現在をうろうろ(18)
 
 がん哲学外来・・・?

 がん哲学外来だって?NHKのラジオを聞いているとそんなやつがあるんだと・・・まあ、私も人間なんで死に至る病を持っていますね。生きている以上は寿命という病を・・・こいつとどうやって付き合うかの問題です。基本的には、自分を忙しい状態に置いて、死を考えさせないようにすれば良いのでしょうが、暇でお腹がすいて、食べるのも面倒な気分になると、死の臨在を感じたりしますね・・・死ぬ寸前までどんな夢を追い続けられるのか?そんなところですかね。

 死か・・・でも、哲学外来だって・・・なんだか頭が痛くなるような名前ですね。私も法哲学畑をちょっとやりましたが、哲学って言われるとどうも抵抗感があってね・・・どうやら、ラジオで語られたものは・・・蜂子皇子の得意分野のような?飛鳥時代の崇峻天皇の第三皇子ですね。この蜂子皇子は、蘇我馬子により崇峻天皇が暗殺され、馬子の毒牙にかからぬように丹後国由良から船で山形県鶴岡市の由良にやってきます。ここで、今 八乙女浦の舞台岩と知られる岩の上に笛の音に舞う八人の乙女と出会います。皇子はその美しさにひかれて、近くの海岸に上陸し、海岸から三本足の烏に導かれて、羽黒山で羽黒権現を感じ、出羽三山を開きます。この皇子は人々の面倒をよく見て、人々の多くの苦悩を取り除いた事から、能除仙・能除大師・能除太子などと呼ばれるようになります。私も、出羽三山神社へ行って、肖像などを眺めましたが・・・なかなか不気味な表情をしています・・・多くの人の悩みを聞いたので、そういった顔になったとか・・・人の悩みを聞く事は重いのは知っていますが・・・ふとね・・・哲学外来より・・・能除外来の方がなんてね。下らない事を考えてしまいました。心療内科との違いは?まあ、心療内科に近い物なのでしょうが・・・がんとその先にあるもの・・・という事なんでしょうね。

 どうも、余計な事ばかり考える人間なんで・・・ふと、がん細胞ってのが気になるわけです。悪性腫瘍を作りだす細胞・・・普通の細胞はその役割を逸脱せずに分裂・増殖することなくおとなしくしています。しかし、がん細胞はそのコントロールを逸脱して分裂・増殖を行い、養分を使い尽くし、正常な組織を置き替え、多くの臓器の機能を奪うということになります。

 実は、気になったのは・・・近頃流行りの刺激惹起性多能性獲得細胞ってやつです。広い括りでは万能細胞って俗に呼ばれるものの仲間ですね。これがね・・・ちょっと気になって・・・体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理・・・まあ、私は動物細胞の方は・・・美味しくいただく為の加工しかしませんが、植物細胞の方はいじった事があるんです。でも、すね肉の分化状態の記憶を消して・・・じゃなくて・・・

 植物の体ってのは、傷をつけるとそこにカルスが形成されるんです。このカルスってのは未分化の植物細胞で・・・培地の上で未分化の状態でそこそこ増殖してくれるんです。そして、こいつに植物ホルモンを与えると分化が起こったり、カルスの状態を維持させることなどができるんです。

 一応は基本は知っていたので、かつて・・・美味しいメロンを食べたときに、その一部を組織培養して、苗ができるかな・・・なんって、そりゃあわよくばメロンそのものを・・・なんって思いましたが・・・基本的な機材があるのでしばらく遊んでみたことがあるんですね。

 ふと・・・がん細胞と万能細胞の違いは何かってね気になったわけです。動物の体細胞にストレスを与えて分化多能性を持たせた細胞が近頃流行りの・・・刺激惹起性多能性獲得細胞=STAP細胞ってことなんですが・・・植物のカルスを作っているのと大差ないような、また がん細胞も似たようなものに見えてね・・・植物の場合は、この分化全能性ってのをどこでも持っていて適当にカルスを作って傷を塞ぎ、いつの間にかそれなりの形に復してしまうのでね・・・動物の場合は?なんってね。

 一応、生物の基礎で、受精卵などは分化全能性を持っていることは知っています。そして、分裂して自らと同じ細胞を作り出す細胞と、別の種類の細胞に分化できる細胞がありますね。こういった細胞をまとめて・・・幹細胞なんって言いますね。

 そして、幹細胞は・・・分裂して2つの娘細胞を作り、一方は幹細胞であり続け、もう片方は分化した細胞になる・・・元の性質を持ったままのものは幹細胞なんていうのですが・・・この性質はテロメラーゼだったかな?多分大丈夫・・・この酵素の活性があるかどうかでこいつによって、染色体の末端部分が複製される事で一般の細胞と違って分裂をつづけられるとか・・・この、酵素活性を持った細胞ってのが・・・生殖細胞・幹細胞・がん細胞などであると・・・受精卵から作られる胚性幹細胞は体のすべての細胞を作りだす事ができて・・・大抵はここに但し書きがついていて、胎盤以外は・・・じゃあ、胎盤って何からできるのかね?なんって思うわけです。・・・ES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞などではほとんど分化しないとされる胎盤など胚外組織に分化することも発見したとかやってますね。・・・胚外組織・・・こいつが気になるね。一応は特殊な遺伝子の使い方をしているのでしょうが・・・納得いかない・・・

 で・・・人工多能性幹細胞てのが線維芽細胞って皮膚などの結合組織を形成する細胞から作られたのを思い出すわけです。これって、皮膚を作る細胞ですね・・・ほら、胎盤以外ってのにつながるぞ・・・胎盤は皮膚の変化したものみたいですからね・・・このあたりまでは頭の中にあるもので構成できるんですが・・・胎盤って不思議・・・だって、これの変な表現だけど、萌芽はどこにあるの?ってね。で・・・胎盤を形成するホルモンってのが気になるわけなんです。そうなると・・・また俗な知識が頭の中に・・・プラセンタってやつだね・・・言葉でしか知らないが・・・胎盤ホルモン・・・MHCとT細胞ってやつか・・・MHC-IとMHC-IIね・・・細胞膜にある表面抗原・・・免疫抑制・・・さあわかんね・・・

 生物学の参考書が必要だね・・・胎盤が形成されるきっかけになるのは・・・受精卵が子宮に着床か?・・・この時に現れるホルモンは何だっけ?と、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌される前だな・・・排卵後、子宮内膜は着床の準備に入るから、排卵時に出されるホルモンは?・・・とにかく、色々なホルモンが必要だね・・・何かヒントはこのあたりにありそうな気がするが・・・キーワードは implantation window ですかね。子宮内膜の分化過程・・・

 ん〜、胎盤って不思議・・・体が形成された後に一時的に形成される唯一の器官・・・なんでこんなものができちゃうかね?まあ、そのうち賢い人が見出すのでしょう。エストロゲン?・・・局所的なホルモンの作用だとは分かるが、さもなければ似たような細胞がある所がすべて胎盤になっちゃう・・・ホルモンで活性化された粘膜+受精卵の表面の免疫抑制物質の類の相互作用かね?免疫によって粘膜が変化しないように保護されている?免疫抑制によって活性化するので着床、同時に粘膜の幹細胞化?・・・所詮、言葉遊びによる妄想だね・・・私の限界・・・どうして、がん哲学外来がこんなになっちゃうかね?

 胎盤の形成を考えるとSTAP細胞はありそうな気がしますが・・・Hclによるストレス処理か titrated to pH 5.7 by HCl for 25min at 37℃, and then centrifuged at 1,000rpm at room temperature for 5min. この程度のストレス処理では・・・細胞の性質が変化するか?植物細胞は丈夫だったね・・・胃酸なんかを分泌している細胞を作る幹細胞など凄いストレス下にありそうで・・・胎盤など形成する粘膜の幹細胞と似たようなものだろうし・・・まあ、リンパ球だし・・・素人に手を出せる領域ではないが・・・

 なんとなく、排卵あたりで出されるホルモンで、粘膜表面に免疫の鍵穴が形成され、これに合う免疫抑制物質が鍵を開き粘膜は連鎖的に胎盤へと変化する・・・言葉で表現するのは簡単だけど、確認手段がね・・・胎盤は母体と胎児の双方の組織から成るから・・・異なる個体の融合物ですから、免疫に関して特殊な状態なんでしょうからね。がん細胞など免疫の手をすり抜けているし・・・興味は尽きません・・・がん細胞も何か表面が特殊なんですかね?簡単に鍵がかけられないのか?

 SFでも書くか・・・

2014.04.19

  

関係ないが興味深いもの
 研究論文(STAP細胞)に関する情報等について 理化学研究所












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