現在をうろうろ(432)

 平安南道北道の工業とそのインフラ(36) 北朝鮮の工業の発達史と電力と・・・?

 まったく、頭が悪いので・・・送電系のチェックから工業を見れば良かったと反省・・・だって、北朝鮮にはまともな送電系など無くて、地下埋設で、電気は地下に駄々漏れとか報道されていましたから・・・そして、送電系は日本統治下のものばかりで、老朽化が著しいとか吹き込まれていましたからね。電気は産業の根幹で、これが無ければ国すらも動かないことを忘れている・・・そういえば、今の日本もその産業の太宗である電力を軽く見て、馬鹿な政策を実行しようとしていますからね。そもそも、この「現在をうろうろ」のシリーズの第1回は、日本の電力システム・・・ これから始まったんですから・・・まったく・・・日本の送電系を1つに統一できないでいる日本・・・さらに、送電系を分割する事で市場化を図る政治屋・・・不思議な国・・・日本の送電システムは世界に誇れるものだと思うのですが・・・ここまで集約し電力需要の数分先の予測で動けるなんって・・・市場原理の入り込む隙が無いのに・・・送電系のチェックには時間がかかるので、北朝鮮の工業の歴史的な変遷をチェックする気になりました・・・基礎的な事をちゃんと見ると、様々な物が見えるようになりますから・・・

 さて、北朝鮮の工業は・・・戦争道具のための工業と核開発関連の工業と2期に分けられるような気がします。第一期が戦争道具のための工業で・・・主力はミサイルと潜水艦と核兵器かな?そして第二期の工業の主力が核関連の化学工業ではないかと思われます。根拠はあまりないですが・・・

 1961年からは第一次7カ年計画が開始されて、戦争道具を中心に機械工業への肩入れが行われます。もちろん核兵器も・・・多分、1月18日機械総合工場などの火力発電所を所有する機械工場のできた時代だと思われます。そして、中ソの仲が悪くなって、北朝鮮が中立の立場となり・・・やがて、中国寄りになると、ソ連からの技術導入が終了して行きます。そして、中断・・・中国の工業力は北朝鮮と大差なかったと思われますから、中国から導入する先進のものはあまり存在しなかったと思われます。そして1967年中国で文化大革命が起こります・・・これで、中国との仲も終わりを告げます・・・そして、この頃・・・金王朝の成立期でもあると言えそうで・・・その後・・・1971年には6カ年計画が始まります・・・多分この主題が北朝鮮の核開発なのではないかと・・・ここでの核開発はもちろん・・・電源開発です。核兵器用のプルトニウム抽出の基本は1965年から稼働しているIRT-2000研究炉での研究は十分可能で、それを工業化するだけですからね。アメリカのハンフォードのプルトニウム転換炉は250万キロワットの熱出力があって、大量のプルトニウムを製造しましたが、北朝鮮が増強したIRT-2000研究炉は8000キロワットの熱出力で小粒ですが・・・戦時の兵器計画と平時の兵器計画の違いですね。

 というわけで、多分電源開発としての核技術開発・・・工業の裾野を広げないことには、核燃料開発が困難という事なのでしょう・・・1971年の6カ年計画で様々なプラントの導入が行われます。多分・・・気になるのは順川の化学プラントが完成したのが1989年・・・らしい・・・すると、本格的な稼働は遅いのか・・・

 そして、1978年から第二次7カ年計画が開始されます。これが終了する1985年に次の計画は表には出ていません・・・多分、エネルギー問題が解決しなかった・・・泰川水力発電所が完成しなかった・・・寧辺の実験原子炉の完成が遅れていた。そして、順川の化学プラントも遅れていた・・・これの完成を待って、実用炉2基の建設が始まりますが・・・米国が邪魔するわけですね・・・エネルギー源なしでプラントは動かない・・・泰川水力発電の遅れが、調整期間を作りだしたようです・・・

 そして、1987年になって、第三次7カ年計画の開始が宣言されますが・・・動かない発電所を予定した計画は実効性が無いのでうやむやのうちに始まるわけです。しかも・・・1990年11月にソ連との貿易が従来のバーター取引から国際市場価格に基礎を置く国際通貨による決済に変わります・・・物資を一度現金化してそれでの支払いを要求されますが・・・先ず売って金を手に入れてからですから・・・ちょうど、我が国で地租が物納から金納に変わったのと同じでなかなか面倒なことになるわけです。・・・やがて、つきあいがあった旧社会主義国や中国決済も国際通貨へと変更されていきます・・・こういった状況下で泰川水力発電が稼働する事になり、それとともに動きだす予定の原子力発電所が・・・物議をかもしだして・・・という、基本的な流れですね。原発の代わりとして・・・安定した電力供給のためには・・・2012年2月の煕川水力発電所の建設と平壌まで送電線が完成が必要だったという事のようです。これが・・・調査のための基礎的な方針を決めるためのデータかな?

 さて、いずれにせよ・・・電源開発前の機械系の工業は、水豊水力発電所の70万キロワットの半分35万キロワット・・・実効的には10万キロワットと、自家発電を行っている工場の数千kw程度のものでしょう・・・こういった工場が1961年ごろの主力工場ではないかと・・・旋盤などで5kW程度・・・1000kW程度について電動機だから3分の1と見込んで300÷5=60台程度の工作機械を稼働させることができますね・・・多分・・・こういった工場と思われます・・・

 少なくとも、IRT-2000研究炉の導入から北朝鮮の原子炉は? ここあたりで眺めたプルトニウム工場やウラン濃縮工場・・・順川の化学工場・・・徐々にピースが埋まってきた感じですね。

 やはり、順川の化学工場群は重要ですね・・・ここに関する情報は・・・演説にあるね・・・1988年の新年の辞・・・

 電力工業部門では,現在進めている泰川発電所,渭原発電所,順川火力発電所の建設や西頭水発電所の第3段階工事を上半期内に終了して120万kVA以上の発電能力をつくり出し,金剛山,寧遠,熙川,南江,錦野江の各発電所建設を力強く推進しなければなりません。

 引き算をすればよいか・・・1988年の段階での泰川水力発電所は1号と2号発電所ですかね?15+50=65 65万キロワット、渭原発電所は39万キロワットは鴨緑江のだから半分の20万キロワット、西頭水は・・・51万キロワットらしいから半分の25万キロワット・・・順川は当初は10万キロワットという事ですかね?

 。順川ビナロン連合企業所を建設すれば,年間100万トンのカーバイトと75万トンのメタノール,10万トンのビナロン,90万トンの窒素肥料,25万トンの塩化ビニールと25万トンの荷性ソーダ,40万トンの炭酸ソーダをはじめ各種の化学製品や30万トンの蛋白質飼料を生産することになります。

 なんだか、いいかげん情報で、随分と騙されている気になってきました・・・こりゃ、送電系をしっかり見て、工業を再構成してみないと・・・順川の送電系をチェックしだしたら・・・この発電所の系統って、凄く広い・・・というか、ありえない気がしてきました。この発電所の出力はどれくらいあるのやら?なんだか、電力系統を読み誤っている可能性がある・・・精査しないと?カーバイドと・メタノールと石灰窒素・炭酸ソーダプラントがあることは間違いない、塩化ビニール・ビニロンの製造プラントもある・・・ここから考えれば良かった事ですかね・・・新年の辞をチェックしないといけない事も分かったし・・・史料の精査が重要ですね。気付けば情報源はかなりあるという事か・・・

2014.09.17

  

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