現在をうろうろ(3392)
日本貧窮者経済新聞
 北朝鮮の日本海側の海軍の様子は・・・?(1)

 さて、北朝鮮の日本海側の防空ミサイル及び警戒レーダーをざっと眺めましたから、今度は・・・北朝鮮の東海艦隊を眺めるとしますかね。この東海艦隊は基本的には沿岸警備艦隊ですから・・・大きな海戦を行う事は出来ないと思われますが・・・それでも、国防用としてはかなりのレベルだと思いますね・・・大きな海軍を有する国ってのが・・・実際問題として、世界で稀有ですからね・・・所謂、大国じゃないと外征可能な艦隊などは持てないという感じですからね・・・

 一般的な発展途上国としてはかなり立派な艦隊とも言えますからね・・・さて、どんなものだか・・・

 まずは基本情報を拾い集める作業をしますかね・・・何しろ、あまり系統だって北朝鮮の海軍を見たことが無いのでね・・・朝鮮人民海軍は基本は沿岸警備隊だと考えるのが適当なのは分かりますが・・・朝鮮人民軍海軍 - Wikipedia さて、各国版を眺めてチェックしてみますか・・・

東海艦隊司令部:楽園郡楽園邑(通称号・第597連合部隊)・・・朝鮮民主主義人民共和国咸鏡南道楽園郡楽園邑と地名が現れましたね。この地名は・・・駅名だと退潮でしたっけ・・・39°54'22.8N 127°46'20.7E - Google マップ ここが昔の退潮駅で現楽園駅ですね。国立国会図書館デジタルコレクション - 無用の書. 丑の巻 106コマ 退潮湾の良港 ここで述べられているように、古くからの港というわけではないようです。

 ここがメジャーな開港場にならなかった理由は・・・左の写真のように・・・写真下の赤丸が海軍基地がある場所・・・この脇の湾が退潮湾です。この場所はかなり険しい山に囲まれた隔絶された場所だったという事です。そして、咸興の街から内陸を通って上の矢印のように通商路が伸びていたという事ですね。

 多分・・・咸興の人たちになじみが無かったという事ですから・・・ここの平地だけを市場とする漁業があったぐらいで・・・街の商圏もこの平野に限られていたという事なのでしょう・・・

 新しい道が開かれて、開発が始まり・・・さらに鉄道が通ったことで、天然の良港であることが認められるようになったという事のようですね。

 実際・・・右の様に山が海に迫っていますから・・・水深は確保できていると判りますね・・・

 さて、東海艦隊は・・・
 第1戦隊
 第2戦隊
 第3戦隊:楽園郡、潜水艦部隊
 第4戦隊:新浦市馬養島(韓国語版)、潜水艦部隊
  地上部隊として女子高射銃1個中隊、海岸砲2個中隊
 第5戦隊
 第6戦隊
 第7戦隊:
 第13戦隊:文川市および元山市、潜水艦部隊
 第291部隊:ホバークラフト部隊

 こんな風な戦隊に分かれているようですが・・・詳細は?かなり不明ですね・・・どうやら、イミントによっての推測に頼ることになりそうですね・・・仕方がないので、とりあえず東海岸の南から配備状況をしらみつぶしでチェックしてみるとしましょう。

 先ずは・・・38°44'51.7N 128°16'02.0E - Google マップ 軌条に乗った戦闘艇が隠れていますね・・・ここに6艇ありますね・・・38°44'43.4N 128°16'06.8E - Google マップ ここの桟橋にも7艇ほどが係留されています。

 この小型艇の基地は右の写真の赤丸の位置にありますから・・・この湾の哨戒任務でもしているのですかね?

 写真左の湾が長箭港で・・・国立国会図書館デジタルコレクション - 朝鮮の港湾 62コマ 長箭 この港ですね・・・国立国会図書館デジタルコレクション - 朝鮮港湾要覧 154コマ 長箭 ここに、港湾図がありますね・・・この小型艇の基地の辺りの記述はありませんがね・・・

 ああ・・・この辺りはもう少し広域で考えた方が良さそうな感じですね・・・

 左上が南涯、下中央の湾が長箭、右が小型艇基地です・・・長箭は観光をメインにするつもりなのか・・・民用の大型の埠頭を2本建設していますが・・・どうやら、金剛山観光の方のクルーズ船の誘致は上手く行っていないような感じですかね?長箭のコルベット1艦を南涯へ回し、さらに2艦を増強して・・・この辺りは60mほどのコルベット5艦体制に入っていると思われます。

 沙里院級コルベットのようですが・・・詳細な仕様は不明ですね・・・前部と後部に57mm両用砲が搭載され、4門の対空機銃が搭載されているという感じですかね・・・ただ、搭載兵器は色々と変わっている可能性もあるしね・・・500トンほどのコルベットですから、大した兵装は積めないですね・・・

 対空火器は3M47 - Google 検索 こういった物を4門、飛距離の大きな歩兵用の対戦車ミサイルとかを積んでいればそれなりに脅威になりうるわけですからね・・・P-15テルミートとかシルクワームと呼ばれる旧式の対艦ミサイルでもかなりの威力がありますからね・・・この対艦ミサイルが旧式なのは・・・気圧高度計を使ている事と、指令誘導を組み込めなかったとこですね・・・ロケットエンジンはマッハ0.9を達成することができるので・・・今でも悪くない性能ですね・・・1950年代の設計ですね。

 まあ、今風に改造するなら・・・気圧高度計を電波高度計にして高度30m程を飛行できるようにすること、指令誘導ができるようにして、TV及びGPS誘導も付加すれば今風になりますね・・・これで、飛距離はトマホークには及ばないにしても・・・今風の射程80km程の対艦誘導ミサイルに化けるわけですからね・・・

 「日本らしい日本」は何かと旧式とか騒ぎますが・・・空対空ミサイルの定番のサイドワインダーの推進装置はMk.36固体燃料ロケットですが・・・1956年にMk.17固体燃料推進装置が使われ・・・台湾海峡での戦闘で大いに使われ・・・1発の不発のサイドワインダーがMig-17に突き刺さったまま無傷で回収され・・・噂では、ソ連による部品番号に至るまでの完璧なリバースエンジニアリングの結果・・・Vympel K-13が1961年にデビューしますね・・・この後、サイドワインダーの動力部は・・・Mk.36固体燃料ロケットに変わり今に至るわけです・・・動力部の進化は1960年代から安定度とかそういったもの以外はあまり無いようですね・・・

 旧式でも、電子装備を入れ替えれば別に最新のものとして通用するのが近頃の兵器という話のようですね・・・

 ただ・・・自衛隊の89式魚雷の斜盤機関は排ガスが出るし、深深度では背圧が大きくなって機関効率が急速に低下するため、既に過去の遺物で終わることになるようですね・・・潜水艦をやるなら、深深度でも効率が落ちない・・・閉サイクル蒸気タービンなどが良いわけで・・・廃棄される97式魚雷の動力部は・・・12式魚雷にリユースされたりしているようですね・・・動力部の進歩などは多くの物では既に終わっている・・・

 所詮、潜水艦や水上艦艇の基本設計などは変わりようがなくて・・・あとは、何を組み込むかの問題ですね・・・北朝鮮の小型艇なども40ノットぐらい出そうな感じですからね・・・

 さて・・・北朝鮮の小型艇のサンプルが左のような奴ですね・・・全長26m程ですから・・・コマール型とか183R型小型ミサイル艇の仲間でしょうね・・・この艇は最高速度は44ノット、P-15テルミート対艦ミサイル2基、25mm連装機関砲1基、12.7mm機銃が1門積まれているようですね・・・これが1958年頃の仕様ですね・・・ディーゼルエンジンなどの発展はそれほどないですし44ノットも出ればOKでしょうね・・・このコマール型のミサイル艇は1967年にイスラエルの駆逐艦を2発のP-15で行動不能にし、さらに2発のP-15で仕留めていますね・・・P-15の弾頭は454kgですから・・・アメリカ様のトマホークと同じようなものですね・・・誘導装置を近代化すれば今でも通用するスペックのミサイルを2基搭載・・・ただ、これはミサイル搭載艇ではないようですね・・・

 つまり・・・この艇は旧式ですが、速度はあるし、ミサイル次第・・・それだけの話ですね。8隻で16発の対艦ミサイルを投射できるわけですからね・・・しかも、木製だからステルス性もあるし、磁気機雷や磁気魚雷には対抗できるし・・・

 「日本らしい日本」の兵器マニア君は旧式だって馬鹿にするが・・・現用の兵器として通用するかどうかというと・・・未だに1933年制式のM2重機関銃が現役で、これを超えるのが出ない・・・自衛隊でもこいつのライセンス品を使っていますからね・・・しかし、こういった枯れた兵器は・・・兵器マニアには面白くないだけですね・・・

 さて、長くなってきたから一旦切るか・・・おやつには少し早いが・・・

2017.11.03

  

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