逆・・・

 お!凄い、技術を公開してますね・・・Workshop - Pearl Flute Worldwide なるほど、妙に納得・・・トーンホールは引き上げより半田付けの方がジグがあれば半田付けの方が私には楽かも?ふむ、リッププレートとライザーを先ずろう付けしてその後で、半田付けをしていますね・・・組みたての際にタンポ調整はしていないですね・・・どうやら、それだけの精度のある部品を使っている・・・

 部品それぞれの加工精度が上がるにつ入れて、自動化され、工作精度も高くなり・・・結果としては完成された工業製品になって・・・同一のモデルなら選ぶ必要が無くなる・・・同じモデルの数本のフルートを吹いて決める必要はない・・・

 ふむ?私のところの、K.MURAMATSU 1952 の銘のフルートはシリアルナンバーもないのは、工業製品という事ですかね・・・1960年頃のフルートの到達点、手工業製品としての到達点という事か・・・そして、その後は素材による差別化・・・バリエーションの増加・・・手工業製品が工芸の要素を加味して高額商品化へ・・・

 別の流れは・・・スクールモデルですかね・・・良質の廉価品・・・モデルチェンジも無し・・・いつかはXXで、憧れる高級品が稼いでくれる事になる・・・この部分で、近頃は・・・海外のメーカーの参入ですかね。不安定な、壊れるかもしれない不安を抱え、修理・調整にかかるお金を考えると・・・1万円の楽器に数万円のオーバーホール代は・・・という問題ですかね。

 そして・・・スクールモデルで満足する、自分で調整するという・・・私のようなのは・・・結局、テーブルの上に並べておくのは邪魔なので、6本のフルートの内3本がケースに入りました。そしてPCの横に2本、調整を待つ古いムラマツがテーブルの上に・・・さて、PCの横にあるのは・・・工業製品として明らかにコストパフォーマンスの高い、リングキーのケルントナーKFL29と中国森徳・・・ヤマハの211と311は調整済みで綺麗になっているから・・・食うに困るようならオークション・・・ムラマツも整備済みになったら・・・日本製は高く売れるから・・・

 どうやら、中国製の楽器も工業製品という事ではそれなりのレベルに達しているという事ですかね・・・そのうち円安で、それなりに高価な楽器に化ける事になるのか?気になりますね・・・果たして工芸品のような日本の潜水艦はオーストラリアに売れるのか?・・・オプションが体系化された安価なドイツなどの工業製品に流れるのではないかと・・・なんとなくね。

2014.12.08

  

関係ないが興味深いもの
 今回は無し

時々チェックすべきもの

 首相官邸ホームページ
 The White House
 U.S. Department of State
 United States Department of Defense (defense.gov)
 世界のビジネスニュース(通商弘報) - ジェトロ

 聯合ニュース
 AJW by The Asahi Shimbun
 日刊ゲンダイ
 List of national newspapers - Wikipedia, the free encyclopedia
 一般社団法人 日本経済団体連合会 - Keidanren

 外国人投資家動向チャート

 International Institute for Strategic Studies IISS
 Chinese Military Review
 外邦図 デジタルアーカイブ - GAIHOZU Map Digital Archive
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 日露戦役写真帖
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮旅行案内記
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮港湾要覧
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 朝鮮群書大系
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮鉄道旅行便覧
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 新興産業の基礎知識
 近代デジタルライブラリー - 地方行政区域名称一覧
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮各道府面間里程表
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 最近に於ける注目すべき発明考案
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 国産機械図集
inserted by FC2 system