香取神宮をうろうろ(132)
 香取志 (66) 神事に関して・・・神幸神事・・・

 消費税導入後、食事の方は麦飯が定着してしまいました・・・米麦1:1と少々の片栗粉というスタイルですね。片栗粉の威力は絶大で、麦飯特有のポソポソ感は無くなりますね。これで、とりあえず毎食のコストダウンに成功したという感じです。次はどんな工夫をすれば良いのか見当もつきません。あれ?ニューヨークタイムズが・・・加藤 典洋氏の日本の核政策の曖昧さとかそんな感じの論説を出している・・米国が日本に出したプルトニウム700ポンド関連ですね。こいつを返還するようにって米国政府が2014年2月3日に要求を出して来たとか・・・知らなかった・・・なんだかキナ臭いが・・・まあいいか・・・いや、日本の武器輸出解禁関連を海外ではやたらと気にしているから・・・円が一時期に比べると非常に安くなって、株価がその頃のレベルに下がっているから・・・やな感じ・・・プルトニウムの引上げ、資金の引上げにつながるのか?

 さて、麦飯を美味しく食べる方法も見つかったし・・・香取志 34コマ 続きを・・・神幸神事は長いぞ・・・途中で切り切り進めましょう。

神幸神事
三月の初めの巳午の日に行われる。神功皇后の三韓御征伐の有様を模るものである。香取浦に神輿を出して、御船に乗せ奉るのである。これより先に丑の日に御仮殿をつくる。寅の日に山に入って、三艘の御船木を取り奉る。この山を御船木山という。今では俗に御船山と呼ばれているものである。巳の日に神輿を出し奉って、午の日の神幸である。供奉の人が定められていて、これを神倉部と云っている。神輿持ちが12人、一の御船奉行は正検非違使で人夫は12人、二の御船奉行は権検非違使で人夫は同じく12人、三の御船奉行は押領使で人夫は同じく12人、御鉾8本は検杖が8人でそれぞれ持ち、御弓箙を内陣の8人が持ち、神馬4疋は口取4人で、歌人12人、八乙女8人、手振12人、大宮司・大禰宜・惣神官じゃ輿または騎馬で従い奉る。従者は数百人、甲冑を帯、弓箙兵杖を持ってこれに従う。このほかに大夫や命婦、神夫などもみな供奉する。路次行粧、幡鉾吹貫など、最厳重にして委曲に記す事は難しい。


 さて、神幸祭ですね。・・・しまった、今日4月15日は式年神幸祭じゃないか・・・読んで行った気分になるしかないね・・・旧暦の3月巳・午の両日か・・・神功皇后三韓征伐ね・・・近代デジタルライブラリー - 国史大系. 第1巻 日本書紀 88コマ 神功皇后 近代デジタルライブラリー - 国史大系. 第7巻 189コマ 神功皇后 近代デジタルライブラリー - 国史大系. 第7巻 68コマ 仲哀天皇 何か関連事項はないかね?仲哀天皇か・・・実在性の希薄な天皇の奥様か・・・応神天皇は?まあ、いいかそのうち考えることにして・・・

 ふむ、興味深い三韓征伐の年代は正確には何年とは言えないようです。どうやら3月ごろから侵攻して、10月ごろまでやってるのを繰り返しているような感じ?何、このサイクルは・・・まさか、耕作期のいやがらせかね?日本国内の戦争では基本的に禁止されているものをやったのか?となると・・・耕作期に畑に火をつける、人をさらうなどで脅迫・・・金品を巻き上げるという手法でも取ったのかね?なんとなく、継続的に地域制圧をしているようには思えないのでね・・・そうでなければ、大規模な戦闘で一気に制圧していて・・・国際関係として中華帝国の記録に残りそうな気がしますから。

 もしかしたら・・・バイキングと同じような、交易を基本として・・・恐喝によって割の良い交易を行っていたとか・・・単なる恐喝ではなく・・・暴力をサービスとして提供していたとか?・・・なんとなく、我が国やくざが行うミカジメを回収に行っていたとか?農繁期の忙しい所にやってきて、鉄などを中心に回収かね?しかし・・・日本国内での農作業はどうなっていたんだ?かなりの人手を農繁期に輸出している・・・まさか、この時期の日本の食糧事情は非常に良かったか・・・それともかなり悪く出稼ぎが必須とか?

 そうだな・・・ビジネスモデルを考えてみましょう・・・ヤクザ型の・・・そうだなぁ・・・ 
  • ステップ1・・・人の良い武装商人が、割の良い取引を行い、顔を売る・・・あの人たちは良い商人!あの旗印の商人は信用できる・・・
  • ステップ2・・・武装商人のいない所を別動隊が、とりあえず荒らしまわる。人をさらうなど不安を与える・・・
  • ステップ3・・・旗印を示して俺たちがいれば、絶対に襲われないという事を知らしめる
  • ステップ4・・・略奪のシーズンに常駐してミカジメをいただく・・・
 こんなところでどうだろうか?基本的にはサービスを売ることになるから、それなりの対価を得られる・・・こういった収奪システムはどうだろうか?基本的には農繁期の人の少ない集落を守り、交易を行う者達なんって・・・朝鮮半島の農業の形態が分かれば、もう少し妄想の幅が広がると思うのですが・・・近代デジタルライブラリー - 朝鮮田制考 良さそうな本を発見・・・さあ読むぞ・・・近代デジタルライブラリー - 朝鮮田制考 211コマ 面白い・・・押手がしてある書類なんって珍しい・・・

 もしかして・・・香取神宮の璽神社と押手神社の名称の違いはこれか?璽神社は金属や石でできた印璽を保管する場所、押手社は文字通り押手・・・手を印とした・・・役割の違いかね?押手社は民草の管理のために押手をさせる場所・・・なんだか、警察の指で押印とする奴みたいだね・・・刑事訴訟法などでは、被疑者の供述調書には署名・押印の規定がありますが・・・指印を押させますよね・・・被害届は大抵はハンコありますか?なのに・・・案外、こういったやつの伝統を引き継いでいるのかもしれません。

 日本の江戸時代の被疑者はハンコじゃなくてやはり、指印かね?ちょっと気になります・・・墨での指印・・・

 さて、ざっと目を通しましたが目ぼしいものは無し・・・三韓時代の土地制度は、整備されていなかったが、高麗が三国を統一してから三国の慣例を基調として耕作者を定め・・・って感じですね。知りたかったのは・・・田畑の管理と生活なんですが・・・耕作に関連する権利や税などしか分からない・・・出作小屋とか昼寝とか耕作地と家の距離とか・・・北朝鮮を航空写真で眺めると、耕作地に昼寝用なのか、夜番の簡易な小屋と思われるような小屋が見られますし・・・色々と気になるんですが・・・朝鮮半島北部の咸鏡北道は色々と調べましたが・・・そういえば、北朝鮮とロシアと中国を結ぶ高速道路の利用はどん具合になってるのか、ちょっと気になりますね。近いうちに、また北朝鮮をチェックしてみましょう。

 さて、残念ながら、神幸祭を見に行くことはできませんでした・・・一応は仕事があるから・・・困ったものです。しかし・・・なぜ、この神事で3隻の船なのかね?気になるのは、鹿島神宮の祭祀・・・近代デジタルライブラリー - 風土記 36コマ 香島 ここの記述ですね。似て異なるものは気になります・・・

 年ごとに7月に、船を作って、津の宮に納め奉ることになっている。古老がいうことによると、倭武天皇の世に、天の大神が中臣の巨狭山命に命じて、「社の御船とせよ」と、それに「慎みて、大命を受けます」と「嫌だとは言いません」といった。天の大神は夜が明けた後で、「おまえの船は海の中に置いた」と告げます。そこで、船の持ち主が探すと、船は岡の上にあった。また天の神が「おまえの船は岡の上に置いた」と、そこで船の持ち主が探すと、船は海の上にあった。こんなことが数度あったので、恐れかしこんで新たに船を三隻、各々2丈余りのものを作って、初めて献上した。そして、年ごとに4月10日に祭を行って酒を灌ぐようになった。卜部氏の人達は、男女が集まって、昼も夜も数日間飲み楽しんで歌って舞う、そのときに唄う歌は あらさかの、かみのみさけを、たげと、いいければこもよ、わがよいける・・・新しい栄の時を迎えて、神の神酒を飲めと言われたので、私は酔ってしまった。・・・こんな感じですかね。

 さて、内容は変なの?先ず命令があります。中臣の巨狭山命に対して・・・社の船とせよ・・・つまり徴発権を行使したと考えればよいですね。権利の行使なので、中臣の巨狭山命は反論できないので、承るわけです。

 朝になると、行使した徴発権について・・・船は海の上にあるよ って・・・ところが、船は岡の上にあった・・・何言ってるんだ?くそ、海の上にあるなんって、流されてしまったら困るじゃん!はやく探して陸に引き揚げなきゃ!あれ?岡の上にあるよ?・・・また、徴発権を行使して・・・船は岡の上にあるよ って、ふん、ちゃんと返しておいてくれたんだ・・・お〜い、お前さんの船は海に浮かんでるぜ、流されちゃうよ〜・・・うそ、ひどい話だ・・・こんなことが何度もあったので、仕方なしに、新しい船を作って、徴発権の行使とその当てにならない使い方に対抗した。

 これで、わけのわからん徴発権から免れるようになって祭を行うようになった・・・

 どうせ、こんな内容ではないかと・・・こんな解釈では学者になれないね・・・格調の高さや、崇敬の念に結びついていないから・・・しかし、どちらも同じような感じではないかと・・・倭武天皇の世に国土調査があったんでしょうね。そして、権柄ずくで調査を船で行い、結構迷惑をかけたのではないかと・・・たぶん、習慣の違いではないかと・・・なんとなくね・・・これでは怒るに怒れない、そこで、お前さんら、毎日船を使うなら、新しい奴を作るから自分たちのやり方でちゃんと管理しろよ!って話になったのでは?

 そして、調査が終了したのが4月10日で、盛大な祝宴が行われ、国土調査の連中から沢山の酒を貰って連日の大宴会を行ったということだと思いますね。根拠は・・・あまりなくて倭武天皇は、常陸国風土記ではこのあたりを船で動いていますから・・・気になるのは、これより少し前の崇神天皇の御世には、武装強盗的な調査があった事ですね。潮来辺りでは多くの死傷者が出て・・・乱暴な国土調査、今回は面倒だったけど、ちゃんと饗宴つきだから許しちゃえ・・・ぐらいの感じですかね?

 なんだか、気合を入れて常陸国風土記もチェックしてみると面白いかも?そのうちやってきますかね・・・

 さて、香取神宮の祭祀は三艘の船でつながりますから、同じ国土調査の記念ではないかと・・・なんとなく、律令につながる国家を意識させる祭は権利関係の確定の記録の共有みたいな感じがするのでね。知らしめるための祭・・・この祭祀は・・・

 維新前年中祭式稿によれば・・・巳の日午の剋に国行事・案主などが幣を御休所・浜の鳥居下に立つ。国行事は御休所に、案主は浜の鳥居下に立つ。同剋、大禰宜・佐原禰宜・土器判官は中殿に着座して。御肴・米3器・神酒三獻を供す。終わったら直会。次に匝瑳神社に献供、同断・・・だとさ・・・

 維新前の様子はずいぶんと簡素な祭のような感じです。それでも維持し続ける必要のある祭・・・だから、祭祀が権利関係の記録の共有のような気がするわけです。逆に言えば、権利があることを主張する祭祀・・・忘れるな!というもの・・・

 そういえば、これって、人類共通のものなのかもしれません・・・未だに、戦争を忘れるな・・・従軍慰安婦問題・・・そういった主張ですね。歴史を共有し、権利を主張し続けなければそれは忘れられてしまう・・・だから、記念日は重要・・・たとえその意味がすり替えられようとも・・・3.11なども記念日にして休みにしちゃえば、毎年記憶を新たにすることができると思いますがね。重層的な祭日ってのがありますからね・・・2月11日建国記念の日ですが、かつては紀元節・・・神武天皇の即位日ですね。文化の日の11月3日は明治節、明治天皇の誕生日・・・こんな具合に歴史が祭日に刻み込まれると思うわけです。従って・・・三韓征伐に塗りつぶされた祭礼のような気がするわけです。

 おお、なかなか綺麗に纏まった・・・実は、これを書きながら例の現在をうろうろも書いているんですがね。ただ、分けちゃうと、なんとなく面白くない・・・真面目な研究風になってしまいます。遊びらしくしないと・・・しかし、何のために?やってるんだろうね?さて・・・続きは次回!

2014.04.16

  

関係ないが、興味深いもの
 今回は無し

参考になるもの。
東京大学史料編纂所 Historiographical Institute The University of Tokyo
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大日本海志編纂資料 資料分類
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近代デジタルライブラリー - 仮名日本書紀. 上巻 204コマ 景行天皇
国際日本文化研究センター 怪異・妖怪伝承データベース
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近代デジタルライブラリー - 国史大系. 第12巻 178コマ 類聚三代格
『鹿園雑集』奈良国立博物館研究紀要|奈良国立博物館
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