ネットの中をうろうろ(28)
  中朝国境に何が・・・(28) 茂山から南村駅へ その2

 牛がらみでチェックを掛けていた集落の中で、ちょっと気に入らない建物があります。それはAなんです。この建物だけが、ちょっと異質・・・建物がではなく、建物の向きなんです。

 多分Bは学校、Cが官庁ブロックと考えることができます。学校は採光の関係で南向き・・・集落は新しい建物は官庁ブロックに面する形、そして、旧来の都市計画ブロックは南向き・・・Aだけが、基本的に集落とは無関係に存在しつつ、微妙に関係がある・・・ちょっと変?

 Aの進入路の大通りの所に、小さな建物・・・まるで衛所のような感じ・・・なんとなく、気軽に入ることができない場所のような?そんな雰囲気・・・目立つ道ではないが、Aから山へ向かう直線の道・・・そして、その途中には、マウンドに隠されているような感じの、半地下式の施設のようなものが・・・そして、山の頂上にちょっとした広場・・・Aは軍事関連の施設ではないかと思うわけです。座標は 42°11'52.80" N 129°12'17.18" E ここです。

 まずは建物を見ると・・・普通の鉄筋コンクリート造りの平屋かな・・・そして、まわりには交通壕のようなトレンチが巡らされています。なんとなく、防衛陣地・・・そして、山の頂上に向かってうねうねと続く広い道とは別に、細い直線道があります。最短ルート・・・さあ、人が走っていくのか?それとも、ランドクルーザーか?それとも、モトクロス用のバイクのようなものか?なんてね。

 建物への道の系統性と、明らかに、都市計画とは別の存在なので気にして、まわりを見たら、妙なものがあるというわけです。交通壕のようなものは、雰囲気は水の流れた跡か、用水路のようにも見えるんですが・・・

 右の写真のような、土饅頭が何なのか?古墳には見えない・・・古墳群を遊歩道で結んだのかもしれませんがね。

 一応、管理されているような雰囲気で・・・半地下式の昼寝小屋?夏の暑いときには涼むための施設か?というわけです。まあ、Aの建物は、学校の陰にあって、中国側から直接見ることができないような、そういった位置関係のような気がします。

 灌漑用水管理用の建物なのかもしれませんが、単車部隊でも置かれているのか?単車・・・側車隊の方が面白そうなんですが・・・道幅からすると・・・単車の方が合理的・・・さて何やら?

 このあたりは、防衛線が目立ちます。防衛思想は・・・縱深陣か?・・・2007年から2008年にかけて中国・朝鮮間で何か緊張感の高まりがあったか?

 茂山の北側の、ここと同じような舌状台地に防衛線のような物を見出しましたっけ・・・確証はなかったので、深くは考えませんでした。しかし・・・2007年ごろに防衛線に手が入ったような気配?定期的な更新か?お金があったか?

 さて・・・ちょっと、見たいものを見出す努力をしてみましょう。茂山防衛網を夢想して見て、それらしきものを探してみましょう。

 まずは、私が中国軍で茂山を落とし、清津への侵攻ルートを開くことを命ぜられたら・・・茂山への道は2つ・・・茂山の北と南にしか重火器を送り込むルートはない・・・いま着目している場所は、その南の部分・・・兵站は確定・・・侵攻に必要な機材は・・・蘆果鎮に集積、その前に南村駅あたりを押さえることが前提・・・・兵站が切られてしまう・・・こりゃ結構、兵力が必要だぞ・・・山の中の道も押さえないといけないから・・・空挺部隊も必要か?

 茂山周辺の大きな駐屯地は・・・不明というより、集団単位で兵力が動員できるから拠点は山ほど・・・ゲリラ戦か・・・いやな戦いになる・・・5時間程度で茂山を制圧、掃討戦・・・兵と民間人の区別がつきにくいというより、民間人が兵でもある・・・工場長がいきなり、中尉あたりに化け中隊長に、課長は少尉・・・住民1000人ほどの村から、いきなり中隊が現れるとか・・・侵略軍としては編成されていないが、これを攻めるのは厳しいな・・・縱深防御・・・道路網は良くできている・・・国土が要塞化されている感じ・・・山岳陣地は面倒・・・朝鮮軍は、国境での一応の戦闘を行うと、山に入り、後方撹乱を行うことが戦略とすると・・・山の中に物資の集積を行うわけでしょうから・・・山中で道に近くて、不自然な造林または林の残存か・・・

 ほら、怪しい場所が・・・山の上の広場の近くに怪しい森がありますね。古代の山城の跡かもしれませんが・・・それとも寺院?よさそうな場所です。座標は 42°10'30.80" N 129°11'41.03" E ここです。

 この地点は、もうひとつ重要な場所のようです。それは・・・私が中国軍として行動する場合、この場所から、侵攻ルートに使う谷が先まで見えるということ・・・電波が妨害されたら・・・走っていくか?そのために直線の最短ルートがあるとか?

 侵攻する場合は、段丘ごとに防衛線があるようですから、このあたりまで来るのは大変・・・空挺隊を送り込んで山の上からも戦闘を開始しなければならない・・・

 山の上は良いとして、生活の場の中の武器の集積はどこ?邑の中心の官衙に隣接・・・じゃあ・・・

 ほら、それらしきものが見えて来た・・・右の写真のAの場所、正面にマウンド、後ろに山、右には地下施設があってもおかしくない・・?

 しかし・・・このBの建物は何?ちょっと特殊・・・その左も重厚な屋根、右もかなりの規模・・・なんで?CDは倉庫区画でしょうが・・・やはり、集落規模にはそぐわない建物ですね。

 やはり・・・茂山守備隊を検討するか・・・一応、ざっと目を通していたのですけど・・・辺境守備隊を見れば何かが分かるか?

 辺境守備軍は茂山にあって鐘城方面も指揮下にあるが、隔絶した場所なので、鐘城の守備隊は會寧の連隊指揮下に入れることになります。茂山の南方を中心とした守備隊へと変更された・・・鐘城は茂山第二守備隊・・・會寧の連隊長をこの守備隊長と兼務も可・・・参考資料が出版されているようですが・・・高価なものは買えないし・・・

 茂山防衛には戦車か自走砲が欲しいな・・・この手の、重火器は後方にある・・・戦車とか、自走砲を運用するにはどの程度の規模の基地が必要なのやら?

 ん?何か、防衛についての前提が間違っている・・・本気の侵攻作戦に即応するには、大隊規模の編成が必要、距離からすると2時間以内に抵抗を開始しないと、茂山に着いちゃう・・・ある程度の兵力を近くに・・・じゃあ、学校と思っていた建物は兵営?兵隊を遊ばせておくのではなく、機械化した圃場の管理も通常勤務に組み込んである?新しい120弱の住宅はここに属する

 やられた・・・分隊規模の整列が・・・左上には弾薬庫のような?冬に結氷する川の国境防衛ってかなり大変だということは分かりました。

 我が国の自衛隊の即応体制はどうなっているのか?非常に気になります。

 ああ・・・北朝鮮のロケットはついに地球の軌道速度に達しました。これで中国は・・・中国は緊急会合で、いかなる決議の採択にも反対する姿勢を強調したから・・・北朝鮮の制裁はなし、日本は間違いなく、北朝鮮関連ビジネスには乗り遅れになるでしょう。国民感情を考えると・・・そうなると・・・当面はロシア経由の北朝鮮ビジネスになるか・・・ロシア関連株は?

 先ほど検討した侵攻ルートが良く見えるぞ・・・なんって所から眺めると、別の施設も見えることが分かりました・・・右の射撃場です。あまりにも、くっきりとした線で構成された的の部分が・・・画像のバグかと思って・・・座標は 42°12'07.57" N 129°09'04.63" E 200mの射場でしょう。200mならオリンピック選手養成ではないでしょう・・・他にも、座標 42°11'43.06" N 129°09'31.24" E に射撃場がありますね。100、150、200mのレンジがあります・・・

 すると、中国側にも軍事基地がある?

 今見ている場所が、戦前にはどんな場所なのか?興味がわいてきました・・・朝鮮国境守備隊の件 続 朝鮮国境守備隊の件 こんなのを読むと、このあたりの事情に詳しくなれそうですが・・・何分大部・・・ざっと、目を通すだけでもかなりの時間がかかりますね。昭和11年とかの文書ですが・・・満州国軍・満州国警察・自衛団・守備隊・連隊・憲兵隊・警察・関東軍・・・匪賊との複雑な関係・・・

 朝鮮国境守備隊の件の877コマ以降に茂山の警察・憲兵隊・守備隊の関係を知ることのできる事例がありますね。事例はおよそ・・・5月27日に珍貨で匪賊が2人の人質を取り、金品を強奪した事件が記載されています。これによると、事件で先ず動くのは警察の全署員、署長以下20名を3隊に分けて自動車で現場に出動、匪賊は逃走したため追撃・討伐するものの空振り、匪賊の所在不明でうろうろ・・・憲兵隊も討伐隊の主力方面に下士官以下4名を派遣、討伐隊と茂山の連絡のために、伝書鳩を持って出かけています。28日、珍貨の北方8km程の直洞付近で、警察部隊十数名と匪賊13から15名が遭遇、30分に渡って交戦、匪賊は2派に分かれて龍川方面・珍貨洞方面に山伝いに逃走・・・

 29日に珍貨に向かって再び匪賊がやってくるという情報が流れ、住民は不安のため、茂山発午後4時55分上り二番列車・・・ふむ、一日2往復かな?・・・この列車が出なくなりそうになったので、守備隊が防衛計画に基づいて応急警備の配置につきます。12〜13名の警備隊を派遣・・・列車に警備乗車・・・

 午後12時15分に警察の一隊が加羅支峯で匪賊約10名と遭遇、30分の交戦の後、匪賊は龍川方面に逃走・・・拉致者2名のうち一人がこの際に射殺され、金品は置いて逃走したとのこと、この際の鹵獲品は38式歩兵銃1、剣1、小銃弾5発、手榴弾4発、背嚢袋6、軍帽2、中折帽1、2尺四方の赤旗2、白旗1、右の図のような革命旗1、1週間分の食料

 茂山市内の警察のほとんど全てと、憲兵隊の大部分が出動してしまい、住民の不安が高まり、29日の夜は警備小隊をしない中央に配置・・・民心は沈静・・・憲兵隊に守備隊から10名をその指揮下に入れて憲兵隊を応援、珍貨郊外の住民は警備隊の許に100名ほどが集まってきた。

 30日には匪賊の潜伏範囲を判断し、午後11時に13名の守備隊員を派遣・・・、その後朝鮮領外に匪賊は退去したことが確認される。

 いくつかの報告書を誰かがまとめた文章・・・興味深い・・・鹵獲品に38式歩兵銃?軍用?軍帽2はどこのもの?形式を示すだけか?小銃弾5発は38式歩兵銃に装填されていたものでしょう。この銃は交戦で使われなかった?満州国に供与されたものが流れたのか?

 興味深い報告書群・・・満州国は石油が専売制だったのか・・・ガソリンの輸入禁止・・・興味は尽きません・・・ソ連では白色レジスタンスが暗躍、満州国には赤色レジスタンスか?このあたりは、反体制派の巣窟か?1152コマ・・・

 篤所・・・この地名はどこ?そして、満州国承認、3周年記念・・・世界のおよそ3分の1と国交がある国・・・北朝鮮は・・・北朝鮮先后与167个国家建交・・・世界に国はいくつある?なぜ、中国のWikiPediaは国交のある国を・・・朝鮮民主主義人民共和国、国によってWikiの記載が異なる国って・・・私の興味は・・・貶めることにあるのではなく、客観的な?評価・・・真実を知るためには、信じてないので・・・魂を悪魔にも売っちゃうかも?なんって・・・日本に書かれたWikiの言語の方がちょっと多いな・・・国による評価の違いなども研究すると面白いかも?

 朝鮮ノ土地制度及地税制度調査報告書こいつも気になるんです。日帝時代になって土地登記制度は何を元に登録したのか?それから・・・現在の土地制度、制度の変遷が気になるんです。土地の名義人をどのように変えて行ったか?北朝鮮の土地制度も、日帝時代の登記をどのように継受しているのか?地方自治制度なども・・・朝鮮ノ土地制度及地税制度調査報告書こっちの方が読みやすい・・・

 ありゃ、茂山から4kmしか進んでない・・・

 北朝鮮の衛星打ち上げに関連して、衛星写真の解析ってどうなってるのやら?報道の例では・・・

<北朝鮮ミサイル>韓国「発射前、欺瞞的行動」
毎日新聞 12月13日(木)21時5分配信

 【ソウル西脇真一】韓国国防省報道官は13日、北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイルを発射する前に「撤去した」と国内外で報じられたことについて「北朝鮮がさまざまな欺瞞(ぎまん)的行動をとったようだ」と述べた。日本の防衛省も発射前日の11日午前までにミサイルがいったん取り外されたことを確認している。韓国国防省報道官によると、11日午後に状況が変化し、発射台に装着されているのを確認したといい、北朝鮮側に振り回された側面も浮かんだ。

 北朝鮮は10日に「技術的欠陥」を理由に10〜22日だった発射予告期間を29日まで延長。韓国の軍事関係者によると、発射台周辺を撮影した衛星写真には車両やミサイルを解体する際の装備、発射台を覆うカバーの撤去などの動きが見られた。このため「北朝鮮発表も含め情報を総合的に分析し、解体の見方に傾いたようだ」という。

 同省報道官は「(発射の兆候を)100%つかむのは不可能だ」と語った。韓国では「欺瞞的行動」の目的について「偵察能力を確認するため」「国際社会を驚かせるため」などさまざまな見方が出ている。この軍事関係者は「敵をあざむくことで内部を結束させるのが目的ではないか」とみている。

 う・・・この報道の意味が分からん・・・欺瞞的行動とは?この言葉が使われる背景は・・・この文章の中で事実と思われる部分は・・・1つは、ロケットが発射台から動かされた事実がある。2つめ技術的な問題で発射予告期間を延長した事実がある・・・この2点、さて欺瞞とは?・・・・敵をあざむくことで内部を結束させるのが目的・・・この表現をする人間が恐れることは何?敵に欺かれることで内部の結束が緩む・・・北朝鮮発表も含め情報を総合的に分析し、解体の見方に傾いたようだ・・・つまりは、内部の希望的観測で・・・技術力はそれほどでもないはずだ、どうせ失敗する、所詮、形だけのロケットだ・・・飛びそうもないから単なる修理ではなく、諦めて撤去したに違いない・・・みんなそう思いたい・・・ここで、この根拠のないものを発表しても、我々の結束=信頼を強めることはあっても弱めることはない・・・どうせ、失敗するのだから・・・あれ?成功しちゃった・・・だまされた、あいつらは卑怯だ!と読み解くことが正解のような気がしますね。

 GoogleEarthの衛星写真のレベルでも、かなりの読み取りができるわけですから・・・これよりはるかに高解像度の衛星写真なら、もっと的確な情報の読み取りができると思われるのですが・・・衛星写真を眺めていると、韓国の、北朝鮮関連の報道は・・・思惑報道が多いような気がします。まあ、情報の解析というのは・・・見たいものを探す活動に近いから、見たくないものは見えない・・・見たくもないし、興味もないものを見えるようにする技術とも言えるようです。だから、両刃の剣・・・見たくもないし興味もないものを好きになる心の動き・・・理解すれば分かりあえる・・・日本の戦中、アメリカ情報を扱っている部署は、親米的である!けしからん・・・となるわけです。人間は進歩がない生き物であります。

 報道の中に現れる、見ていたものは・・・「衛星写真には車両やミサイルを解体する際の装備、発射台を覆うカバーの撤去などの動きが見られた。」の文から、判断を取り除く作業をすると・・・「衛星写真には車両やミサイルを解体する際の装備、発射台を覆うカバーの撤去などの動きが見られた。」結果からしての正しい判断で補うと・・・「衛星写真には車両やミサイルを発射する際に不要な装備、発射台を覆うカバーの撤去などの動きが見られた。」となり、欺瞞は不成立・・・判断をした人間が能力が低いただの馬鹿だっただけの話でしょう。まあ、事実と判断を分ける作業をきちんとすれば、欺瞞に満ちた報道の中から、一片の真実を見出す事も可能というわけです。・・・事後の分析は面白いものです。

 さあ、先へ進まなきゃ!

(2012.12.14)
















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