現在をうろうろ(2)
 日本の物流システムはどうなっている?

 やはり・・・物流費の高騰が始まっているようですね。3月18日の報道なんですが・・・アスクルが2014年5月期の連結純利益が前期比69%減の18億円になるって・・・まあ、しっかり儲けているけど、利益率が大幅に下がるという事ですね。個人向け通販サイト向けの商品在庫を拡大したために人件費及び物流費用が増加か・・・まあ、これが在庫の種類と量の拡大が原因なら、商売の拡大に備えての先行投資ですが・・・それだけなら良いでしょうけど・・・

 物流に関しては、午前4時ごろから9時ごろにかけて70kmほどを週に1回か2回往復・・・この10年ほど往復していますが・・・物流の様子はずいぶんと変わった気がします。4トン前後のトラックが主流だったのに、いつの間にか大型車が物流の主役になっています。近頃では小さな車は走っていない・・・という事は、かなりの効率のアップを行ったということなのでしょう。しかし、どうやら大型化は日本の道路政策からこれ以上の大型化は困難な感じですね。高速道路で、大型バスに乗っていると・・・かなり道路が狭く感じられます。 舷々相摩すって感じかね・・・従って、この面でのコストダウンは既に困難ではないかと・・・あとは、なるべく1台に押し込むことで効率を上げるとかそういったことしか無いでしょうね。まさか、物流業者の統廃合が行われるか?

 電力の発・送電の分離の話を考えていたから・・・物流だって似たようなものかもしれない・・・荷受けと配送の分離・・・荷受業者は、配送路線を考えて、その配送経路で最も安く受託する業者に委託するとか・・・そうやって効率を上げることぐらいしか無いような?日本の場合は、物流業者が乱立しているから、電力業界を解体して旧式なシステムに再編成するより、物流業界を荷受けと配送で分離してやれば効率化につながるのではないかと・・・雰囲気としては・・・物流コストを4分の3以下に下げられるのではないかと・・・でも・・・これをやると、物流業界の軽量化ができるが・・・配送員の削減につながり・・・労働者の吸収力が失われるのではないかと・・・

 物流か・・・走っている配送車の数と時間を考えると、燃料費の節約=炭酸ガスの排出に効果がありそうな気がします・・・別に荷物を猫に預けて、犬が届けようが何が届けようが、届けばOKですから・・・

 物流関係の仕事に関わったのは既に15年ほど前でしたから・・・今はどんな具合になっているやら?でも、熊本発茨城着で丸1日で届いたりしますから・・・高速化はそろそろ限界なのかね?

 受託・配送の分離か・・・まあ、Eコマースでは既に分離しているに近いが・・・アスクルの箱がどの業者で運ばれるかだけですからね。アスクルが販売委託を受けて、これを配送業者に回す・・・アスクルの倉庫に販売委託物の在庫が・・・小売業者が卸業者を食った状態になっているわけですね。という事は・・・この手の受託が飽和するまでは、アスクルのような業者は成長を続けることになるわけか・・・すると卸売業者の崩壊が、事実上・・・店頭の小売りの消滅とアスクルのような業者の成長の低下となるのか・・・

 生鮮食料品などはどうなるのか?こちらは市場システムがどうなるかで変わるのかね?

 アスクルの13年6月から14年の2月期の連結決算は売上が10%増の1824億円で、純益は75%減か・・・さて、消費税の増税と円安の影響は、アスクルのような業態の会社にどのような影響を与えるのか・・・興味深いですね。どうも、物流業界も知らない間に大きく動いているのか・・・私は、どんどん時代遅れになって行く・・・

 ニュースを眺めていたら・・・恐ろしいものを見てしまいました・・・ドラッグストアのチェーン店への商品の配送に関するものです・・・何と・・・配送計画は、店舗の立地による配送順や、曜日による配送量の違いは深い業務知識持ったベテランの社員が表計算ソフトをつかて1時間かけて作成していた・・・しかし、深い業務知識を持っていると思われるベテラン社員は、配送時間を長めに、在庫の回転を短めに見積もり、配送に無駄が発生し、コスト増につながっていたのだそうだ・・・そこで、今までの配送量や配送時間のデータから、素人同然のスタッフが操作しても20分で配送計画を自動生成するシステムを導入したのだそうだ・・・結果、1カ月間で使用する配送車両を30台分削減できたとか・・・ベテランが実は役に立たない人間であったことがばれたという事か?

 う・・・このベテラン社員は・・・8時間の労働時間のうち60-20=40分を無駄に使い、その上、1年間に360台分の配送車両を無駄に使い莫大な損害を会社に与えたという事か?ベテラン社員は何年間、この仕事をしていたのだろう?って事になってしまうのかね?コンピュータの利用は・・・ベテランと呼ばれるものを素人呼ばわりするためにあるのか?なんってね。

 ふむ、猫ちゃんは面白い事を考えてるな・・・

 分散在庫型スピード通販か・・・様々な通販事業者が利用できるベンダーに直結したシステムを構築し、通販業者の依頼で猫ちゃんが発送商品ピッキングして『宅急便』するか・・・通販事業者様は倉庫が不要になる。また、同じお客様が注文した複数の通販事業者の商品を同梱して届けることもできる・・・ふむ、アスクルがやろうとしている事を、零細な通販業者を束ねる事で、物流業者が主導権を握ろうとしているのかね?・・・異なる通販業者の商品の同梱か・・・客も、同梱されるそれぞれの通販事業者の商品でもひとつにまとめられれば、そして、それが受け入れられるなら・・・物流でデカイ顔ができるのか・・・

 ふむ・・・アスクルは、自社のロゴ入りの統一パッケージで配送・・・なら・・・可能性のあるのは・・・控え目な猫のマーク入りの配送の責任の所在が分かる白箱に放り込み、それぞれの通販業者のロゴを箱に大きめにプリントして発送できるような梱包システムでも作れば良いかね?商品のピッキングも自動化して・・・納品書なども・・・そして発送物のチェックもして・・・そういったサービスの構築になるのかね?

 白箱に通販業者のロゴをプリントできるかどうかが問題だと・・・私は妄想しますが・・・どうなる事か?でも・・・これって楽天なんかは事実上やってるのかね?あちらの場合は・・・楽天の統一ロゴ箱なんかで送られてくるもあるから・・・楽天が束ねているものを・・・あ、Yahooのやつもそうだね・・・アスクルがやってるやつ・・・

 なんと、知らないうちに流通業界ってこんなに進歩していたんだ・・・トータルコストの削減となると、結局は中間に入る業者を減らす事と自動化ですね・・・勝ち残るのは・・・流通業者が束ねたらそれがトータルコストで勝ちか・・・

 怖いのは、北海道や沖縄に、ピッキングと配送のための物流倉庫ができたら・・・沖縄や北海道の小売業者は食われてしまう可能性があるかね。結局のところ自前の物流倉庫など既に過去のものになりつつあるのかね?

2014.04.12

  

関係ないが、興味深いもの













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