現在をうろうろ(76)

 平和の概念

 平和の概念が変わりそうな感じですね。憲法解釈か・・・問題になっている憲法の条文は9条ですね。これの解釈を変更するというのですがどうするのか?

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


 正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する・・・正義って何だろうね?秩序って何かね?こんなものは中身が無いに近いから問題ないですね。国際平和・・・見かけ上、国家間に大きな波風が立っていない状態ぐらいの意味で良いでしょうね。大きなトラブルが無い状態を希求する・・・近頃の積極的平和主義による希求される国際平和はどのように定義しようとしているのか気になりますね。

 尊敬される事で平和な状態を保つのか、恐怖される事で平和を保つのか・・・少なくとも2つの選択肢がありますね。他には、経済的に優位で、金を貸し付けて首が回らないようにして平和な状態を保つ、金をばらまいて平和な状態を保つとか・・・多額の借金をして、破産するぞと脅かして平和を保つとか・・・金に対する尊敬と、連鎖倒産、資金の回収不能の恐怖か・・・ただ、近頃の積極的平和主義の場合、一方的な尊敬を要求しての平和な状態を考えているような感じがします。そうね・・・宗主国としての地位が欲しいという感じ・・・経済的軍事的に優位に立ち、経済力や軍事力を尊敬の対象としているような?そんな感じがします。

 多分、平等とか対等という考えが欠落しているのではないかと思われます。・・・私の妄想では・・・私などは貧乏ですから、所有する財物で尊敬を受けることは無いですね。武力か・・・これはちょっとありますよ・・・弓道2段・・・でも、こいつじゃ威力は無いな・・・これでも尊敬は受けられない・・・だから、基本的には対等の関係で平和を・・・良く生きることを模索するしかない。基本的に、信義則がありますからそれほど世の中では阿漕な事はできない。

 国際平和を誠実に希求するというのもどのような解釈をしているのか・・・誠実とは?普通の意味では・・・自分の利益だけを考えず、相手に不快感を与えないように・・・互いの納得の上でという意味だと思いますが・・・前提となるのはある一定の約束について・・・国際平和・・・国との間で紛争状態にならないように、お互いが納得できるような話し合いの上で、仲良くやれるように努力することなのでしょうが・・・

 A君の考える正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し・・・これが、どうやら積極的平和主義政策なのかな?万民の思い描く抽象的である理想的な正義や秩序を希求するのではなく、A君の考える独善的な正義や平和と解釈したいとしているようですね。・・・とりあえず、私は納得・・・

 では、先へ進めますね・・・国権の発動たる戦争か・・・国権の発動・・・国権ね・・・国権の最高機関は国会でしたね。一人ひとりの国民の主権を束ねたものが国会ですから自明ですね。つまり、国民の総意であっても国権の発動としての戦争は放棄している・・・正確には放棄させられているわけです。放棄させても良い理由は・・・国連がそのためにあるわけですから。ただ、国連は平和維持のための戦力不保持の方針は取っていないと思います・・・妄想かも・・・少なくとも国連の組織を見ると旧式な積極的平和主義の具現物と考えることができます。貧困・地域格差・人種差別・健康・・・様々な施策によって積極的に平和を増進する活動を行っています。EUも・・・あれ?もしかして・・・

 ・・・我が国の首相は・・・やっちまったかな?リスボンに本部を置く欧州海上保安機関(EMSA)との将来的な協力も念頭に,海上の安全及び環境について,協力を高めるというやつ・・・予定では・・・ともに海洋国家としての共通性を持つことから公海の航行の自由や安全確保など海上安全保障の協力推進で一致する見通し・・・と報道されたものに対するポルトガルの見解・・・ポルトガルは既にEMSAの枠内で海上安全保障は合意しているから、これについてはEUの部門のEMSAとで考えてくれ、お門違いだ・・・しかし、基本的な考えについては良いのではないか・・・とでも言ってるのかね?

 EU各国の戦力は何のために使われるのか・・・既に自国の利益のために使われるものではないという認識かね?The Final Act of the Conference on Security and Cooperation in Europe, Aug. 1, 1975, 14 I.L.M. 1292 (Helsinki Declaration). ヘルシンキ宣言 (全欧安全保障協力会議) うひゃ・・・知らなかった・・・The participating States regard as inviolable all one another's frontiers as well as the frontiers of all States in Europe and therefore they will refrain now and in the future from assaulting these frontiers.・・・とか・・・

 The participating States will likewise refrain from making each other's territory the object of military occupation or other direct or indirect measures of force in contravention of international law, or the object of acquisition by means of such measures or the threat of them. 欧州では領土的な野心など、捨て去っている・・・というより、国境は固定したもので不可侵の状態になっている・・・従って、軍隊は領土問題に無関係に存在している・・・という事は、各国の戦力は秩序の維持に必要なものであって、EU全体の目的のために存在するということかね?・・・なるほど、ドイツは軍隊を持っているが、それはドイツ国の指揮下にあるのではなく、大部分はNATOの指揮下にある・・・ドイツはヨーロッパで責任ある地位についているわけか・・・国家紛争の解決の手段の軍備ではなく、EUを取り巻く国家紛争の抑止のための軍隊になっている・・・

 私の理解は40年も遅れているという事か・・・まあ、最新の状況を把握したのでOKですが・・・冷戦の終了って、そういった意味があったのか。こういった枠組みの中では、新型の積極的平和主義は評価されないね。逆に、領土問題に武力の話を絡めるから・・・民族主義者に見えてくる・・・

 集団的自衛権の概念そのものが、欧米と日本では違っているのではないかと?集団的自衛権というのは、我が国ではどのように認識されているのか?

 集団的自衛権 - Wikipedia はあ?なんで、日本では最重要視されている集団的自衛権が、日本版と中国版だけしか存在しない?しかも、内容は・・・1960年代的?

 仕方ないな・・・何か現代的な内容のものは無いのか?・・・外務省 検索 集団的自衛権 良くわからない・・・何かおかしい気がします・・・日米交渉で話題になるが、まともな答えが返ってきていない・・・一応、外務省の示す集団的自衛権というのは・・・ 集団的自衛権とは,一般的に自分の国と近い関係にある国が攻撃されたときに,その国を守る国際法上全ての国に認められている権利です。 こんな風に説明されています。相互扶助の原則ですね・・・日本って国連に加盟していなかったのかね?国連加盟国は日本が攻撃を受けたら助けてくるるものと私は信じますが・・・もしかして、既に日本は世界の孤児になっていて助けの手はどこからも伸びてこないとか?

 なんだか、前提そのものが違っているとか・・・集団的自衛権など自明ですね。だから、簡単に戦争などは始められない世界になっている・・・場合によっては、世界の合意によって予防的に限定戦争が始まる・・・フセイン君は世界に対してその責任を取ることになったわけですね。カダフィ君もいつの間にか国際的なブーイングの中に消えて行きましたね。

 という事は、国際的な世論をリードする事が積極的平和主義で、国内に対して勇ましいことばかり言って、国際的な役割・・・国際的な世論のリードのできない政治屋は・・・政治的な単位と文化的あるいは民族的な単位を一致させようとする活動家であると判断されるということになるのかな?そして、積極的平和主義の単一の国旗の下に軍備を充実させようとするとフセイン君やカダフィー君と同じ名誉が与えられることになるのか?

 そういえば、気になるのはG7の声明・・・日本とカナダが認証したやつ。日本は会談していないもの・・・日本の国際的な地位が気になります。あちゃ、ずいぶんと長くなった・・・稿を変えましょう・・・次回へ続く・・・

2014.05.05

  

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