現在をうろうろ(1147)
日本貧窮者経済新聞
 大東亜戦争の開戦への道(3)

 前回の続きで、1ヶ月ほど前の疑問点とその調査ってのが次の奴なんです。戦争に向けての準備ってのがね?基本的には天皇大権にかかわるもので、関係者の洗い出しの仕方自体が良く分からない・・・天皇と五摂家とか・・・公爵クラスの連中が色々画策しているのであろうとは思われるのですが・・・表向きの国策の大きな転換点ってのもある程度見えますが、裏でどのような連中が戦争へ向けての準備を行なっていたのか?

 どうも良くわからない・・・中心になる人物が見えない中での探索みたいな感じですね。近代デジタルライブラリー - 決戦下の商工行政 当時の人間が、昭和14年6月・・・ここで、商工省の動きが大きく変化したとしていますね。国家総動員法に基づく国民徴用令・・・これが施行されますね。7月から実施され、昭和19年9月からは朝鮮人に対しても実施されます・・・朝鮮人の強制労働は昭和19年9月から昭和20年3月の関釜連絡船の実質的な休止までの期間に行われたと考えればよさそうです。

 国内でも、徴用令書が出されていて・・・本人の意思とは関係なく、職場を変えられる事になりますね・・・これって、強制連行ではないかと・・・法の手続きによるものですから・・・強制力はあるが、法の支配であるから・・・支配に服すのは当然という論理だと、強制連行にはならないのかな?徴用工など、学徒が動員されていたようですが・・・このあたりは、本人の意思とは無関係に動員されていた・・・戦争だから仕方ない。御国のためにという感じなんでしょう・・・これに対して違和感を持つかどうかの問題かとね。

 今の日本で、勤労動員をかけたらどうなるか?きっと、反対の嵐でしょうね・・・残念ながら、昭和14年ごろから動員体制に入っているわけですから、その中で暮らす人は当然のことであるかのごとき、あきらめの中で応召していたのでしょう・・・その時代に生きるものの限界ですね。

 まあ、日本が戦争を始めると、さまざまな統制を行うことになるはずです。当然、その一環としての動員も・・・さて、昭和14年6月に事実上の動員体制が完成しているわけですね。岸信介はこれには関係ないですね。阿部内閣の伍堂卓雄商工大臣が岸の商工次官に起用を決定し、昭和14年;1939年10月に帰国して商工次官に就任ですから・・・ということは岸信介は中央の中枢で活躍しているわけではない・・・全てお膳立てが整った後に放り込まれている・・・

 この時期の大きな事件としては・・・昭和14年;1939年7月26日に、ルーズベルト政権のコーデル・ハル国務長官が日本の中国侵略に抗議して、日米通商航海条約の廃棄通告がなされます。交渉が行われますが・・・通告6か月後の昭和15年;1940年1月26日に条約は失効・・・インターネット特別展 公文書に見る日米交渉 日米通商航海条約の廃棄 あれ、この公文書に見る日米交渉は良くまとまっていますね・・・あとで良く眺めないと・・・興味深い史料が・・・インターネット特別展 公文書に見る日米交渉 杉山メモなど ここの、3、「宣戦の詔勅(草稿)」 ・・・なんだか良くわからない・・・東條君はどこまで関与していたのか?かなり、筆を入れているようですが・・・?宣戦の詔勅の草稿が準備され始めるのは昭和16年11月半ば・・・3週間でばたばたと決まったという感じですね。国防保安法で保護され、少数のものだけが知るものであったと・・・この文書からすると。宣戦の詔勅にかかわったのが・・・文書調整担当は稲田周一、謄写版作業は佐藤朝生・佐野小門太・・・
 審議は星野書記官長が中心となり両軍事務局長、山本アメリカ局長をメンバーとし、陸海外の若干の補助者を加えて行った・・・校正は漢学者の吉田増蔵・・・直接引き受けなかったが、木戸幸一のところへ修正案を持ち込んでいますね。そして、東條君から赤松首相書記官を経て徳富蘇峰も詔書案は見ていたようです。どうも東條君は木戸幸一のところの使い走りをやっていたような感じですね。

 このあたりまでが、この1ヶ月ほどで収集した内容です・・・せっかく木戸幸一日記を買い込みましたからそれを眺めることにします。ゴルフと食事の話題が多いですが・・・本当はデータベースを組んでデータ集積をすると面白いかと思いますが・・・そのうち気が向いたら構築してみるのも良いかも?まずは・・・木戸幸一日記を読み解く作業をしましょう。全体が見えないことには、データベースも組みにくいのでね。さて、始めるか・・・

 戦争の準備は・・・事実上近衛内閣下で進んでいて、東條君が責任を取ることになったということのようです・・・で、責任を取るはずだったものが、責任も取らずに戦後にデカイ顔をしているのが・・・私は気に入らないというわけです・・・さて、木戸幸一日記を眺めることにしましょう。底本に使うのは2009年9月30日の第15刷発行 木戸幸一日記上巻 東大出版会のものです。だらだら眺めて気になる部分を抜き出す作業を行なうことにします。

 昭和5年の正月には木戸幸一侯爵はアメリカにいますね。そして1月29日に日本へ帰ってきています。電信で到着が告げられていますから出迎えがきています。予定より2時間早く到着でかなりの出迎えがいますね。その中に岸信介がいます。秩父セメント・秩父鉄道のセメント王も迎えに来ている・・・

 この時期話題になっているのは、ロンドン軍縮会議に関してですね。2月16日に近衛公の新邸で食事して・・・福岡藩の最後の藩主の四男の男爵は食事は無しで軍縮条約に参加するかどうかを調整しているようです。とりあえず、不参加となったようですが・・・臨時産業審議会特別委員会・第一委員会・第二委員会などに木戸君は顔を出していますね。

 会合などは華族会館とか東京倶楽部などで行なわれることが多いようで・・・エーワンとかで昼食をとったりと・・・優雅にやっていますね。ゴルフ三昧の日々・・・近衛公邸で開かれる十一会などの華族の政治グループの存在・・・

 この辺りのグループが良く分からないですね・・・華族のいくつかの派閥・・・武家の華族の情報網ってのは結構優秀だったようで・・・公家華族との情報網が分かれているようですね。十五銀行系は武家の華族か?川崎造船所などの神戸川崎財閥・・・後の松方コンツェルン・・・財閥の系統も複雑ですね。

 ふむ・・・三菱商事の加藤恭平に会いに行っていますね・・・三菱商事の常務取締役をへて昭和10年三菱合資会社の理事になり、昭和11年台湾拓殖の初代社長に就任・・・,日本の南方進出の経済的側面を担う人物・・・岡部長景か?これまた、三菱の岩崎家と姻戚関係を持っていますね・・・この時期の岡部長景子爵 は外務省文化事業部長をやっているのかね?昭和4年には式部次長・財団法人東亜同文会・外務省文化事業部・・・

 なんとなく・・・臨時利得税・・・こういった奴が昭和10年に導入されていましたっけ・・・昭和10年ごろは日本経済は不況だったけど・・・輸出産業や軍需産業などの一部は、為替の下落や満州事変の影響などで、大きな利益をあげていてね・・・国の財政は赤字だったので、増収を狙ってこの法律が作られますが・・・岡部長景とともに、この法を作る立役者になった藤井真信が対支文化事業調査会委員に昭和4年8月に任命されていたんでね・・・

 この臨時利得税は現在の状況下にも当てはめられる法ではないかと・・・消費税率の引き上げより、紙幣の紙屑化とセットで行なえば良さそうなもののような気がしますが・・・まさか、現在はこの政策へ向けての動きがあるとか?確かに・・・輸出産業・軍事産業へ産業をシフトして円安に向かわせれば、庶民の財布から金を吸い上げて企業に利益を上げることができる・・・ここに、税をかけてやれば・・・紙幣の紙屑化と新規の徴税で財政は楽になりますからね。

 昭和初期の財政政策に関しても知識を増やさないといけないと言うことですかね?

2015.08.07

  

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