現在をうろうろ(528)

 成長戦略で、明るい日本に!の中身はあるのか・・・? その(12)

 さて、エネルギーキャリアか・・・で、基本的には水素タンクの話のようですね・・・水素はクリーンであることに加え、化石燃料・再生可能エネルギーからの製造が可能で、エネルギー供給源の多様化にも寄与する。・・・そう、水素自体の燃焼では水しか出ないが・・・問題は水素の湧く泉は無いのでね・・・あったとしてもずっと昔に枯れています。空気中に水素が無い・・・軽い気体なので大昔に水素は宇宙空間に放散してしまったのでしょう・・・ただ、巨大な重力の大きな惑星には存在しますね・・・木星や土星には・・・かといって木星や土星にタンカーを派遣して・・・衛星軌道上のアンカー衛星から垂らしたパイプで大気を吸い上げ・・・とかならね・・・なんだか飛んでもない飛躍ですが・・・再生可能エネルギーでの水素の製造か・・・

 水素は夢のエネルギー源ですが・・・大量に発生させる方法がね・・・結局これがネック・・・天然ガスをそのまま利用するか・・・ところで、天然ガスを改質して発生した二酸化炭素はどうしてるんだろう?気になりますが・・・何かの原料になっているとは思えないが・・・カーボンニュートラルにはなりえないはずだが・・・基本にまやかしがあるのでね気になる。

 こんなものを追及していると面白くないのですが、・・・さて、どんな容器を作るのやら?・・・あれ?キャリアはタンクというわけではなくエネルギーの媒体として水素を使うのかね?どうやらタンクじゃなかったんだ・・・

 水素の製造、輸送、貯蔵、利用の各技術を俯瞰し、2030 年ごろまでを視野に水素が社会に導入される条件の明確化、および導入シナリオの策定を行う。導入シナリオの策定にあたっては、経済産業省が進めている「水素の製造、輸送・貯蔵、利用に関するロードマップ策定(資源エネルギー庁 「水素・燃料電池戦略協議会」)」、「トータルシステム導入シナリオ研究(経済産業省事業「再生可能エネルギー貯蔵・輸送等技術開発」)」と連携し、統合的導入シナリオ策定を行う。シナリオについては適宜修正を行いつつ、このシナリオを踏まえて研究開発テーマの改廃、予算配分等柔軟かつ戦略的に変更する。

 ふむ・・・頑張るぞ・・・先行きは不透明だが・・・戦略的に変更=行き当たりばったり?なんだか、誰かの水素社会に迎合した政策的研究の気配がしますね・・・単なる私の妄想かね?

 先ずは、水素製造ですが・・・
  ・再生可能エネルギーからの水素製造
  ・化石エネルギーからの低炭素、さらにはゼロエミッション水素製造

 再生可能エネルギーからの水素製造は・・・太陽光発電・水力発電・風力発電の電力で電気分解?バイオマスからのアルコール経由の水素製造か?水素の発生源としては副生水素・化石燃料改質・・・いずれにせよ二酸化炭素は出る・・・副生水素はできちゃったものの有効利用で、昔から行われている・・・既に副生水素が発生している事業所内で、アンモニア合成などに使われていて、供給過剰状態ではない・・・

 化石燃料改質は現在の主流ですね・・・ただ、二酸化炭素が大量に出るから・・・二酸化炭素を貯留するしかない・・・地下に埋めちゃうとか、大気中に放出されないように隠しておくしかない・・・

 火力発電による電気分解・・・電気のまま使った方が良いのでは?蓄電技術もあるし・・・変換効率はゼロではない・・・基本は夜間電力を使う事になるが・・・現状では、夜間電力を減らす方向で動いているから2020年に向けての水素の供給源としては不適・・・原発が動けば、原発の夜間余剰電力で水素も製造できるし、電気自動車の充電もできるが、原発の100%の安全は考えられないから、原発を利用した水素社会の実現は不可ですね。

   ふむ・・・水素にどんなメリットがあるのか?不明・・・天然ガス由来の水素を運ぶのと天然ガスを運ぶので違いがあるのか?天然ガスを運ぶ技術は確立されていて普通に行われている・・・化石燃料二酸化炭素を吸着したとしても・・・別途エネルギーで二酸化炭素を処理しなければならない・・・

 結局は・・・第二種永久機関の話をしていますから・・・私は、この投資話は基本的に納得できませんね、詐欺の匂いがしますから・・・つまり、水素をエネルギー担体としても、水素の発生にエネルギーが必要である事に変わりはないという事なんでね・・・水素を発生させて、それで二酸化炭素と水素を使い炭化水素を生成して流通させても良いわけですから・・・火力発電所由来の二酸化炭素による水素付加でこの際に放出した酸素で燃やすからセロミッション・・・なら分かりますが・・・ベースロード電源が原子力で、原子力発電の夜間の余剰電力で水素を作り、昼間の天然ガスを用いた発電で生じ、貯留された二酸化炭素を改質するならね・・・さらに余剰の電力があれば、大気中からも二酸化炭素を絞りだせる・・・

 結局のところ、ベースになるエネルギー源が問題になるのですが・・・水素は燃やしても水にしかならないという話から始まるから欺瞞的な話になる・・・

 そして・・・ アンモニアを用いた高効率・低コストエネルギーキャリア製造・利用技術とかが語られる・・・アンモニアからの高効率な水素の製造と分離による精製・・・はいはい、アンモニアはどこを由来とするのかね?太陽熱(650℃以下)を利用し、水の熱化学プロセスあるいは高温水蒸気電解により、CO2 フリーの安価な水素(あるいはアンモニア)の製造技術を確立する・・・ふむ、何だか循環していますが・・・循環にはエネルギーが必要で・・・太陽光ね・・・太陽炉の開発の話になっている?

 アンモニアでも水素でも・・・それ自体の発生に莫大なエネルギーが必要だから、製鉄所などで出る副生水素や副生アンモニアを使うのだと認識しているのですが・・・それは既に確立した技術でそれらの行き先は決まっているから、新規で水素やアンモニアを作る話が・・・なんだか変?北朝鮮の南興青年化学には新しく石炭から水素を作り出すプラントが作られ稼働して、アンモニアや硝酸などが製造されていますが・・・それでは、二酸化炭素が大量に発生するから問題なんですがね・・・

 水素やアンモニアがエネルギーキャリアになるのは理解できますが・・・アンモニアから作られる硝酸がスカッドミサイルの燃料になることからも・・・

 そして・・・水素の発生源を化石燃料とするなら・・・水素価格は化石燃料と比較して高いのが現状であり、これからも続くのですが・・・そして、原料が化石燃料である限り・・・水素利用量を増大させることで水素価格の低下は見込めるが、原料価格より下がる事は無い・・・

 うー・・・水素ガスタービン技術開発だって・・・燃焼温度が高く、燃焼速度が速い水素を低 NOx で燃焼し、蒸気や水を噴射することなしに高温燃焼を抑制するガスタービン用ドライ型低 NOx 水素燃焼器開発を実施する・・・凄い、でも酸水素炎に耐えるタービンブレードは製造がかなり困難では?低NOxという事は窒素の少ない環境で燃やすという事でしょうから?違うか・・・過剰な水素でNOxを還元する事で低NOxとするのかな?ごめん、この分野の知識が不足・・・このブレードは革新的構造材料の課題を越えた所にあるような気がしますが・・・ここで、こういった研究開発をするのであるのなら・・・革新的構造材料の課題は意味をあまり持たないような?まさか、ガスタービンに燃料油と過剰な水素を供給する事で、水素を熱媒体としてブレードの冷却を行うとか?それでは意味は無いし・・・やはり、革新的構造材料の課題を越えた所にある目標を掲げて予算をぶんどる気なのか?

 総予算は29億円か・・・最も予算を必要とするのがアンモニア合成ですね・・・これに14億円、水素エンジン・水素ガスタービンに5億円なら、革新的構造材料の予算より安そうですが・・・だって、あちらは1400℃級の耐高温過酷環境機能を持つコーティング材料の確定だけで3〜5億円で、こちらは、水素エンジン・水素ガスタービンのシステム合計5億円ですから凄く安いのでは・・・さらに、耐熱合金・金属間化合物等の開発 で9〜11億円かかると言っていますから・・・旧来のものを高能率化する技術で15億円、新規に全部作って5億円・・・実現できるなら水素エンジン・水素ガスタービンのシステムは凄く安く、未来のエンジンが手に入る・・・でも、技術というのは、蓄積ですから・・・駆け出しの水素に何ができるか・・・

 太陽熱利用水素製造の基幹部材開発ってのが気になるわけです・・・多分、ソーラー水熱分解反応器・・・東北大学の研究があったと思いますが・・・こちらは1400℃でしたっけ・・・すると650℃だから・・・

 研究開発上の課題が・・・650℃以上で利用可能な低コストの太陽熱集熱管開発・試作、650℃以上で利用可能な低コストの熱媒開発・試作、650℃以上で利用可能な低コストの太陽熱集熱システム基幹部材開発・試作、650℃以上の太陽熱高温集熱システム開発と実証試験・・・画餅状態なのかね?しかも・・・海外の豊富な太陽熱を利用し、大量の水素を安価に製造するための太陽熱高温集熱システム開発と実証なのか・・・ふむ、あれ見た顔が参事官様・・・並木小のPTAも・・・ご苦労様で、天然ガスからの水素発生に落ち着きそうな気もするが・・・

 この研究は・・・余計な目的も掲げていますから危険な感じがしますね・・・

 2020 年の東京オリンピック・パラリンピックでのデモンストレーションや、ある一定の地域において水素の製造・輸送・貯蔵・利用技術を確立し、発電、熱利用、自動車等に水素またはエネルギーキャリアを用いて、ゼロエミッション社会(水素タウン)の実現を実証していく。現在でも水素を積極的に利用している地域はあるが、その利用は地域内の一部の発電用や自動車用に限られる等、極めて限定的・断片的である。特区等による制度改革も交え、水素社会が成り立つことを国内外に示していく。

 国家の威信をかけた系のものですから・・・この手のもので予算を貰うと後が大変な・・・さわらぬ神に祟りなし系だと・・・前提になる水素源が上手く行くかにかかっていますからね・・・1400℃を650℃なんって低温にするには・・・まやかしでイオン化傾向の大きな金属パイプを熱して水素を発生させるとか・・・手品も良いかも?アンモニアが、水素を運ぶためのキャリアになる事は分かるが・・・650℃以下の太陽熱を利用した水と窒素から二酸化炭素フリーの水素またはアンモニア合成の可能性がちょっと・・・水をどうやって分解する?水蒸気から水素を取り出す方法は、ろうそくの科学の中にありますが、あれは赤熱した鉄くずの中に水蒸気を通す手法ですね・・・原発で起こった水素爆発の水素の由来も高温のジルコニウムに触れた水蒸気が分解したものですね・・・こういった水の還元を触媒で行うとなると・・・この触媒の当てはあるのかね?それとも、反応性の高いアルカリ金属を高温の水蒸気下で反応させ水素化合物をつくるとか?先端化学は良くわからんね・・・

 でも・・・夢はあるが・・・水分子の結合解離エネルギーはH2OからH-OH、さらにO-Hで・・・1モルあたり900kJ程あるのでは・・・こいつが問題なのでね・・・水素の持つ大きな化学エネルギーを手に入れるには水からスタートだと、取り出せるエネルギー以上のエネルギーを投入しなければならないから・・・第二種永久機関の話に見えてくる・・・確かに外部からのエネルギーの太陽熱に担わせるわけだけれども・・・とにかく、これは良くわからない?上手く行きますように・・・怪我の無いように・・・想定の範囲か?だって・・・このシナリオを踏まえて研究開発テーマの改廃、予算配分等柔軟かつ戦略的に変更・・・ですから・・・水素のタンクを作って終わりになるのかね?まさか・・・

2014.11.06

  

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