ネットの中をうろうろ(30)
  中朝国境に何が・・・(30) 南村駅には?

 さて、この邑を眺めていると、土地制度が気になるんです。旧来の区画を壊さずにいるみたいなので・・・つまり、古い土地制度の上に共産主義が乗せてあるという感じなのです。そのため、占有区画の面積は平等のようですが、区画の形が素晴らしいのです。一番のお気に入りは・・・

 左上の方の三角形というか、扇形の区画です。接道義務の関係で再建不可になりそう・・・いや、それなりに接しているようです。このあたりに都市計画はあるのか?でも、こういった個性的なのは好きですね。

 使い方に悩みますけど・・・なんでこんな区画になってしまったのか?非常に気になります。

 そして、一番左の建物が気になるのです。塀に囲まれ、門のある建物です。広い道にきちっと接している道より、脇の入口の方が重要な感じ・・右側が南ですが・・・この建物は西向きに建っている?雰囲気は・・・孔子廟とかそんな気がします。根拠はなし・・・集会場ですかね?それとも、商店?面白いのは、畑をショートカットすることが許されているような感じです。収穫が終わってからの踏み分け道か判断は困難・・・

 不思議なのは、右下の2つの大きめの建物は何なのか?何しろ、雨が降ると目の前は川になるのでしょう。場合によっては水没の可能性が高い・・・上には橋がかかっているし・・・信じがたい・・・何か目的があるのか?大水など気にしていないのか?

 まさか・・・この建物は牛小屋とか・・・アウゲイアースの家畜小屋とか看板が出てたら・・・それなら分かるが・・・有名なヘラクレスの12の仕事の1つ、30年間の3000頭の牛の糞にまみれた家畜小屋の掃除の話です。ヘラクレスは川の流れを変えて、家畜小屋の中に水を通しきれいにしてしまったというやつ・・・報酬を求めたのでこれは、命ぜられた仕事には数えないものですね。まさかね・・・ときどき水洗になる牛小屋ってことはないと思うのですが・・・不思議・・・

 実績として、大丈夫とか?ここのすぐ上流の部分に、なんとなく家屋の形跡のようなものがありますから、河川沿いの集落であったのが、きちっとした区画に移転したのかもしれません。影や斜面の様子から2mぐらい、川底から高くなっているようにも見えますが・・・古い浸食の跡に建物があるように見えるのでね。

 しかし、このあたりでの水の利用というのはどのようになっているのか?川岸の踏み跡からすると、川で洗濯しているような感じです。このあたりの川は冬期には結氷・・・夏と冬での川とのかかわりが変化する・・・井戸はあるのか?水道は・・・夏は川で洗濯・・・冬は?とかね。

 さて、この集落には、大きな建物や、標準型の住宅が混在していますが、大きな建物は中でも区割りして数戸に分けられて生活が営まれているような感じなのです。

 庭の区画が分かれていて・・・そこが不思議な感じなのです。一族で入っているのか?どうやら、この生活感からすると役所系の建物に使われているとは思えませんから。

 気になっているのは、日帝時代から共産社会に移行したときの土地制度をどうしたのか?これなんです。咸鏡北道の農家の66%が自作農であった。小作農は7%とか・・・土地を収公したら・・・土地革命をやったら・・・地主と、農民の66%を敵に回す事になる・・・喜ぶのは7%・・・支持率が低すぎるのです。

 例の・・・[朝鮮総督府]調査資料. 第26輯 朝鮮の小作慣習によると・・・

 さて・・・具体的な法令がありました。北朝鮮土地改革に関する法令 1946年3月5日 これによると、5ヘクタールを超える土地を持っている朝鮮人地主の所有地が収公の対象になった・・・

 総督府の資料では南北を分けていませんが、昭和2年の統計では5ha=5町以上の土地を所有する朝鮮人は22000人ほどです。暗算だから自信なし・・・朝鮮人の総土地所有者は380万人・・・総所有者の0.6%が対象となったわけか。これならOK・・・じゃあ、咸鏡北道では土地改革などほとんどなしか?自作農の比率が高いから、大土地所有はそれほど多くない・・・小作は7%・・・

 さて、法は・・・没収した土地はすべて無償で、土地をもたない農民、土地の少ない農民に分与するために、人民委員会にその処分を委任する。自分の労働によって耕作する農民の所有地はその保有を許す。自分の労働で耕作することを望む地主は、土地改革にかんする本法令によって、農民と同一の権利を有するが、他の郡でのみ土地を所有することができる。土地を農民の所有として分与することは、道人民委員会が土地所有権証書を交付し、それを土地台帳に登録することによって完了する。そして農民の永久所有とする。という内容・・・

 咸鏡北道で問題になるのは・・・果樹園か・・・會寧あたりに大規模栽培はあったかによるわけですけど・・・大地主の果樹園なのか?果樹園は農地なのか?規定によりますね。

 すると、咸鏡北道ではほとんどが、自作農で、自分の耕地と公の土地の耕作をおこなうということか?気になるのは、10条の規定・・・本法令によって農民に分与された土地は売買できず、小作に出したり、抵当に入れたりすることはできない。というやつ。小作だった者は、自作農になっても、この土地には処分権限が無いから・・・土地から離れることができない・・・ってことはやはり、農奴か?まあ、稼いで土地を手に入れて、受け取った土地を返納することで農奴の地位からの解放か?

 そして・・・没収されない大地主の規定がありますね。・・・北朝鮮臨時人民委員会の特別決定によって規定した、朝鮮の自由と独立のために日本帝国主義の侵略に抗するたたかいで功労のあった者とその家族に属する土地、朝鮮の民族文化の発展に特に功労のあった者とその家族だとさ・・・

 水田地帯なら、大土地所有制が存在し、小作は地主の解体により、小作から農奴へと移行、さらに憲法の規定で・・・国家は、個人所有を保護し、その相続権を法的に保障する。ことで・・・身分は固定化されてしまう?

 自作農の土地は処分権限があるかどうかですね。法で定められた内容からすると・・・認められている。しかし、土地の売買質入れは・・・土地台帳を管理する道人民委員会の判断次第ということか?

 この法では農地の規定で、宅地の規定は無く、憲法の規定で・・・国家は、協同農場の生産施設と農村の文化住宅を国家負担で建設する。宅地は収公可能というシステムか・・・?

 農民は権利を保障されたといういことか?自己処分することが可能な農作物を・・・憲法の保障の下に・・・自留地経営をはじめ個人の副業経営による生産物と、その他の合法的な経営による収入も個人所有に属する。ということは、農民は富裕層になれる・・・

 何か?欺瞞が隠されている・・・自作農の地位は保証されている。土地と言う資産は留保されていて・・・何か隠している・・・キーワードは共産主義・・・無産階層=プロレタリアートか、自作農はブルジョワであると言えるから・・・生産手段を持っている中産階級ですね。

 なるほど・・・出身成分・・・核心階層、資本を持ったことが無く、褒章(しるしやことば)で感動して言うことを良く聞くもの。動揺階層・・・自分で資本を持ち商売をやったことがあるもの。敵対階層・・・文字通り。

 憲法に・・・「都市と農村の格差、労働者階級と農民の階級的格差を解消するために農村技術革命を促進して農業を工業化、現代化し、郡の役割を高め、農村に対する指導と支援を強化する。」とあります。これが欺瞞だね・・・今まで気付かなかった・・・言葉を補ってみましょう。「工場などの個人資産を持たない借家住まいの都市の住人と生産手段を有し、自分の家を持つ農村の格差、自らの時間を売ることで生活の糧を得る労働者階級と自らの労働によって自分の食べ物と利益を生み出せる農民の階級的格差を解消するために、工業という近代的で素晴らしいとされる農村技術革命を促進して農業を工業化、現代化し、郡の役割を高め、農村に対する指導と支援を強化することで、自作農のブルジョワ的な優位を貶める。」

 さあ、農村の文化住宅を推進する意味は・・・憲法の条文の・・・土地、農業機械、船舶、中小の工場、企業などは、社会・協同団体が所有できる。 農業機械の個人所有は認めない!じゃないかな?さらに統制を掛けるために、燃料油の配給では?給油所が無い・・・あの小さな文化住宅は?富の蓄積を抑制するためですね。日本の農家は大きな納屋を持ち・・・今は使わないけど、使うかもしれないものを、ちゃんと貯め込んでいます。農作物だって・・・よって、飢えない・・・飢えないことは自由になる条件・・・多分、北朝鮮では、個人所有の倉庫は認められないのではないかと思います。素晴らしいシステム・・・生産物の収公によって農民の富を搾取している国家と言えるか・・・農協が、機械化を見せ、買わせ・・・ローンで縛った・・・米は全量農協へ!貯金は農協へ!に似ている・・・機械を買わせて資本を削り、ローンが終わるころにモデルチェンジ・・・あんなのは古い・・・3から5シーズンで買い替え・・・本質は同じですかね?

 支配の基本は体制の如何を問わず共通なのか?

 大きな建物とまとまった土地の、血族による共同所有は一種の隠れ蓑?貧乏そうなのが実は金持ちというやつか?古い大きな改造長屋に住む人間は・・・実は、大地主の末裔で、現在もその富を持ち続け・・・人民委員会の幹部か?

 まずいな・・・これが正しかったら?私は殺されちゃうかも?価値観のすり替えによる支配か・・・殺されたら正しいことが証明される?・・・それなら、殺されるのも良いかも?

 情報操作は重要・・・くそ!性学がGoogleで検索不能だ・・・正しい情報にたどりつけない・・・大原幽学の・・・欲に負けず人間の本性に従って生きる道を見つけ出そうとする心の働きを養うこと・・・本性が問題だが・・・共産主義との類似点は・・・まあ、そのうち研究しましょう。

 ああ・・・遊びが・・・本気になっていく・・・

(2012.12.14)
















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