現在をうろうろ(387)

 元山から平壌への道・・・元山平壌街道の沿線(7) 北朝鮮の金鉱と治水事業・・・?

 軍事用の偵察衛星と、普段眺めている衛星写真の違いは何かね?一応、私もフルカラーの映像からバンド分解を行って調べる時もありますが・・・特に問題になるのは赤外線領域ですかね・・・まあ、プロ用の機材は違いますけど・・・私なんかも日常的に画像処理をしていますが・・・高度な処理というか、手数のかかる処理はめったにしませんね。それより、知識がね・・・北朝鮮の場合は石炭化学工業に関する知識とか、ロータリーキルンによる直接製鋼法の知識とか、ちょっと特殊な知識が要求されるのが面倒ですね。

 幸い、北朝鮮の施設は日本が建設した物の伝統を受け継いでいますから、ある程度は予測がつくので楽ですし、昭和12年より前のものだとかなりの情報が集められますから・・・国会図書館の電子化された文献は大きな威力を発揮してくれますね。さて、陽徳周辺って鉱山がかなりあります。ちょっと、そちらにも興味があります。陽徳駅から平壌へ向けて2つ目の駅の仁平駅の周辺には鉱山と精錬所がかなりありますね。駅に最寄りの精錬所は・・・座標・・・

 39°15'43.21" N 126°31'11.77" E ここですね。斜面に建てられたこの建造物は金銀銅などの精錬を行っていると妄想しちゃいますからね。青化法か何かで金銀を取りだしているのではないかと・・・座標・・・

 39°11'17.31" N 126°30'14.71" E 此処などは古くからある鉱山のようです。

左の写真のような場所ですね。戦前の日本がかなりの調査を行った様で、資料は豊富ですね。金山はあちこちで操業しているようです・・・屋根も張り替えてあるし・・・金の産出があるという事は、金で貿易を行っていると考えれば良さそうです。ドルやロシア・ルーブルや中国元より強力な国際通貨・・・

 従って、金山がそこそこ操業しているのならば、決して貧乏な国ではないという事ですかね?

 実は、大同江の上流の金山などもチェックしてたのでね・・・遂安の金山なども健在のようです・・・笏洞なども・・・色々と興味深い場所ですね。どうやら、近頃は鉱山は殆ど息を吹き返して主要な産業として君臨しているような感じですね。

 鉱山技術って・・・事実上製造業の萌芽を含んでいますから・・・鉱山機械など現地で修理・改造を行う事が多いですから・・・日本の会社で、鉱山を母体とするものって結構あることからも推測できますね。なんとなく、中国やロシア資本の可能性が高いですが・・・ああ、北朝鮮の地質も詳しくなっちゃいますが・・・これまた役に立たない知識ですね。一応、鉱山や電力関連施設もチェックしていますが、北朝鮮の人間は思いのほか良くやっているという雰囲気ですね。

 多分、内閣府は衛星写真を解析してこういった事は把握しているのではないかと思われますね。戦前の政府系の資料をかき集めて分析しているはずですから・・・東アジアの産物や工業や地誌等の大著が出ても良さそうな気がしますが・・・CIAが出しているようなザ・ワールド・ファクト・ブックとか・・・それに類似なものでも出せば良いのに・・・

 さて、あまり面白いものが無いですが・・・新陽駅から長林駅の間の川の流れは右のように凄い事になっています。地質は、多分、大雨で被害が出た広島のあたりと同じで花崗岩地帯でしょうから、治水は至って困難というやつですね。

 日本より状況は悪いようです・・・何しろ低温ですから冬の間は花崗岩に浸み込んだ水が凍結して表面を崩して行きますからね。そして、この白い砂は比較的比重が低いので・・・動きやすいし・・・真砂だけでは締まらないので直ぐに流出ですね・・・真砂に石灰を混ぜて版築しないと駄目ですからね・・・ここでは治水に地下水路を使っていますね。AB間と、CD間をトンネルを掘って水を流しています。一応はかなり頑張って治水を行っているという事のようです。

 付近の山を見ると・・・壮大な崖崩れの実験場みたいな様相ですね。・・・座標・・・

 39°19'55.18" N 126°24'32.88" E 見惚れちゃいますね・・・こういった山に対してどのような手立てがあるのか?植林というより、植生をどうするか・・・真砂をどのようにして固めるか・・・母岩が浸食を受けて表層が崩れて行くのに対して植物の根が表面を覆っても、その表層ごと流れ落ちてしまう・・・なまじ植物が生えると保水力が増して、一気に流れ落ちて被害が大きくなりそうな気もしますし・・・長石や石英、雲母などが仲良くくっついていてくれれば問題ないのですが・・・そうはいかない所が悩ましい・・・なまじ緑化すると小さな崩れは無いが巨大な崩れが襲う事になるとか?ある意味、小さな崩れが頻繁に起こっていれば、大きな崩れは無い・・・

 北朝鮮の地形は興味深いですね・・・

 戦前の鉄道技師の苦労が分かりますね。今なら航空写真から標高データが起こせますが、測量によって全体像を導き出して線路の敷設位置を決めて行ったのですから・・・人間や牛馬の方が鉄道より融通が利く部分を思ってしまいます。長林から成川への道路は、右の写真で写真下中央の集落から右へ山を迂回して尾根を真っ直ぐに抜けて行くものです。鉄道の方は川沿いに、大きく迂回して新成川駅を作って、そこから平安成川駅へと左へ進んでいきますね。珍しく鳥瞰図を使いましたが・・・どうも、現実感が増して胸が痛くなりそうなんでね・・・

 真上からの抽象化された航空写真と、鳥瞰では胸に迫るものが違いますから・・・成川に入ると対空陣地などが現れ、本気の防衛陣地が現れてきます。

 しかし・・・鳥瞰しながら思うのですが・・・政治屋はなぜ戦争を考えるかね?仲良くするための手立てではなく・・・映像に映る1つ1つの家にはそれぞれの生活があり、田畑や工場、事業所などで働く人がいて・・・電車で移動する人や・・・そういった、人々の営みを破壊する事をなぜ考えるかね?一応、政治屋は・・・この地が敵地であると騒いでいますから、敵地と頭にラベルを張ってそれを忘れないようにして眺めていますが・・・家々の庭の家庭菜園や仕事場などを眺めるとね。何のために戦争ができる国にしようとしているのか理解に苦しみますね。無辜の人を巻き込む戦争なんって考えるだけで嫌になります。国家指導者の決闘で決めるとか・・・その方が良いような気がしますが、言葉による果たし合いもできない政治屋なようでね・・・困ったものです。言葉という武器を持っているはずなんですが自分で戦わず、国民を兵士として、国民の血を流すことで決めようとする・・・国民を守ると言いながらね・・・矛盾ですね。

2014.08.23

  

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