現在をうろうろ(1771)
日本貧窮者経済新聞
 日本語で書かれたオーストラリアの安全保障政策を眺めると・・・?(9)

 さて・・・オーストラリアの 安全保障政策 アジア太平洋への関与強化を目指して もう少し読んでみますか、興味深いのはオーストラリアに関して書かれているものですが・・・日本の願望がいっぱい詰め込まれているような感じなので、私は、それの読み取りになっているような気分になっていますね。とにかく、前回の続きを・・・・

 第 3に、アジア白書はオーストラリア自身の地域関与を「より広範で深い」形に強化していかなければならないとしている。特に、地域制度としては EAS を重要視し、また 2国間関与においては、中国、インド、インドネシア、日本、韓国に対する関与について戦略を策定する方針が示された。実際、オーストラリアは、本章の第 2節および第 3節において詳しく分析する中国、インドネシア、日本との関係に加えて、インドおよび韓国ともすでに安全保障関係を深めている。

 はあ?なんでいちいちインドの話が出るのかね?当然でしょうが・・・このレポートは、完全に大英帝国じゃなくてイギリス連邦というものを無視しているね。一応イギリスは東洋にも拠点を持っていたりするような感じですから1971年までイギリスは東洋艦隊を持っていましたからね。

 日本はこの東洋艦隊とも戦ったことを忘れているのかね?大東亜戦争中はイギリスの東洋艦隊にオランダ海軍、オーストラリア海軍、ニュージーランド海軍やアメリカ海軍などの艦船が所属し多国籍軍の様相を示していますからね・・・東洋での艦隊の司令塔になるイギリスということなのでしょうが・・・防衛協力の伝統はあるはずですが・・・

 だから、「日本らしい日本」はインド洋がかつてイギリスの海であったことを忘れているし、イギリス連邦という枠組みを完全に無視して・・・アメリカ様なんでね・・・この近視眼的な見方で大丈夫なのか?非常に心配ですね。

 ソマリアとか・・・イタリア領で、この辺りを策源地としてのイタリア海軍の紅海でのイギリスの生命線の切断を図ったり、ドイツの仮装巡洋艦が通商破壊を行っていたわけです。日本だって、仮装巡洋艦とは言わなかったね、特設巡洋艦の愛国丸・報国丸の2隻でのインド洋での通商破壊や伊第十潜水艦のインド洋での通商破壊・・・この様子が映画轟沈として公開されますね。・・・日本はセイロン沖海戦なども航空母艦で戦ったりしていますからね・・・セイロン島も爆撃したりと・・・日本軍は随分と遠くまで出たものです。

 インド洋での日本の通商破壊なども過去の話で忘れられているのでしょう。

 イギリスの東洋艦隊の基地はシンガポールでしたね。香港にも拠点があったし・・・日本は大英帝国が過去のものであると忘れ去っているのかね?いまだに、イギリスの通商網は生きているはずですが・・・ああ、なんと・・・日本経済新聞 電子版 [FT]米、「英との蜜月」変質 アジア重視路線 経済分野で鮮明 

 英国はアジア太平洋に最も関心を払う今の米国に不満を述べる立場にはない。というのも、キャメロン政権は対米関係を犠牲にしてまでも、自国のアジア重視政策を実行してきたからだ。キャメロン首相は経済界の重鎮などを大勢引き連れて何度もアジアを訪問している。米国の意向に反し、中国主導のアジアインフラ投資銀行の創設にも参加した。オバマ政権のある高官は(フィナンシャル・タイムズ紙に)英国は中国に「いつも迎合している」と不満をこぼしたほどだ。

 東洋と英国の結びつきが強いことを日本は忘れてるんじゃないのかね?まあ、アメリカ様が日本を属国にしたように、カナダ・ニュージーランド・オーストラリアの硬貨のエリザベスIIの代わりに、アメリカの象徴を刻み込みたいのはわかるが・・・日本の通貨もやがて緑色の奴になるのかね?ジンバブエのように・・・

 そもそも、日本政府は・・・偉大なる安倍晋三閣下などは国連の枠組みなどはなんと考えているのやら?どうも、私とは理解がまるで違うような感じですが・・・

 このように中国・日本・インドネシア・インド・韓国などの優先順位の高い国家に対する関与を強化することに加えて、アジア白書はASEAN 諸国との関係強化も広く進めていく方針であり、まさにアジアにおける全方位外交ともいえる積極的な地域関与を提唱している。

 普通は周辺国との対話を通じての安上がりな安全保障が基本じゃないのかね?仲良くしないことで、日本は無駄な金を随分と使っているのでは?友好関係を広げることが、最も確実な安全保障なのに・・・日々、お前なんか嫌いだ!を連発しているようでは・・・お前なんか嫌いだ!封じ込めてやる!って・・・周辺国に金をばら撒いている・・・もし、中国の影響で、オーストラリアへの潜水艦の売込みに失敗したのだとすると・・・既に、オーストラリアにとっては日本は友好国ではないことになると思うのだが?

 つまり、オーストラリアを含む中国包囲網は無理・・・そうなると、イギリス連邦の国々も中国包囲網へは参加しないことになるから・・・インドとも関係の悪化になるのかね?イギリス・インド・オーストラリア・中国の同盟でもできたら・・・日本はどうなるのかね?シーレーン防衛なんって言葉だけで意味が失せるのでは?

 もう一つ気になるのは・・・日本のアフリカ進出・・・アフリカの英語圏への進出を狙っているようですが・・・イギリスの国益とぶつかるようになるとどうなるのか?通貨こそ違うが・・・いまだにポンド圏という経済圏にぶら下がっている国々ですからね・・・アフリカはインドとの関係が強いから・・・インド洋を取り巻く国々・・・かつての大英帝国の生命線ですからね・・・だから、インド太平洋というと・・・明らかにインド洋とそれに接するニュージーランドの南方に広がる吠える40度のクリッパー航路を考えるのが当然・・・日本の考える南太平洋・・・南洋群島とは違うわけですからね。

 さて、一旦切るか・・・

2016.05.02

  

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