現在をうろうろ(1825)
日本貧窮者経済新聞
 日本の中国嫌いが引き起こすことは・・・?(2)

 前回に引き続いて・・・日本の中国嫌いが徒に?潜水艦売り込み失敗の真相|田岡俊次の戦略目からウロコ|ダイヤモンド・オンライン これですね。しかし、潜水艦の排水量はなぜか水中排水量が基準になって来ているのかね?不思議な気がしますが・・・

 フランスのDCNS(海軍建艦局・政府を主要株主として民営化)が提案したのは同国海軍が3隻建造中、他に3隻計画中の原子力潜水艦「シュフラン」級(5200t、全長99.5m)を2mほど短くして4700tにし、原子力機関の代わりに通常推進機関を搭載、長時間潜航ができるAIP(Air independent propulsion:外気を取り入れなくても発電可能で推進用モーターを動かせる「非大気依存推進」)を付ける計画だった。

 2mほど短くして・・・了解・・・フランスが提案したのは、オーストラリアの既存の施設で運用できる最大の潜水艦という事のようですね。

 オーストラリアのスターリング基地の対岸の潜水艦の修理工場へ上げるための浮ドックがぎりぎりだったのでね・・・左の写真の奴、フランスはこいつのサイズに合わせ、4700トンにして吃水を浅くして9mの水道を通れるように提案したという事ですね。そうりゅう型をそのままここへ持って行くと・・・吃水8.5mのそうりゅう型では整備が困難ですからね。

 ここの基地は、そうりゅう型を運用するだけの深さが無いというだけのような気がしますが・・・ドイツもフランスもそのことを考慮しての設計変更・・・そうりゅう型は不磨の潜水艦なので、ここでは運用できない・・・という事のように思えるのですがね・・・

 ドイツのティッセン・クルップ社は韓国で9隻建造中(うち5隻就役)、ギリシャに4隻を輸出した「214」型潜水艦(約2000t、燃料電池式AIP搭載)を大型化し4000tにする「216」型を提案した。

 だがこれらの案は大きすぎる艦を短くしたり、小さすぎる艦を大きくするもので現実には存在せず、再設計、テストが必要になる。その点「そうりゅう」型は2009年以来すでに7隻が就役し、2隻が建造中、3隻の予算が決まっている。潜水艦は30気圧以上の水圧にさらされ、少しの工作ミスや、部品の欠陥が大事故につながるから、日本の感覚ではすでに実績のある艦を採用する方がリスク、トラブルが少なく、コストや納期も確実で競争上有利と思われた。


 ふ〜ん・・・214型潜水艦は1700トン程度ですね。各国仕様があって、微妙にトン数が異なるものもありますが・・・ドイツは水上で4000トンの潜水艦を提示したようなんですが・・・そうりゅう型は2900トンで小さすぎる潜水艦なのでは?どうやら、この部分がどうしても認められないような感じですね。

 確かに、見かけは確かに・・・そうりゅう型は右の写真のようにコリンズ型より大きいですが・・・ほぼ同クラス・・・1000トンの差はどこにあるのやら?水ぶくれの潜水艦・・・軽油でふくれているのかもしれないが・・・?

 ただね・・・潜水艦は30気圧以上の水圧にさらされ、少しの工作ミスや、部品の欠陥が大事故につながるから、日本の感覚ではすでに実績のある艦を採用する方がリスク、トラブルが少なく、コストや納期も確実で競争上有利なのかもしれないけれども、スターリング基地での運用が困難な吃水8.5mがね・・・軽トラが入れるだけの所に、大型ダンプを持ち込むようなもの・・・浚渫は、アメリカ様に対しても金がかかりすぎるから無理!って拒絶していますからね・・・実際海図を眺めると・・・広範囲の浚渫が必要になりますね。

 「そうりゅう」型のAIPは液体酸素でケロシンを燃やしてピストンを動かし発電するスウェーデン開発の「スターリング機関」を採用しているが、AIPはこの方式でも、またドイツ方式の燃料電池でも発電量が限られ「そうりゅう型」で300KW、ディーゼル発電機の10分の1の出力しかない。

 そう・・・カローラのエンジン4台分の出力・・・これで、水中4200トンの潜水艦が動くのが凄い・・・

 AIPでは速力は4〜5ノットしか出ないから、一定の海域で1〜2週間潜航して待機し、待ち伏せをするのには使えるが、襲撃や離脱の際に高速を出そうとすれば、あらかじめ浮上したり「シュノーケル」(吸気筒)を海面に出してディーゼル機関を回し、巨大な鉛畜電池に蓄えた電気を使うしかない。20ノットの全速力を出すと、一般的には約30分でほぼ放電してしまう。

 あれ?30分ぐらいしか持たないのか・・・4時間ぐらい持つかと・・・私の過信ね・・・全速で30分か、了解・・・AIPで4〜5ノット・・・黒潮だって4ノット・・・黒潮の流れる海域ではこの潜水艦は流されるだけだね・・・

 このため「そうりゅう」型の11番艦(2015年度予算)と12番艦はAIPを廃止し、リチウムイオン電池を搭載する。これは従来の鉛電池の2.5倍〜5倍の電気を同じ容積・重量で蓄えられるから長期間の低速潜航も高速での連続走航も可能となる。さらに鉛電池は弱い電流で長時間かけて充電する必要があったが、リチウムイオン電池は大電流で急速充電ができるから、短時間シュノーケルを出し、エンジンをフル回転させて完全充電し、すぐ潜航できる、などなど運用の柔軟性と性能は飛躍的に向上する。

 これは、わかるけど・・・そうりゅう型のディーゼルエンジンの総合出力は諸外国の潜水艦に比べて低いのだよ・・・高性能ではあるが搭載量が少ない・・・従って、水上では13ノットしか出ない・・・まあ、この辺りは用兵の違いですから何とも言えないが・・・12V25/25SBディーゼル機関×2基のまま、リチウム電池を詰め込むのかね?それだと、それほどのメリットは無いような気がするが・・・

「そうりゅう」が敗れたのは価格の問題でない
 コスト面では、ドイツは12隻で200億豪ドル(約1.6兆円、1隻当たり1330億円)、日本が250億豪ドル(約2兆円、1隻当たり1660億円)だったのに対し、フランスが350億豪ドル(約2兆8000億円、1隻当たり2330億円)を提示したと報じられている。


 たぶん、フランスはオーストラリア製の物を使うというだけでは?金をフランスに持ち帰るのではなく、オーストラリアで散財して帰るとでもやったのでしょうね。日本は全部持ち帰るし、交換部品でも儲けるつもりでいたようですからね。4兆円の大儲け!借金の山に押しつぶされそうな日本政府・・・三菱はどうなるのかね?

 これは法外な高値で、リチウム電池搭載の「そうりゅう」の12番艦(今年度)の予算は636億円。アメリカで連続建造中の「ヴァージニア」級原潜(7800t)を2014年に10隻発注した価格が1隻17.6億米ドル(約1920億円)だ。オーストラリアは日、独、仏の提案の中でもっとも高く、米国の新型原潜より高価なものを選定したことになる。「そうりゅう」が外されたのは価格の問題でないのは確かだろう。

 そうりゅう型は日本国内建造+オーストラリアへ部品を輸送しての組み立ての予定でしたから・・・単に造船所の連中の雇用が確保できるだけですからね・・・オーストラリアとしては国内に金を撒きたいわけだから不可となるのは自明・・・

 オーストラリア政府が見込む500億豪ドル(約4兆円)の総支出額のうち、約200億ドルが建造費、約300億ドルはその後30年間の「ランニングコスト」(維持・運用経費)と言われていた。

 初期費用より、ランニングコストの問題が大きいのでは?国内調達のパーツで運用できることが重要だと思いますがね・・・輸入品で回すよりは・・・

 ありゃ、長くなってきたから一旦切るかね。

2016.05.20

  

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