現在をうろうろ(394)

 元山から平壌への道・・・元山平壌街道の沿線(14) 順川付近のセメント工場と空軍基地?

 順川の工場群を眺めていると、なんだか奇妙・・・情報が表に出ているものがある半面、まるで情報が無い部分があってね。駅前にはアルミニウム精錬工場があると定説に反して考えましたが・・・これは、一般に語られていないものですね。工場の構成から間違いないと思いますが・・・妄想家ですから・・・それに対して廃墟と化している化学工場に関しては結構な情報・・・かなり的外れなような?ものがあります、こういった情報のアンバランスが気になります。明確なものでも眺めますか・・・セメント工場は間違いないものですから・・・座標は・・・

 39°26'40.72" N 126°01'30.69" E ここです。右のような大きなセメント工場があります。この山の周辺には沢山のセメント工場と石灰窯がありますね。そして、このセメント工場の東に3つの谷があって、それぞれの谷では石炭の採掘が行われています。

 このあたりの石炭は無煙炭でしょう・・・従って製鉄には使いにくいし、火力発電にも着火性が悪いのであまり好まれない・・・煙が少ないので、戦闘艦の主力燃料に使われましたが、重油を燃やすようになって、その価値も無く・・・残念ながら利用価値の低いものになっていますね。一部は原料炭として利用されたりします。

 有煙炭は着火性に優れ、コークスなどに化けてくれるので有用なものとされていますが、資源はかなり減っているのではないかと・・・中国では瀝青炭などの使用が控えられるようになっているようですし・・・そのため、石炭産地で発電用の石炭が不足するという不思議な事態になっているという事です。高級な石炭は単に燃すのは駄目だという事なのでしょう・・・

 昭和18年頃の我が国の国策でも同様な事が為されていますね。石炭に関して、どうしても有煙炭を使わなければならない物以外には有煙炭の使用を禁止しています。そのため、三菱などは茂山の鉄をコークスを必要とする高炉ではなく、ロータリーキルンによる直接製鋼法を取ったみたいですね・・・現在はその技術は主体鉄として生きているようですが・・・無いものは使えない・・・従って、現在の金策市での製鉄は高炉には煙が立たずに、ロータリーキルンによる直接製鋼で鉄を作り、これを中国へ出荷して、銑鉄の鋳塊を輸入しているようですね。北朝鮮の産業や経済を正しく把握するには、そういった工業のインフラまで考えないといけないようです。

 少なくとも、順川のあたりでは、石灰石と無煙炭とロータリーキルンでセメントやカーバイドを作っているので、ここでは産業の歯車がきちんと噛み合っているという事になりますかね。そして、例の妄想に近い駅前のアルミニウム精錬工場もあるし・・・直接軍事関連に見えない、ビニロン工場やセメント工場を隠れ蓑に様々な工業のインフラが整備されているのではないかと妄想したくもなりますね。

 どうも、韓国筋の一般情報は、馬鹿にすることを基本に構成されているような感じですから・・・敵を侮ってはいけない、さもないと酷い目にあう事が歴史は教えていますから・・・順川には今まで見て来た工場の他にいくつか比較的大きな工場がありますね。これらの工場が何か分からないのですが・・・アルミニウム工業の中心地の可能性も出てきましたから・・・さて、なんでしょう?

 周辺の工業をチェックしてみると、その糸口が見つかるかもしれませんね。何と言っても、空軍基地が近くにありますから・・・空軍基地の座標は・・・

 39°25'08.60" N 125°53'48.17" E このあたりでしょう。左の写真のような空軍基地が広がっています。誘導路に穀物が干されていたりしますから・・・どうも、生産性のある軍隊に見えますね。軍は自活するべきだと私も思いますから・・・人殺しの訓練だけで食べているのは良くないと思います。

 この空軍基地には、新しい航空機が配備されていますね。ミグ17あたりは練習機としてか?それとも記念品として存在するようですが、Su-25攻撃機がかなり配備されていますね。およそ30機・・・かなりの戦力ですね。

 戦闘機はミグ29のようですね。

 左の写真の中央右の木々でこんもりした場所に地下格納庫への入口と思われるものがあります。

 左の写真の左右の偽装網が張られている部分ですね。滑走路脇のエプロンに引き出されている物以外は、概ねこんな感じに置かれているようです。

 即応態勢は中国の空軍基地に似ていますね。ずらりと並んだ航空機の他に4機ほど別の場所に置いてあります。スクランブル用の機体でしょう・・・搭乗員が近くにいるはずですね。

 地下格納庫の全貌はちょっと分かりませんが、雰囲気は分かりますね。ちょっと広い範囲を見ると、ちゃんと裏口がありました。

 右の写真です。写真左上が裏口、表に2つあるわけです。多分、この丘陵の大部分が掘り取られているのでしょう。多分、最大5万6千平米程ではないかと思われます・・・ちょっと過大だと思いますがね。多すぎるぐらいが適当と思いますがね・・・

 なんとなく、燃料が裏口の脇に地下タンクとして存在している様な感じですね。残念ながら詳細は不明ですね。何しろ、地下のかなり大きな基地ですから・・・ただ、ここへの兵器の搬入が気になりますね。基地内の道路の系統性は良くなさそうな感じですから・・・不思議・・・まあ、地形の関係もあるのかもしれませんが・・・確かに地下格納庫の裏口へ続く道が悪くないですが・・・

 とにかく、こういった基地を支えるインフラに興味が出てきましたし、この近くにはなかなか面白い工場がありますから、平安南道北部の工業をちょっと集中的に眺めることにしましょう。

2014.08.27

  

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