現在をうろうろ(458)

 日本の政治屋の発言と・・・中国包囲網とシーレーン防衛の意味は・・・

  我が国の政治屋は・・・介護や農業、サービス産業の効率化にロボットを使うべきだと主張・・・か、これも鉄腕アトム世代には理解しやすいですが、問題は、そういった人型汎用ロボットがあるかどうか?開発に対して国は主導力を持っているか?という下らない話になってしますような気がします。水素で走る次世代エコカー「燃料電池車」の普及促進と言っても、こいつの燃料の水素は、天然ガスを使いますから・・・二酸化炭素の発生は水素の発生段階で生じてしまうだけの話・・・天然ガスを燃料とする自動車と実質的には差はないような気がしますが・・・

 ちょっと、話題にされている元を辿ると・・・なんだか変な感じ?それでも・・・我が国の政治屋は・・・京都市で開かれた科学技術関連の国際会議に出席し、ロボットをはじめとした先端技術を活用して高齢化対策や生産性向上などに取り組む意向を強調・・・という事になるようです。

 農業のロボット化か・・・農業を自動化するには・・・やはりエネルギーが問題になりますね。圃場管理をどのようにするかで随分と圃場の工場化について差がありますからね・・・圃場にレールを敷いて管理を行うとか、位置制御技術を利用してトラクターを自動で運行させるとか・・・結局のところ、農業の利益率があまり良くない所に問題があって、現在の機械化で一般的な農家は限界に来ているという事ではないかと思います。年に数回しか使わない農業機械を5年程度で更新してきた結果なのかもしれませんが、どうも、日本の大部分の零細な農家は消滅の危機にあるようです。多分・・・現状では圃場に大規模な機械化の導入を可能とするだけの経済基盤は既に存在しないような感じですね。

 どうも、近頃の我が国の政治屋の掛け声は・・・スピード感を持って・・・ロボットの活用・・・これなどは、あまりにも抽象的で具体性が無いですね。そういえば、近頃は「スピード感を持って」の発言が減っているのか?久々に、ニュースを検索して・・・有難いお言葉をチェックすると・・・

 ・引き続き経済最優先で、デフレからの脱却を目指す。成長戦略の実行に全力を尽くす
 ・従来の発想にとらわれない大胆な政策を力強くスピード感を持って実行することが必要だ
 ・日本の将来をしっかりと見据え、『実行実現内閣』として政策実現にまい進し、国民の負託に応えていく

 日経の記事ではこんな内容を掲載したものがありました。2014年9月9日・・・今は10月5日なので・・・近頃はスピード感は過去の言葉になっているようです。目指し、全力を尽くす・・・スピード感を持って実行する事が必要だ・・・負託に応えていく・・・どうも具体性の無い掛け声ですね・・・従来の発想にとらわれない大胆な政策とは何か?こいつはあまり聞きませんね・・・目新しい内容の政策には御目にかからないので・・・そして、無い物をスピード感を持って実行する事は困難・・・困難だけど実行する事が必要だというのは分かるが・・・何をするかの具体性が無い・・・これだと、どこぞの国が唱える「千里馬速度」「平壌速度」「熙川速度」「馬息嶺速度」の方が、具体的な事例を挙げてのものだから、こちらの方が具体性があるような気がします・・・まさか、政治的な能力に関しては我が国の政治屋は、彼の国の独裁者に劣るのか?気になります・・・ちょっと、不思議な話ですが・・・。このあたりが独裁者と、都合が悪くなると辞任できる民主政体との差なのでしょう・・・

 民主政体の良くない事は・・・やりたい放題をやって、責任を取って辞めるという政治屋を収容するための強制収容所が必要なのかもしれません・・・普通の人の戻れる政治家と、普通の人には戻れず強制収容所で、自分の行った政策に関しての反省文を毎日書いて過ごす素敵な生活を与える場所を置かないといけないような?何となく・・・戦争のできる普通の国のスローガンに対しては・・・憲法9条を持つ国の国民として・・・噂のノーベル平和賞の対象者外にしたくなりますから・・・

 いずれにせよ・・・もう10月で・・・来月になると・・・APECの首脳会議が11月10・11日に北京で開催され、安倍晋三首相とオバマ大統領による首脳会談があり、さらに習近平中国国家主席、プーチン大統領とも会談するとか・・・こりゃ・・・どこぞの神社の御神徳に預らずに行けるのかね?

 気になるのは・・・インドやロシアを巻き込んで、中国包囲網を作りだす事ができるかどうかですね・・・気になるのは・・・中国とオーストラリアの貿易・・・シーレーン防衛ってのは政治屋の思惑による軍事的なものではなく商売の保護のために軍隊が動員されるものですからね・・・貿易が無ければシーレーンは存在せず、それを防衛する必要すらない・・・簡単な話です。例えば・・・話題になる中国とオーストラリアのシーレーン・・・海上交通路は・・・

 中国にとってのシーレーンは右の衛星写真を眺めれば一目瞭然・・・中国の海上進出に対して、障害になるのは・・・琉球列島などの日本の領土の花綵列島・台湾・ルソン海峡の島々・・・バシー海峡・バリンタン海峡・バブヤン海峡・・・第二次世界大戦では、このあたりに米国は潜水艦を張りつかせて、日本とフィリピンとの間の通商破壊を行っていますね。南方資源地帯からの物資の廻送を困難にしてました・・・あとは、マラッカ海峡やミンドロ海峡など・・・

 多分、上海からオーストラリアへは台湾と沖縄の間を抜ける航路を利用していると思われますから・・・中国・オーストラリア間の貿易が盛んであり続ける限り中国にとってのシーレーンであるわけです。

 さて・・・気になるのは・・・「われわれは米豪防衛関係を強化・深化する協定を締結し、日本との3カ国協力を拡大することでも合意した」というものです。さて、この際に・・・アボット首相が、対中抑止に不可欠な潜水艦技術の供与を求めたのに対し、安倍政権は先月8日、防衛装備品・技術移転協定に署名し、基礎技術の共同研究に応じた・・・わけですが・・・「対中抑止に不可欠な」・・・この言葉の出所ですね。これって、日本にとっての都合で入れられた言葉のような?多分、アボット首相が求めたのは、純粋に国防のためにと思われます・・・だから、「アボット首相が、潜水艦技術の供与を求めた。」のだと思います。国防にはシーレーン防衛も含まれます。中国とオーストラリアが貿易している中で、日本が中豪分断を行ったら?日本の喧嘩相手はどこになるかという単純な問題です。中国包囲網と言っても・・・結局のところ、分断を図ろうとするものには、それなりの報いがやって来ることになるのではないかと・・・なんで俺らの仲を裂くような真似をするかね・・・XXなんか嫌いだ!を招く政策・・・自分の都合で見る他者の関係というのは往々にしてこのパターンを招く事になっていますからね・・・

 自分の利益だけを考えて行動すると、その先にあることが見えなくなる・・・中国を包囲して封じ込めるには・・・先ずは、中国製品の禁輸でしょうね。ここから始めないと上手く行かないと思われますが・・・日本資本の対中投資を行わせないとか、中国への技術移転を禁止するとか・・・国民を煽って・・・ちょうど、ヒュンダイ自動車が日本から撤退したように、中国が日本との関係を、諸外国との関係を断つように外交を行う必要があるはずなのですが・・・それが無い・・・しかし、ソウルを走るヒュンダイのスポーツタイプの車のデザインは良かった・・・ヒュンダイが日本から平成22年に乗用車部門を撤退していたのは知らなかったですね。ちょっと欲しくなって価格をチェックしようとしたら無くてがっかり・・・北米市場では頑張っているようです・・・YahooAUTOSヒュンダイ 結構良いお部段・・・北米ではそれなりに評価されている・・・

 そうなると、どうやら、報道が叫ぶ中国包囲網などは報道屋の妄想の中だけに存在するものか、政治屋の国内に対する御機嫌取りの言葉としか思えなくなる・・多分・・・拉致交渉を始めとして、我が国の政治屋にとって外交でなく人気取りの国内政策なのでしょう・・・地球儀を俯瞰して、現実の地球から目をそむけ妄想的な外交を行っている?としか思えない・・・現実世界の外交を妄想で行っているのでは困りますね・・・やはり・・・左の映画のような感じなんですかね?

 ただ、地球儀を眺めているだけ・・・妄想的な世界征服の野望を抱くだけ・・・チャップリンの独裁者の最後を飾る演説でも聞いた方が良いのではないかと・・・床屋の演説としては上出来です。神々しくもある・・・

 言葉に踊らされて、この国はどこへ行くのやら?明確な目標は未だ提示される事なく・・・そういえば三本の矢はどこへ行ったのやら?この話も色々と変遷したような?

 私は最初に聞いたときは、毛利元就の三子教訓状に由来する三本の矢の教えとして認識しましたが・・・三本の矢を束ねて行うから折れずにやり通せる・・・しばらくすると、1本目の矢、2本目の矢、3本目の矢が飛んだ飛ばない・・・4本目の矢は何だろうとか・・・海外勢には理解されず、実際3本目の矢が飛ばないので潰えたという感じで・・・スローガン倒れしてしまった感じです・・・アベノミクス=アベノゲドンがささやかれたり・・・

 しかし・・・日本はどうなるのかね?どうも、ケインズ流の経済学とは違った動きをしているような気がしますがね・・・どちらかというと基礎財に関しては古典的なセイの法則どおりに動いているような?中国の辺境開発でも間違いない・・・しかし、社会が豊かになるとケインズ流のものが主流になるが・・・根底にはセイの法則が流れていて・・・製造業の仮面が剥がれるとセイの法則が優位になるような?気のせいかね?ちょっと、こいつを理論化するだけの言葉の在庫が無くて・・・そのうち、チャレンジしましょう・・・

2014.10.06

  

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