現在をうろうろ(137)

 安全保障の法的基盤に関する懇談会の報告書は? その11

 さて、続きです・・・私の立場というのが結局のところ、1975年のヘルシンキ宣言以降の国際社会の考え方に関しての妄想的な見解に依拠していますから・・・日本での正統的な議論とはかみ合わないかもしれません。何しろ、このあたりに興味を持って、専門にしたいなと思ったのも前世紀の末あたりまででしたから・・・それでも、私の考えはやや古臭いかも?さてどんな論が展開されるか?

 憲法第9条第1項が我が国による武力による威嚇又は武力の行使を例外なく禁止していると解釈するのは、不戦条約や国際連合憲章(1945年)等の国際法の歴史的発展及び憲法制定の経緯から見ても、適切ではない。1946年に公布された日本国憲法は、20世紀前半の平和主義、戦争違法化に関する国際法思潮から大きな影響を受けている。我が国憲法第9条の規定は、20世紀に確固たる潮流となった国際平和主義の影響を深く受けているのであり、国際社会の思潮と孤絶しているわけではない。不戦条約は、「国際紛争解決ノ為」に戦争に訴えることを非とし、「国家ノ政策ノ手段トシテノ戦争」を放棄することを規定することで、 締約国間の侵略戦争の放棄を約束した。この戦争違法化の流れを汲んで作成された国際連合憲章は、日本国憲法公布の1年前に採択されたものである。

 戦争違法化か・・・まあ、殺人ですからね・・・自分と同じ考えでない、自分と同じ言葉を話さない・・・色が違う・・・政治が違う・・・宗教が違うなどの理由をつけて、場合によっては絶滅収容所を作ったり・・・これらはすべて・・・国家ノ政策ノ手段トシテノ戦争 というやつですね。そして、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会という風に理想が述べられるわけです。しかし、この後、冷戦構造になり理想の追求が頓挫するわけです。共産主義対自由主義・・・共産主義と自由主義は対立概念ではないと思うのですが・・・私はなんとなく使ってしまいます。

 どうも私は異端の妄想家なので・・・いや正統から外れた真っ当な妄想家というべきか・・・封建制社会ってのが前貨幣経済社会で領主間の取引では金貨などの正貨によって決済が行われる事になるが、民衆は基本的に通貨と無縁の貸し借りの関係で生きている社会っていい加減に定義してしまいます。そして、共産主義はこの封建制社会がいきなり貨幣を導入したときに起こる貨幣価値とものの価値とのマッチングを取るために作られた緩衝的な社会・・・必然的に自由主義的資本主義社会に移行すると妄想してるんで、日本ではなぜか大昔から小額の通貨が流通して、普通に資本主義社会の基礎が築かれていたと妄想しています・・・何しろ、江戸時代から明治時代への移行が・・・農村部以外では極めてスムーズに移行しています。つまり、近代資本主義社会が既に、町内と呼ばれたようなところで成立していて、その周辺に封建制社会を色濃く残した農村が存在していた・・・そして、通貨の価値についての認識は存在していた・・・残念な事に、農村部は昭和の初期まで、金銭の貯蓄の概念が希薄で・・・現在もかなり希薄な人が残っているような感じ・・・月末までにあるだけの金を使ってしまうという私には信じられない消費性向を持った人達が、かなり存在しますからね・・・米が潤沢にあるとそれで安心できる人達・・・

 通貨の威力を知れば、必然的に資本主義へ移行・・・と思っているんでね。従って、既にこの世界の中には共産主義など殆ど残っていない・・・行政府の形態としての残滓になっているような気がします。階級闘争は過去のもの・・・近代ブルジョワ社会においては全社会がブルジョワジーとプロレタリアートに分かれていく・・・とか言われましたが・・・今や、それなりの収入が得られ、その中から余剰分を上手くひねり出せるとブルジョワジーへの階段を登る事ができるようになったという事なんですね。これを端的に現わしてパンフレットとして売ったのが・・・福沢諭吉先生でありますね。パンフレットの名は学問のすすめ・・・近代デジタルライブラリー - 學問のすゝめ 慶應大学のパンフレットですかね?とにかく・・・日本はちょっと特殊な歩みをしています・・・異常なほど時代を先取りしていましたから・・・天保銭なんって凄い発明品ですからね・・・1文銭8枚分の金属の価値で100文の価値を示すとか・・・荻原重秀は「貨幣は国家が造る所、瓦礫を以ってこれに代えるといえども、まさに行うべし」・・・これですから大したものです。

 日本は通貨の使用を庶民まで理解していたので、既に近代資本主義社会に足を突っ込んでいたという事のようです。あれ?何やってるんだ・・・共産主義者が無産者階層を搾取して社会に富を溜めこんで大きく躍進したと言いたかったんです。そのため、T-34に代表されるような生産効率を最大限に高める方法で大きな経済成長を遂げて行きます・・・やがて、個人の富が増えてくると共産主義のからの脱皮・・・価値観の転換と私は考えていますが・・・妄想ですかね?貨幣の使い方に慣れて、富を蓄積して・・・ブルジョワジーへの階段を登り始めて、共産主義からの脱却が図られていくとね・・・それが1970年代なのだと思われます。そして、西側との利害の一致が見られて簡単に平和が生まれるという風に、単純に考えています。

 せっかく蓄積した金は、平和でなければ使えないという事ですかね?さて、共産主義が社会に貯め込んだ富は、ロケットに核兵器へと使われますが・・・やがて、一人ひとりの国民が西方社会流の金の使い方を理解すると・・・頑なな心は・・・豊かさへの憧れによって、融けて、自由主義へと流れて行くわけです・・・しかし、そういった事は無視して・・・日本の正統的な研究者は続けます・・・

 国際連合憲章は、加盟国の国際関係における「武力の行使」を原則として禁止したが、国連の集団安全保障措置としての軍事的措置及び個別的又は集団的自衛の固有の権利(第 51 条)の行使としての「武力の行使」を実施することは例外的に許可している。また、日本国憲法の起草経緯を見れば、憲法第9条の起点となったマッカーサー三原則(1946年2月3日)の第二原則14は、日本は自らの紛争を解決するための手段としての戦争を放棄する(Japan renounces it as an instrumentality for settling its disputes)となっている。政府も 1946 年の時点で既に吉田総理が新憲法草案に関し、先述のとおり「戦争抛棄ニ関スル本案ノ規定ハ、直接ニハ自衛権ヲ否定ハシテ居リマセヌ(略)」と述べていた(衆議院本会議(1946年6月26日))のであり、また、自衛隊創設時の国会答弁においては「戦争と武力の威嚇・武力の行使が放棄されるのは『国際紛争を解決する手段としては』ということである。」「他国から武力攻撃があつた場合に、武力攻撃そのものを阻止することは、自己防衛そのものであつて、国際紛争を解決することとは本質が違う。従つて自国に対して武力攻撃が加えられた場合に、国土を防衛する手段として武力を行使することは、憲法に違反しない。」と述べていたのである(前掲の大村清一防衛庁長官答弁)。

 これが、共産主義社会が、社会に富を蓄え、自信を持ち・・・世界制覇の野望に燃え・・・そりゃ、豊かになったのが共産主義のお陰だと考えれば・・・共産主義を広げるために努力します・・・イデオロギーの対立ですね。今や欧州はユーロ圏とロシア・フラン圏の再構築か?東欧経済が鍵だが・・・ユーロの通貨分裂が起こるか?経済を中心に色々な事が起こりそうな気がしますね。ですから興味津々・・・私は守銭奴なんで・・・欲望の炎の前では高邁な理想などセルロイドの犬のようなもので・・・なんだか古臭い表現だな?何かのパクリのような気がするが・・・記憶が定かではないな・・・

 とにかく、経済から見ると武力行使などはアホくさいものなので?まさか、経済的な行き詰まりを武力による解決という手っ取り早い手段を取って打開しようとしているのか?・・・だから何が何でも戦争を行える枠組みを作りたいとか?経済的に中国に負けつつある事を、軍事力で・・・でも、中国と軍拡競争は無理ですね・・・人口が違いすぎる・・・やはり、自律型ロボット兵器の開発に先鞭をつけるしかない・・・

 これらの経緯を踏まえれば、憲法第9 条第1 項の規定(「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」)は、我が国が当事国である国際紛争の解決のために武力による威嚇又は武力の行使を行うことを禁止したものと解すべきであり、自衛のための武力の行使は禁じられておらず、また国連PKO等や集団安全保障措置への参加といった国際法上合法的な活動への憲法上の制約はないと解すべきである。

 国連のPKOが冷戦の終結以降本格化したのに・・・なぜ、1946年から急に1989年以降に飛ぶかね?冷戦終結前の枠組みと、冷戦終結後の世界の平和の枠組みは大きく前進しているにも関わらず、どうして同列に扱い、冷戦下の構造を引きずって倫理を組み立てるのか不明・・・東西対決的なものではなく・・・地域的なものに変貌、民族や宗教、領土的な関心がなかった所に経済的な価値の可能性が出て領土紛争の発生・・・こんな感じかね?だから、欧米は先進国であったと信じた日本の行動が不可解なものと見えるのではないかと・・・もしかして、このレポートがジョークだと思っているのかもしれない?

 本気だと信じてくれていないか?多分ね・・・欧州の反応からすると・・・つづきは次回・・・

2014.05.22

  

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