現在をうろうろ(1283)
日本貧窮者経済新聞
 シリアでは何が起こっているのやら・・・?(2)

 前回の続きですね。どうも外見からすると米国はテロ支援国家なのでね・・・前回に引用した・・・2015年10月09日の・・・米国防総省は9日、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討のため実施してきたシリアの反政府勢力に対する訓練・武装計画を大幅修正すると発表した。従来の訓練を大幅縮小する一方、厳選した反政府勢力に武器や装備を供与することで戦闘能力を高める狙いだ。反政府勢力の育成は米軍の空爆と並ぶIS対策の柱だったが、成果を出せず1年余で見直しに追い込まれた。空爆もIS弱体化に効果をみせておらず、ロシアの軍事介入も加わってシリア情勢は一段と混迷しそうだ。

 と、毎日新聞のものを再掲して始めるとしましょう・・・ざっと、シリアの様子を眺めていますが、正統政府の支配地域や、ISの支配地域、クルド人自治区やら米国の手先の反政府武装勢力やらが入り乱れて、パッチワークのような国になっていますね。Syria and Iraq 2014-onward War map - ISIL - Wikipedia ちょっと気になっているのは、この2015年9月の勢力情勢なんです。

 灰色に広がったISILの領域の中にピンク色のダイル・アッザウルがシリア政府の下に入っているのでね。

 それで・・・よく見ると論争地区まで右のように茶色の部分がついています。

 なんで、戦争やっていてこのような状況が成立しているのかが気になるわけです。明らかに包囲された街なのに・・・政府の支配が成立しているらしい・・・なんで?この街は・・・デリゾールと表記されることが多いみたいですが・・・右のやつもそうですね・・・なかなか、地名も表記が安定しないので面倒ですね。

 さて、この場所がなぜ、政府側の街として存続できているのか?気になるわけです・・・軍事的優位でしょうね。これは、調査する価値がありそうだなと・・・包囲されている街が存続するためには、物資が送られる必要があるわけで、類例としては、西ベルリンがありますね。西ベルリンへの鉄道・道路も封鎖され生活物資の流入すらなくなります。ソ連は手ぬるかったので・・・航空路を封鎖しなかったために空輸によって西ベルリンは生きることになります。ソ連はどうやら全面対決は避けるつもりで、このベルリンに繋がる3つの空路は条約によって守られていたために残り、これを最大限に活用して空輸によって西ベルリンを支えることになります。

 デリゾールは?どうやら、条約などもないですから・・・なんで、生きているのやら?こいつも気になるわけです・・・単にISIL側に対空ミサイルが無いとか?いや・・・西ベルリンの空輸でも1日4500トンを予定していましたから・・・そんな大量の物資をこんな場所へ空輸する力は、シリア政府には無さそう・・・でも、この街が生きているのはなぜ?しかも、論争地区とかわけのわからないものもある?本気の内戦をやっているのか?それが気になるわけです・・・デリゾールの街の人口は2002年の統計で23万人ですからね・・・まあ、西ベルリンには200万人ですから規模が違いますが・・・そして、支配領域自体もかなり広範囲にわたり・・・シリアの穀倉地帯でもあるので持ちこたえられているのか?気になるわけです・・・

 空輸しているとなると、空港が重要ですから空港を眺めると左のような感じですね。画像は2014年9月23日ですから・・・ISILの活動が開始されたのが2006年の後半で・・・大きく支配地域の広げたのは2014年の1年間で事実上シリアの4分の3ほどの地域を支配領域にしていますね。

 基本的な政体はカリフ制ということですから・・・基本的にはイスラム法の世界を形成している・・・オスマン帝国の支配体制に近いのではないかと勝手に妄想しておきましょう。オスマン帝国は、オスマントルコともいわれますが、トルコ人による支配といった民族国家ではなかったようです。宗教同盟のような感じですかね?バチカンを中心とした宗教的な色彩の濃い組織・・・それに類似?いや・・・下手をすると、ローマ帝国・東ローマ帝国・オスマン帝国・・・の地方自治というか田舎の組織体・・・の同盟の伝統が残っているとか?

 自治を基本とした緩い枠組みなのではないかと・・・その中に、武装集団が独立して存在している・・・近代的な軍事組織とは違った義勇兵的な物のような感じですね。したがって、重武装ではなさそうな感じですね。近代的な軍隊は金がかかりますから。そして、ISLEは・・・シリア北東部の砂の平原にある町々においては、電気の供給、水の供給、銀行(イスラム銀行)・学校・裁判所などだけでなく礼拝所、パン屋にいたるまでがISILによって運営されている・・・単に、地域の有力者が宗教的な関係において丸ごと寝返っているということになるのでしょう・・・したがって、支配地域が急速に広がったという事では?

 ちょうど、江戸から明治への転換とまるで同じ・・・庶民レベルでは実は看板の掛替だけで実質的な変化がないという事では?なんとなくね・・・さて、問題のこの都市の軍事力はどんなものなのか?

 この空港・・・35°17'09.7N 40°11'08.4E - Google マップ このあたりですね。戦闘機が一応いますね・・・右の写真のように・・・ミグ23かな?こんな戦闘機がいますね。

 他にはミグ21のような機体もありますね・・・詳細は不明ですが、航空兵力はそれなりにあるようです。ヘリコプターも駐機していますね。

 このあたりでは、戦車は基本的に戦車用の壕を掘ってそこへ入れておくようですね。

 道路の脇などにもこの手の施設が作られているのを目にしますね。基本的には・・・ハル・ダウンの位置に・・・稜線下に車体を置いて、敵からの攻撃を避けるパターンですね。tank dug in - Google 検索 画像の中に、戦車の砲塔だけを再利用したトーチカのようなものも含まれていますが・・・砲塔だけが出た状態ですかね・・・砲塔も隠れている状態だと、ターレット・ダウンとか言うようですね。このように壕の中に引っ込んだ状態が・・・Dug in ダグ・インとかいうようですね。右の写真のは・・・航空機からの攻撃を避けるためのものでしょうね。空港内ですから・・・

 そのうち、道沿いにある奴も眺めるとしましょう。

2015.10.13

  

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