平安南道北道の工業とそのインフラ（42）　北朝鮮のベアリング工場・・・？

現在をうろうろ（438）

　平安南道北道の工業とそのインフラ（42）　北朝鮮のベアリング工場・・・？

　さて、平安北道及び平安南道の核開発に関連したと思われる工場群を一通り見たような気分になったので、再び知識を総動員して再度チェックしてみますか・・・少しは賢くなっているかどうか？

　とりあえず、南興青年化学工場のあたりを精査して、既知のパイプラインについてきちんと入れて、考える準備などを始めましたが・・・以前に比べると送電用の鉄塔の見分け方が良くなっていることが判明・・・反復による分別能力の進歩がみられるというわけです・・・しかし、送電系は老朽化しているというのは、全くのデマですね。きちんと電力は必要としている場所には確実に送電されている事は間違いないようです。この国の工業は侮れないと思われます。

　工場内の照明器具を眺めると・・・自然光の活用が行われている。人工照明が少ないという事は・・・労働環境は悪くない・・・共産圏の憲法は国民の休息権を認めていますから・・・暗くなったら、5時には終業なのでしょう。照明設備が貧弱なら・・・冬季の残業はありえない・・・

　気になっていた、高速ベアリングを始めとしたベアリング工場の名称が分かりました10月30日工場です。良策ベアリング工場とも言うようですね・・・この工場は、どうやら烽火化学工場と良策ベアリング工場と並んで出てきますから平安北道に位置すると思われます。そして、良策ベアリング工場、新義州製靴工場、改築、拡張された新義州養鶏工場を現地指導・・・新義州製靴工場は製紙工場の隣ですから・・・お偉いさんは白馬の方を回るし・・・この線には良策駅がありますから・・・良策・10月30日工場・・・この座標は・・・

　39°57'46.09" N 124°39'14.81" E　ここであると思われます。ここには、右のような写真の工場がありますから、これが、10月30日工場であると思われます。ベアリングの製造工場ですから、重要な戦略目標ですね。

　鍛造・旋削・焼入れ　などが行える。ギアやネジの類なども製造している可能性が高いですね。この工場はどうやら、ベアリングの専門工場として設立されたものではないようです・・・

　南興青年化学総合工場が必要とするベアリングを全部国産でまかなうようにと指示しました。以後、南興青年化学総合工場が順調に操業しているので、道党責任書記に、南興青年化学総合工場で求めていたベアリングはどのように解決したのかとたずねたところ、１０月３０日工場で生産したとのことでした・・・こんな具合ですからね。1982年の話のようですから・・・

　この工場は何を製造していたのですかね？気になるのは2011年までこの工場の敷地内には、火薬庫があります。そして、何やら地下との結びつきを感じさせる構造物がありますね。

　クーリングタワーですが、地下につながっています。事によると地下工場があるのかもしれません。

　この工場も、南興青年化学工場に関連があるという事ですが・・・こうやって国産化を模索してきたことが分かります。この工場の動力が良くわかりません・・・送電系統が貧弱なんで・・・2011年までは高い煙突がありますから、自家発電で動いていたと思われますが・・・解体されています・・・電灯線電力は来ていますが・・・電灯のレベルのようです・・・いや、これは古い送電系のような感じですね。水豊水力発電所の系統に属しているようです。変電所の座標は・・・

　40°06'20.98" N 124°31'04.92" E　ここです。

　右のような変電所からのものです。見かけによらず、高圧送電なのかもしれません・・・似たような送電線で新義州の半分をまかなっているようですから・・・この電力はかなりのものかもしれないですね。一応、この送電系は・・・座標・・・

　39°50'51.41" N 124°42'24.52" E　ここまでつながっています。

　左の写真のような変電所に入っています。この変電所へはもう一つの電源からのものと思われる送電線がつながっているようですが、途中までしか辿れず、電源は不明です・・・

　この変電所の最寄りの工場は・・・右のようなものが東林駅にあります。多分・・・東林鉱山機械工場や東林電機工場と思われます。どうやら、この工場はポンプなどの電動機系の鉱山機械が得意なのでないかと思われます。

　楽元は主力は油圧装置、一部に電動機が展示されていますから、少しずつ生産品目が重複するように工業が構成されている可能性が高いような気がします。

　そして、工場の位置を確定する作業のためには、偉い人たちの旅行日程をチェックして、位置の推測が有効な手段であると思われますね。厄介なのは・・・鉄道以外の交通機関を使う場合ですかね。この場合は予測が外れる可能性が高い・・・ただ、各地の別荘などを利用しての旅行と推測できるので、そういった拠点をチェックする事で効率化を図ることが可能になりそうな？北朝鮮の製造物そのものの情報も掴まないといけないような感じです。軍事系のものはそれなりに分かりますが・・・どうも面倒なことになってきた・・・

2014.09.22