現在をうろうろ(400) 平安南道北部の工業とそのインフラ(6) 安州近辺の空中窒素固定関連の化学工業と硝酸製造・・・ さて、前回の続きです。少なくともアンモニアは製造していますし、水素源を拡大したようですから、かなりの量のアンモニアを製造していると思われます。アンモニアは色々と化けるはずですから・・・ さて、アンモニアの行方を眺めるとしましょう。 アンモニアをいじりまわしている工場はアンモニア製造工場の南の区画に右の写真のように並んでいます。このうち、左上の区画の赤い屋根の建物の南には・・・多分硝酸製造を行っていると思われるものがあります。 多分、左の写真に見えるように、硝酸製造のものと思われる円筒形の反応装置が並んでいますね。 ここで、アンモニアを酸化させて硝酸を製造している事にしちゃいましょう。すると、製品としての硝酸と・・・ロケット燃料だと・・・ そういえば、ヒドラジンもアンモニアと塩素を反応させて作るんでしたっけ・・・硝酸ベースのロケット燃料は赤煙硝酸ですね。赤煙硝酸は硝酸と四酸化二窒素の混合物ですが四酸化二窒素は硝酸合成の中間原料ですから・・・ここで、赤煙硝酸も完結ですね。従って、スカッド系のミサイルの液体燃料の酸化剤を作っているのはここであると言えそうですね。・・・妄想研究だからあまりあてになりませんが・・・ さて、硝酸はちょっと前に予習しましたし、製造法は変化が無いから良いですが・・・他の装置類は・・・何ですかね?硝酸アンモニウム、硝酸カルシウム、硝酸ナトリウム・亜硝酸ナトリウム・過酸化ナトリウム・過酸化水素・過酸化バリウム、ニトロベンゾール・アニリン・アニリン染料・アゾ染料・次アゾ染料、硝酸銀、ニトロセルロース・・・色々と考えられますね。 アンモニアか・・・食塩があれば炭酸ナトリウムも作れますね石灰石と食塩と二酸化炭素とアンモニア・・・それから、炭酸水素ナトリウム・・・炭酸ナトリウムはガラス工業に必要ですから塩化アンモニウムとともに生産しているとか?食塩の増産も力を入れていますから・・・製造しているとすれば・・・炭酸ナトリウムの引き取り先は・・・大安親善ガラス工場ですかね?それらしき工場は・・・座標・・・ 38°49'17.59" N 125°31'20.00" E 多分ここでしょう。2005年に竣工したと言いますから・・・原料は中国から運んでいるとか・・・北朝鮮は中国の工場と化しているような感じですね。工業ってのは、芋づる式に手繰る事も可能・・・ 炭酸ナトリウムを作っているとするならば・・・ついでに炭酸ナトリウムに消石灰を加えれば水酸化ナトリウムも作れますね。 この工場は、硝酸製造に硫酸を使っているはずですから、食塩の供給があれば、塩酸と硫酸ナトリウムが作れますね。硫酸ナトリウムはこれもガラスの原料になる物質ですね。 あとはこのあたりにアクリル繊維の工場もあるようですから・・・プロピレンをメタノールから作っている可能性もありますね。 残念ながら、硝酸以外のプロセスの推定は困難ですね。化学のお勉強もずいぶんしちゃいましたね・・・実験室のものと工業化されたものの違いがありますから、かなり面倒ですね。そのうちこの工場ももっと細かく解析できると面白いと思いますね。それには、お勉強のための時間が必要です。世界中の既知の工場をうろついて来なきゃならなくなるとは思いますが・・・さてさて、どうなりますか?ちょっと、頭の中を整理しないと・・・にわか勉強では・・・無理・・・でも、この工場の設立目的が、ミサイル燃料及び核燃料サイクルのための硝酸にあったら?カーバイドから、石灰窒素・・・アンモニア・・・アンモニアの酸化による硝酸製造・・・カーバイドからアセチレン・・・エチルアルコールと酢酸・・・か?アンモニアの生産が不十分だから・・・水素源を変えて・・・根拠は、水素タンクの容量・・・現在の3倍ほどの在庫を用意しようとしていた・・・明らかに、発生する水素不足と思われますね。水素源を増強するために・・・カーバイド製造を諦めた・・・用地買収を行い・・・共産圏といえども土地の所有権は強い権利と思われますからね・・・中国共産党も公地公民はできなかった・・・もちろん、北朝鮮も・・・一族に革命の英雄がいれば・・・大土地所有はOK・・・憲法の規定でね。事実上大土地所有者が・・・日本で言えば農業委員のお偉いさんに名を連ねているはず・・・あちらだと、地方の党の細胞の重鎮に納まっているはず・・・ 硝酸は・・・核燃料の再処理でも重要ですから・・・ここの北東15kmぐらいの所に核燃料の再処理工場がありますね・・・道理でね・・・火力発電所の近くに気合の入った対空ミサイル基地があります。S-200ではないですが・・・要地防衛の気配がありますね。・・・座標は・・・ 39°40'59.51" N 125°43'01.87" E ぱっと目にはしょぼいのですが、この基地の建設過程が見えるのでね・・・四連装のミサイルランチャーに見えますから多分・・・S-125でしょうね。この写真は2010年10月15日のものですが・・・現在も、この場所に配備されているようです。 どうも、このあたりは平壌近郊並に対空陣地がありそうな感じですね。 情報ではこの工場敷地にアクリル繊維の工場があるようです。アクリル樹脂もメタノールを出発点にして、プロピレンに化けさせてアンモニアと酸素をくっつけて作りますから、この工場の基本生産品で賄えますね。結果としてシアン化水素やアセトニトリルが副生物として出てきます。 プロピレンから・・・アクリロニトリルを作って重合させると、ポリアクリロニトリルができて、こいつを溶媒に溶かして、凝固性のある溶液の中で細かな穴のあいたノズルから繊維状に押し出してやると、凝固液と反応してポリアクリロニトリルの繊維が出来上がります。アクリル繊維の工場があるというなら、このプロセスに必要な薬品類を製造していることは間違いない事になります。しかし・・・メタノール合成はどうしたか?無煙炭気化工場ができる前と、基本的な生産設備は変わっていない・・・まあ、エタノールがあるものとすると・・・ 複製品としてシアン化水素ができるから・・・殺虫剤や旧式な毒ガスにも使えますが・・・金属との錯体をを作りますから、顔料・・・まさか、フタロシアニンを製造しているのかね?だから、近頃は北朝鮮の建物屋根に青や緑のペンキが多いとか?意外と、化学工業はこの国に様々な恩恵を与えている可能性が高いような?・・・どうやら、ペンキの技術は天津燈塔塗料との合弁企業が平壌の付近に工場を作ったようですね。 どうやら、この工場はかなり複雑な前歴を持つような感じですね。化学のお勉強をもっとしっかりやっておくんだった・・・工業と入試問題の差はなかなか埋められない・・・入試なら私だってプロですが・・・大学入試は無理と言って逃げてますが・・・近頃は、どこまで教えているのやら?ちょっと気になりますね。ネットで騒いでいる連中のレベルはあまりにも低すぎますから、余計気になります・・・日本の化学教育のレベルは・・・気になりますね。真面目に勉強しなかった私が・・・入試の技を教えていた事にちょっと、反省・・・真面目に教えたつもりですが・・・つもりはつもりという事も知っていますので・・・ 2014.08.31 |
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