現在をうろうろ(1749)
日本貧窮者経済新聞
 余裕水深とコリンズ級とそうりゅう型と・・・?(2)

 潜水艦の基本は・・・単純にアルキメデスの原理ですから、単純ですね。中心になる文言は、液体中の物体は押しのけた液体の分だけ軽くなる・・・これだけですね。一辺が10cmの立方体を考えてみますか・・・重さは800gで中には水は入らない・・・

 こいつを水の中に放り込むと、この物体の体積は1000cm3で、水であれば最大1000cm3の水すなわち1000gの浮力を発揮できる。したがって800gしかないから浮くことになる。左の図のように、青く色を付けた部分が800gの水を押しのけている・・・もちろん、この青い部分の体積は800cm3ですね。

 したがって、この立方体の排水量は800gということになりますね。水の代わりに海水を入れて浮かべると800gの質量は変わらないので800gの海水を押しのけることになります。同体積で比べると海水は水より重い・・・そのため水より少ない量を押しのければよいことになるから、水の時よりも海水の中ではより大きく液体の中から押し出されることになる。出ている部分が船では乾舷ですね。

 船で言えば、淡水の上より海水の上では乾舷が高くなる・・・とでもいうのかね?もしくは、吃水が浅くなる・・・

 さて、右のように、立方体の上に200gの重りを載せると立方体の上面は水面と一致します・・・傾かなければね・・・全部で1000gで1000cm3の水を押しのけることになるからね。この状態での排水量は1000gということになりますね。

 したがって、水上排水量2900トンのそうりゅう型の質量は2900トンということになります。船体や中に詰め込まれたものの総体が2900トン・・・軍艦が水上排水量で量られるのは・・・2900トンをどのように使って強力な戦闘艦を作ることができるか・・・その上限を定めているということですね。バランスの良い戦闘艦をどのように作ればよいか・・・大きな船を作るには鋼板を薄くして重さを稼ぐ・・・そのためには、鋼板を薄くても厚いものと同じ強度の物を作り出す技術とかになるわけですね。

 駆逐艦などは、装甲をあきらめて船体を軽くすることで強力な機関に強力な武装を詰め込みたくなる。従って、船体強度を落としてまで重武装すると、三角の波でちぎれちゃう船とかができる。また、重たい大砲を高いところにつけるとひっくり返る船ができちゃったりするわけです。

 ロンドン海軍軍縮条約では潜水艦のサイズの上限排水量は2000トン、備砲は5.1インチ以下という枠を付けて・・・総重量2000トンで高性能なものを生み出すことになるわけです。兵器をたくさん積むと、船殻を薄くして潜航深度を小さくするしかない・・・分厚い鋼板を使って大きな船を作ると・・・武装が貧弱になるということですね・・・強靭な鋼鈑で軽く作って重武装となる・・・工業のすそ野の問題と、デザイナーのセンスの問題にもなる。

 どうやら、そうりゅう型とコリンズ型では水中排水量の考え方が違うようですね。コリンズ型では、左の図の灰色の部分だけのことのようです。押しのけられた水・・・水上状態では灰色の部分が全部水没していないですから、単純に艦の重量=浮力が3051トン、水中状態では非耐圧部に入り込んだ水などは考えずに灰色の部分、厳密にはタンク類の厚さなども含んでの押しのけた海水の質量で3353トンとなるのでしょう。

 そうりゅう型は、浮いている状態では考え方は一緒だが・・・そうでないとロンドン海軍軍縮条約の定義の意味がないですからね。それで、日本独特の慣習として、メインタンクの容量も水中排水量と考えている・・・つまり、タンク内の海水もトン数に入っている・・・ということになるようですね。

 浮上状態で1300トンも水上にあるのかね?そんなに耐圧部があるのなら・・・耐圧船殻の重量は?莫大なものになる・・・高価な強度の高い特殊鋼を使っているのでなければ・・・たぶん・・・水上部分は全体の1割程度・・・それなら理解できるが・・・水中4200トンの意味が違う・・・まさかね。水上部分が1割程度となると・・・そうりゅう型は2900×(1+0.1)=3190 3200トンクラスになるのね。

 4200トンだと信じて売ってたとか?日本政府は・・・まさかね。でも、旧日本海軍の潜水艦の水中排水量は・・・あれ?私は、これを何で知ったんだろう・・・日本の潜水艦関連の本は随分と読んでいますけど・・・出典が?記憶が間違っていると、例によって私はおバカさん!まあ、恥をかくのは慣れているので・・・

 そうか、乾舷の概念だ・・・潜水艦の場合乾舷は全没まで有効か?・・・つまり、右の図のように一部でも露頂していればよいわけですね・・・予備浮力ってのが・・・

 コリンズ級では排水量が3051トンで、全没時で3353トン・・・この差の302トンが予備浮力になるのか?すると、予備浮力は302÷3051×100=9.89…で約10%、そうりゅう型の予備浮力はわからないが、はるしお型で12.2%とされているから、そうりゅう型の水中排水量は2900×(1+0.122)=3253.8 3254トンかね?

 なんだか、ますますわからなくなってきた・・・乾舷・・・って深さか?竜骨から甲板までの高さだね・・・そうなると・・・右の図は間違いで、甲板が露頂していないといけないことになる・・・単殻式は予備浮力が小さいのは納得、複殻式では予備浮力が小さくても、タンク容量で見かけ上大きくすることができる・・・しかし、基本的にメインタンクを空にした状態で中性浮力になるようにするわけだから・・・極端に予備浮力を小さくすることはできない・・・

 何で、そうりゅう型の予備浮力が不明なんだ?まさか、スターリングエンジンが食いつぶしているのか?メインタンクを撃ち抜かれると、ネガティブタンクやビルジタンク、さらには、魚雷発射関連のタンクまでブロー、最後の手段は魚雷を射出して軽くするとか?「日本らしい日本」はやりかねないから怖いね・・・予備浮力が1300トンもあるとは思えないし・・・

 なんだか、本格的に私が間違っているかもしれない・・・なんといっても、そうりゅうは世界最大級の4200トン・・・でも、2900トンの資材で作られた大きな潜水艦ですから・・・中身が薄いのでは?なんだか、噂が独り歩きした挙句の果ての、最下位、しかも考慮の余地なし・・・?まさか、潜水艦の諸元の定義を知っていれば、暗黙の了解で黙っていればよいことになるのかね?無知だから・・・私は子供みたいに論証して、ここまで来てしまったとか・・・

 まさか、政府も知らないで、売り歩いてしまった・・・とか?そういえば、三菱などもあまり乗る気じゃなかったみたいな気もするし・・・ドイツの潜水艦は非磁性のステンレス製のようだし・・・まさか、そうりゅう型はオーソドックスなメタボな水増し潜水艦?文化の違いか?関連するキーワードはフロート部における乾舷率か・・・微妙に理解・・・

2016.04.25

  

関係ないが興味深いもの
 今回は無し

時々チェックすべきもの

 首相官邸ホームページ
 国会提出法案|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ
 The White House
 U.S. Department of State
 United States Department of Defense (defense.gov)
 世界のビジネスニュース(通商弘報) - ジェトロ

 聯合ニュース
 AJW by The Asahi Shimbun
 日刊ゲンダイ
 List of national newspapers - Wikipedia, the free encyclopedia
 一般社団法人 日本経済団体連合会 - Keidanren

 外国人投資家動向チャート

 International Institute for Strategic Studies IISS
 Chinese Military Review
 外邦図 デジタルアーカイブ - GAIHOZU Map Digital Archive
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 日露戦役写真帖
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮旅行案内記
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮港湾要覧
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 朝鮮群書大系
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮鉄道旅行便覧
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 新興産業の基礎知識
 近代デジタルライブラリー - 地方行政区域名称一覧
 近代デジタルライブラリー - 朝鮮各道府面間里程表
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 最近に於ける注目すべき発明考案
 近代デジタルライブラリー - 検索結果 国産機械図集
inserted by FC2 system