| 現在をうろうろ（317） 北朝鮮の海岸防衛・・・軍事境界線から北へ・・・咸興の産業・・・石炭化学工業 北朝鮮は極めて興味深いですね。なんだか、軍事的なものへの興味が失せてきてしまいました・・・この国の経済は、大きく伸びそうです・・・しかし、安定成長のためにはこの国には何が必要なのか？とね・・・多分、通貨の信用は回復され、国民は預貯金を召し上げられたので、労働の意欲が湧いて来た・・・現状に満足できないと思うようになった・・・そして、地下資源などの権利を売ることで、外資が入ってきた・・・中国元とロシア・ルーブル・・・ドル程の国際通貨ではないが、少なくとも中国と、ロシアルーブル圏とは貿易の拡大ができるようになった・・・という事ですかね？ 基本的には、資本は資本を産むことになるので・・・稼働していなかった工場も動くようになるし、自家耕作地で食うだけの生活から、庶民は欲望によって動きはじめた・・・何しろ、国境では格差が見えるわけですから・・・考える事はただ一つ・・・如何に良い暮らしをするか！これだけですから・・・特権階級も、特権をひけらかすようになったのでは？それが、野心家の目標として掲げられている・・・頑張れば、この生活が手に入る！という夢ですかね・・・日本には夢はありませんね。国が大きすぎる借金を負っているから・・・国の借金は国民の借金でもあるから・・・沈滞ムードになる・・・一国の通貨のデノミが・・・一部の官僚で行う事ができるわけがないので・・・北朝鮮は壮大な演劇を行ってデノミを敢行・・・どこのだれか分からない死刑囚をぼこぼこにして銃殺ではないかと・・・まあ、大きな経済政策の小さな汚点でしょうが・・・仕方ない、残虐非道で有名な国ですから・・・またやったか・・・で済みますから。 とにかく、飛躍の時を迎えようとしていますね・・・ただ、気になるのは農業政策ですね・・・日本でもそうですが、工業化の結果は、食料自給率の低下につながるというものです。理由は・・・名目的な自給率の低下は・・・外国産の珍しいものが入ること・・・実質的な自給率の低下は、農業人口の減少・・・農家はダサい・・・人気が無くなるという悪循環と、農業収入の低下ですかね。農業って、でかい資本が必要なんでね・・・律令制では、種子に関しては、政府がただ同然で貸し付けていました・・・穀物の種子は食べちゃうと無くなるし、良い保管場所に置かないと虫鼠の害で無くなっちゃいますから・・・結果として出挙が行われる必要がある・・・出挙の税率は非常に小さいですからね。1反当たり4ｋｇの籾を借りて、倍返しでも8ｋｇですね。1反の収量は玄米で600ｋｇ、籾なら750ｋｇ程度でしょうから・・・率からすると半年で0.5％程度ですね。多分、北朝鮮もこのくらいのレートではないかと・・・種子は憲法で国で出す事になっていますからね。今後必要になるのは・・・農業の共同化体制は多分成立していますから・・・農業機材の無償供与と作物のそれなりの価格での買上で、工場労働者より高い賃金が取れる状態を維持するとかですかね。 多分、統制経済になれている国民ですから、それは可能なのではないかと・・・農地には限りがあるから、農業に対する応募倍率を高める政策が取られればOKでしょう・・・多分、北朝鮮では、中国の工業の伸長に伴って北朝鮮の工業製品の輸出が落ちて行った・・・多分、かつては中国から越境して北朝鮮に買い出しに出たのが、逆に北朝鮮から越境して中国へ買い出しへ出るようになったのではないかと妄想します・・・ 過度な工業化か・・・都市部では、それを北朝鮮では一度やって痛い目にあっているような感じですね。食管法の関係で、郡を別の道に移管するとかやっていますから。この国も、法治国家ですから・・・さて、この国はどんな風に豊かになるか・・・ちょっと興味が・・・ さて、私は産業系に興味があるんですが・・・やはり軍事関連を中心に先へ進めましょう。と言いつつ・・・なんだか、火力発電所に見えた場所が気になって、火力発電所のようでそうでないような？・・・そうなると・・・化学工業関連施設ですが・・・石炭と石灰が置かれていましたから・・・カーバイド工業かね？  右の写真の工場・・・この数年再稼働した工場ですが・・・煙を吐くようになった工場・・・写真中央左のタンクはホルダー型の気体用のタンクです。てっきり重油タンクと思っていました・・・改めて見るとガスタンク・・・先入観にやられた・・・写真左下の白いのが石灰石なら・・・この工場はカーバイドの生産工場ですね。石炭化学工業の出発点・・・電気化学工業って言いましたっけ？違う、それは会社の名前か・・・日本カーバイドとか・・・石炭から作ったコークスと石灰を混ぜて電気炉で焼いて反応させ炭化カルシウム＝カーバイドを製造、カーバイドは水と反応させると、アセチレンと消石灰が生成される・・・アセチレンに酢酸を反応させると酢酸ビニルになる・・・エチレンやアセトアルデヒド、塩化ビニル、ベンゼン・・・などなどが合成できる・・・近代デジタルライブラリー - アセチレン工業に就て 日本も昔は化学工業って言うと、石炭と石灰からスタートするものでしたが、石油化学へ移行して行きました・・・石油が高価なものになると・・・再び石炭化学への回帰となるのか？ 私なんかは・・・石炭化学が良いと思っていましたが・・・原子炉の余剰電力でカーバイト工業ってのがね。揚水発電なんって面白くないと思うので・・・炭素源ならエネルギーさえあれば二酸化炭素からだって・・・ ああ、そうすると、この工場群がビニロン製造を行っている・・・北朝鮮でいうビナロンの工場ですね。そうすると・・・石灰窒素や水酸化ナトリウム・・・色々と作っているわけだ・・・ふむふむ・・・石炭化学工業が主体化学工業ってわけか・・・安い石油に転換できなかったから、旧式に見えるが・・・原油高の中では悪くないか・・・逆に世界の先端みたいな事になる・・・何しろ、ここの電力は水力発電ですから・・・再生可能エネルギーで動く事業所か・・・薪で動く工場より進んでいる・・・そういえば、薪・・・木質繊維はセルロース関連の工業でしたね。 セルロース関連の製品というと、ビスコースレーヨン＝人絹とかスフ、ベンベルクとか、アセテート・・・紙巻きタバコのフィルターの材料ですね。そして、ニトロセルロース＝硝化綿＝セルロイド＝綿火薬・・・色々と思いだしてきました。 この工場が全力で稼働するようになると・・・日本の昭和30年代の雰囲気にこの国は変わって行くという事になりますかね。すると、咸興・興南は石炭化学の中心地として復活しようとしているという事ですね。なかなか、夢のある話で・・・日本は先軍主義へ逆戻りか？掛け声だけの政治屋のために、電力は無く、産業は空洞化して行く・・・過去の北朝鮮みたいになる・・・ あと、近くに砂を取って製品化している工場がありますが・・・プレキャスト・コンクリート製品の工場ですかね？これで、咸興・興南の工業のあらましは理解できた気分です・・・満足したから、先へ行きますか・・・ 2014.07.21 |
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