現在をうろうろ(481)

 戦後の農村とインフレ観について・・・?

 ああ、この本の序言は凄いですね・・・近代デジタルライブラリー - 農村インフレと農業恐慌 インフレに関してここまで露骨に表現するかよ・・・というのがね・・・なかなか、私の考え方にあっていて・・・

 わが国の金融資本は、敗戦による打撃を、手放しのインフレによって回復しようとしてきたのである。インフレをとことんまでおしつめ、国民大衆をしらぬまに裸にして金融資本の手に国富をのこらず集中し、さてその上でインフレは外国のクレジットで一挙に解決しよう・・・そう金融資本はもくろんだわけである。

 いったいインフレとは戦争中のことを考えてみればよくわかるように、租税にかわって国民所得を吸収する財政技術にほかならない。租税とは国民所得の一部を国民大衆から直接に国庫にとりあげる方法である。租税、とくに直接税の場合には、国民は誰もはっきりと自分の所得の一部が国庫にとりあげられるのがわかる。それで、直接税はある程度まで額が大きくなると、なかなかそのとりたてが困難になる。そこで今度は間接税といって、国民大衆の消費品に課税するこのにする。その課税額は物品の価格に加えられたそれだけ値上がりし、国民大衆はその物品を消費するたびに税金の額だけよけいに支払う事になる。これによって、国民大衆は消費物品の値上がりだと思って税金とは気がつかずに高い税金を支払わされてしまうのである。インフレとはいわばこの間接税に似たもので、一般物価の値上がりによって国民大衆の所得の一部をしらぬまに国庫にとりあげてしまうものである。戦争中の膨大な戦費をまかなうために国民所得を国庫にとりあげる時には、専らこの手段にうったえてきたわけである。

 ところが、戦争がおわって、軍事予算がなくなっても、インフレはやまぬどころか、ますます激化して行った。それにはいろいろな原因があるのであるが、結局のところ、金融資本が敗戦によってうけた打撃をとりかえすために財政手段をもちい、インフレの激化によっていわば自然に国民大衆を裸にしてきたのである。要するにインフレは国富の再分配のもっとも陰険な方法であって、インフレによる利得者である大闇屋、大闇資本家及び、金融資本家および金融資本に新円が集中して、インフレによる被収奪層である勤労大衆のもとには、ただ貧困だけが蓄積されていくのである。

 こんな風に書かれていますね・・・非常に分かりやすい・・・借金の山を消す手法ですからね・・・近頃はインフレをどのような意味で使っているのやら?私などは・・・どうも、通貨の乱発による貨幣価値の下落を考えてしまいます・・・インフレーションというと・・・総需要が供給を上回って品薄になることで価格が上昇する事と分けて考えますから・・・

 経済が拡大・・・買い手が多くなる事で物価が上昇して行く・・・買う気があれば・・・買う気が無いから通貨が退蔵される。結果は景気は悪くないのに・・・通貨が退蔵される事で物価が上昇しないためにデフレになる・・・ああ、政府は良い人材を雇っているね・・・デフレの定義を変えています・・・経済企画庁が定めたデフレ・・・「物価の下落を伴った景気の低迷」から、2001年3月より「持続的に物価が下落している状態」と定義を変更したので、かつてのデフレの概念とは違ったデフレ状態が起こっている事を認識している・・・

 このあたりの、言葉の変更でデフレ・インフレの概念に混乱が生じている事になる・・・私の場合、旧来的なデフレの概念を現状に適応できない理由は簡単です・・・給与は変化しないが、買えるものが多くなっている・・・私の基本的な金の使い方は1ヶ月の現金による消費は10万円と20年前から一定なんです。銀行引き落としは別でね・・・通販もカード利用をしますが・・・利用しますがその場合、月のスタートは10万円と決めているので、余剰が出ているというか・・・カード決済の分に関しては現金を支出したことにして現金を分けて置いておくので・・・

 それでも、一応はやっていけて・・・ちゃんと、身の回りのものは更新され普通の生活をしているように見えますね・・・経済は別に問題なく価値を創造していて、受け取る金銭は変わりませんが、購買力は上昇している・・・これは旧来的なデフレではない・・・中身は供給能力の飛躍的な進歩が価格を引き下げた・・・というか・・・耐久消費財の耐久性がありすぎるために買い換え需要の低下ではないかと・・・

 財によって耐久性が変わる・・・従って、旧来の大雑把な経済学の出る幕ではないような気がしますね・・・消費財を見直してセイの法則の適応範囲とそれ以外のものという分け方かね・・・セイの法則が成り立つのは人間様のエネルギー源の食品を含むエネルギー関連・・・これでは間違いなく成り立つと思います。日本の場合は食糧需給率と電力などのエネルギー供給量が隘路になって景気・人口が問題になっている・・・そんな気がしますね。かつて、ソ連が大躍進したときは・・・記録的な豊作が続いたとき・・・

 通貨量が増大しすぎ・・・多分・・・問題は退蔵されている金・・・通帳の残高として表示されている数字ですね・・・これがため市中の通貨量が低いレベルになっている・・・この通帳の数字は数字と現金と国債のサイクルで一回り以上してしまっている可能性がありますね・・・従って・・・残る手段は増税とインフレ・・・

 農村インフレと農業恐慌・・・この本での・・・農産物を工業製品に読み換えれば、現状に当てはまりそうな気がしますが・・・この本で掲げられている工業と、現在の工業では随分と意味合いが違うようなんでちょっと面倒、限定された品目に対する大量生産現在は少量多品種となっているので状況が違う・・・どちらかというと、工業製品よりも工業を動かしているエネルギー資源・・・農業の場合はお日さまと慈雨・・・と経済循環と社会的情勢・・・だね。なんとなく・・・このあたりの類似点が気になります。

2014.10.18

  

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