鹿行をうろうろ 039

家を朝出て、ふらふらと鹿島灘への道をたどる途中で、あちこちうろうろしていくんです。このパターンも悪くないかな?なんって・・・かつて、利根川を上り下りした人々と同じように・・・。この日は滑河の観音様と、その近くの小御門神社を訪れてみました。

(2010.02.08)


宝篋印塔群、なかなか立派なものです。

滑河山縁起
滑河山龍王院は坂東二十八番札所にして、仁明天皇の承和五年、慈覚大師の開基御本尊は十一面観音菩薩で、城主小田将治が凶害に苦しむ民百姓を救うために七日間の法華経読誦の満願の日に小田川の朝日ヶ渕より御出現され当地におまつりしたところ、人々は蘇生の思いをしたという。鎌倉幕府より坂東札所観音に定められた・・・とのこと

室町時代に建立された龍王院の仁王門です。重要文化財の指定を受けています。なかなか立派!

仁王様は前半分の囲われた場所に収められているのです。

なかなか親しみが持てそうな感じの仁王様です。手を振ってくれています。う・・・肋骨が出て乳首の位置が低いので、メタボの人が急激に減量した姿のような?

こちらは金剛杵でも持っていたのでしょうか?肩の部分がちょっと下がった感じで、やや減量して迫力が失せた感じがしますね。しかし、制作された頃にはこんな感じが好まれたのでしょう?

龍を象ったとされる注連縄です。

ふと下を見ると、種子が書かれた石の上に仁王門の柱があります。板碑の割れたやつを再利用しているようです。柱は多角形に削られていて、凝った作りになっています。

気になると、あちこち眺め始めます。

板碑が豊富だったのでしょう。

弁天堂・・・

子安観音堂・・・

朱塗り五間四面、入母屋造りの観音堂は元禄九年(1696年)五代将軍綱吉が大檀那となって、名主の根本太右衛門ら信徒一同によって作られたと・・・

近づいて見上げると、鮮やかな色彩なんです。

なかなか、良い感じ!

階をあがると・・・この御堂には正面の扉がなく、左に大黒様が・・・

右には、びんづる尊者です。びんづる尊者はいまだに外なんですね。まあ、仏さんに楯ついて、追放されて、許され閻浮提に戻りますが、涅槃には入れなかったので、内陣ではなく、外にあるわけです。

立派な絵馬が奉納されています。

立派な内陣です。

彫刻や絵で飾られているんです。

ロバかな?

現在、屋根を修理中・・・背面の屋根は寛政12年以来210年間本格修理はなされていないとのこと・・・

立派な銅の宝篋印塔、享保3年のものです。

仁王門の裏側です。美しい建物です!

観音様をあとに、近くの小御門神社を眺めてきました。

何となく、がらんとした感じ?

拝殿?は蔀戸で囲われています。

本殿の奥には、塚があって、後醍醐天皇の側近の藤原師賢の墓とのこと・・・

ちょっと、寒々としたところですが、美しい空間です。
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