日本国憲法は・・・?(8)

 権利や義務など平和なときには謳歌できますが、戦時になるとそうはいかなくなります。それが問題なんです・・・

 労働者の重点的配置・・・これって、職業選択の自由なんて無くなることを意味します。どんな職業に就くかは・・・必要とされている産業へと割り振られることになるようです。

 労働者か・・・特殊な労働は強制されなかったのか?ちょっと気になります。国立公文書館アジア歴史資料センター 考えようによっては、この営外施設規定なんかを眺めると・・・

一、総則
第一条 本規定ハ昭和拾七年七月仁集参密第二九四号営外施設補充要綱ニ基キ営外施設ノ建設経営利用監督等師団ニ於テ実施スベキ事項ニ関シ其要領ヲ定ムルモノトス 営外施設ニ関スル建築、物件ノ備付飲食品ノ補給又ハ払下従業員ノ雇傭ノ施設内ノ取締等ニ関シ本規定ニ定メサル事項ハ陸軍営繕事務所規程、野戦酒保規定其他各関係法規ノ定ムル所ニ拠ルモノトス

 中略

三、特殊慰安所
第一九条 中隊以上ノ駐屯地ニシテ該地ノ情況ニ依リ之ヲ必要トスル場合ニ於ケル衛生的且廉価ナル慰安ノ為軍人軍属専用ノ特殊慰安所ヲ開設スルコトヲ得ルモノトス
第二〇条 特殊慰安所ハ部隊ニ於テ直営セズ委託経営セシムルモノトス
第二一条 特殊慰安所ノ建物ハ軽微ナル程度ニ於テ経理部長別途経費ヲ以テ之ヲ実施シ管理部長ヨリ受託経営者ニ無償貸与スルモノトシ爾後ノ保続ハ受託経営者ノ負担トス
第二二条 特殊慰安所ノ経営ニ必要ナル飲食品等ハ野戦酒保品ヲ払下グルコトヲ得ルモノトシ其細部ハ軍医部長之ヲ定ムルモノトス
第二三条 特殊慰安所ノ経営ニ必要ナル薬品防護用品等ハ官物ヲ交付スルコトヲ得ルモノトシ其細部ハ軍医部長之ヲ定ムルモノトス
第二四条 師団司令部所在地ニ於ケル特殊慰安所ノ管理経営等ニ就テハ前条ニ依ルノ外別ニ定ムル所ニ依ルモノトシス

 軍には必須の施設と考えられているような?業者がちゃんと入り込んでいる・・・仁集参密第二九四号営外施設補充要綱って何だろう?符丁のような物は分かりにくい・・・会議とか機密区分なんでしょうが・・・部外秘・秘・極秘・軍極秘・軍機と順に機密度が高くなるんでしたが・・・営外施設規定には極秘の印が押されていますね。

 まあ、当時の女衒の経営形態を眺めないと良くわからない部分です。娼妓の自由廃業あたりにヒントがあるかも?・・・国会図書館は史料が充実していますから、ちゃんと出てきますね。沖野岩三郎の近代デジタルライブラリー - 娼妓解放哀話 なかなか興味深いものです。従軍慰安婦も、基本的にはこの本にあるような契約の下に使われていたのでしょう。・・・この時代、人間が人間を抵当に取って金を貸す事があり得べからざる非人道的な行為だという事を痛感しなかったためで無かろうか・・・とね。時代と文化の問題か・・・明治33年になると、大審院は画期的な判決を行っていますね。金銭貸借上の契約で身体の拘束を目的とする契約をしても、金銭貸借の契約と身体の拘束を目的とした契約は別々の2つの契約で、身体を拘束する契約というのは身体の自由は法律上契約の目的物になるものではなく、明治五年の布告の精神からも許すべきものではない。この身体の自由の契約を一般雇用契約と同一視することはできないという内容ですね。奴隷的労働が否定されているわけです。第一審の函館とは異なる判決です。

 しかし、この判例が定着するまでにはずいぶんと時間がかかったようです。理由は・・・どうやら実情とは別に、遊郭遊女賛美の文化があったような?・・・文学などを通じての幻影・・・そして、この本の中に書かれている事例・・・自由に関する闘争の記録ですね。慰安婦ってのは話題性があるが、廃娼問題ってそれほど話題にならない・・・この温度差は何?ちょっと気になります。

 この本は興味深い・・・一つの文化がどのように崩壊していくかが良くわかります。自由廃娼されてしまうと遊郭側は飯の食い上げになる・・・遊郭ってのは結構な人手によって運営されていますから、その経済の問題もあって、遊郭側は強硬な手段まで取るわけです。しかし、遊郭側も娼妓稼業が生行で国家の為になるとは思っていなかっただろうと書かれてますね。周囲の見方の変化・・・

 この時代の救世軍は・・・なかなか過激というか、良く殴られ、袋叩きにあってますね。社会鍋のイメージぐらいしかないので・・・ちょっと意外な感じです。救世軍がこれほど、日本の人権問題に立ち向かっていたとは・・・

 まあ、大日本帝国憲法下でも、身体の自由とか職業選択の自由なんって物は確立していたわけです。しかしながら・・・戦争は身体の自由を取り上げることになるわけです。御国のため・・・

 この時代の人身に関する考え方って・・・近代デジタルライブラリー - 救ひを要する人々 などを見ると・・・浜辺の町では、漁師の娘の多くは酌婦や芸妓や遊女に売られていくのである。芸妓などになって、美麗な衣服を着て実家へ泊りにでも来ると、近所のものは寄り集まって、羨ましそうに見ていた。親達も娘が見違うように美しい姿になったり時々小遣い銭を送ってくるので、娘の子は、競って芸妓に売るのである。時に地位ある人の妾にでもなって居ると、自分でその者になったような顔をして居る。

 こんな具合ですから、今とはずいぶんと違うようです。この本の著者の国井通太郎・・・クエーカーですね。この本の中に、人権についての過渡期の様相が示されています。遊郭が廃業に至る話も・・・自分の所が代々やっている稼業がどんなものかを悟ることから起こるわけです。自由・平等・博愛そういった精神は、知らなくても気付けば、人は自ずとその方向に向くのでしょう。・・・内なる光によって・・・

 私は、キリスト者ではありませんが・・・やはり、人権や自由に関しては・・・キリスト教圏の考え方をしてしまいますね。封建的な考え方をしませんから・・・ある意味、良い教育は受けたが、日本人としての教育を受けていないという範疇に入るのでしょう・・・私は、それで良いと思っていますがね。利害を抜きに理性的に考えると・・・自由・平等・博愛が良いという事になりますからね。

 ふと・・・「人はパンのみにて生きるにあらず」ってのは、体が健康であれば、財産があれば、その人の生活の上に何らの憂いが無いかというとそうではなく・・・その先にあるのは・・・小人閑居して不善を為すか、それとも退屈で死んでしまうか・・・挙句の果てには、さあ!戦争だ!とかになるのか?まあ、至らざる所なしってなるのでしょうが・・・ところで、このことわざの反意に当たるのは何? 小人窮すれば斯に濫すも反意になるのは何かな?どうも、良い方は・・・小人に対して大人・・・大人は赤子の心を失わずぐらいしか思いつかない・・・

 読み進むと・・・放蕩息子の譬えが出てきました・・・これ我が子死んで生き、失いて復得たり・・・平和ってなんとなく放蕩息子のような気がします。

 娼妓に関するもう一つの古典的な見方を説明した本を見出しました 近代デジタルライブラリー - 廓読本. 松の巻 近代デジタルライブラリー - 廓読本. 竹の巻 ってのですね。これによると・・・一族の危急の際に娼妓になることで・・・窮状から救う手段であるような事が書かれています。三従の教って・・・婦人は未だ嫁せずして父に従い、既に嫁して夫に従い、夫死して子に従うという立場からのものです。しかし・・・なんと、上品にまとめ上げている本なのでしょうか・・・かなり、驚きです。これなら・・・騙される・・・なかなか素敵なお仕事のように見えてしまいます。なかなか興味深い本です・・・同じ著者の本は近代デジタルライブラリーには3つあって・・・ 近代デジタルライブラリー - 廓仲居読本 3つとも読んでみましたが・・・ちょっと気になるのは、日本のおもてなしの文化・・・ってのは、揚屋・遊郭文化じゃねえのか?なんって・・・遊興の場の文化・・・この中村長次郎の本をクールジャパンの教材にすると良いかも?・・・世も末か?

 まあ、その文化を何に適用するかの問題ですから・・・少なくとも、まともなことに使われるのなら・・・しかし、基盤になるものが気になります。三従ですね。これって、かなり卑屈な態度を意味します・・・迎える者は客に従う・・・ってなっちゃうのかな?客が望むままに・・・身体の自由も売っちゃう・・・これって、文化ではないと思うのですが。一本筋が通った何かってのが無いとね。文化というのは主体的な何かを持ってこそ文化・・・何でも受け入れそれを与えるのは文化と言えるのか?なんってね。

 また面白い本を見つけました 近代デジタルライブラリー - 支那民俗の展望 興味深い・・・日本人は線の細いものが多く、支那人は線の太いものが結構出てくる・・・そんなことが書かれています。理由は・・・日本では法律の上でやかましくきちんと人権が保護されているから生命財産に対して個々々々が余計な事を心配する必要はない。これは有難いことである。所が支那はどうかというと、自分で何から何まで心配し、面倒をみなければならず、又自分で万端を始末して行かねばならぬのである。 のだとさ・・・確かに、日本では、自分で細かく決めて何かをすることは少なく、前例を規範として進んでいきます・・・ちょっと、この本は通読してみなければ!400コマ800ページを越える本だ・・・

 しかし、面白い・・・4月にソウルに行くときに、ソウル情報をネットで仕入れると・・・妙な情報が流れていたりします。臭いだとか、騙されるとか・・・どうも、偏見に満ちたものが・・・実際に行ってみると良い場所でしたが・・・日本語はあまり通じない所へも行きましたが・・・別に問題なく楽しく買い物したし・・・この本に、面白い分析があります。・・・普通の日本人は支那店に踏み入ることすら一種のテロ気分を交えて考え、惨殺されるに決まっているように始めから決めてかゝる。支那町を歩くのもいきなり直ぐ人質に取られたり殺されたりするものと相場を決めている。時局にでも際会すると悉くの在留日本人がその気分で支那町を別世界のところと見てしまう。はなはだ了見の狭いわけだが恐怖心に駆られてしまうのである。・・・だとさ、今もこの傾向が日本人にあるのかもしれません。

 茶碗について述べている項目の中で、日本の茶碗もそうだが、机でも何でも・・・さらに・・・外交にしても、交際にしても話し合う場合にしても全て皆硬く、こわばっている。無屋に見かたくなる一方で力瘤が入りすぎている。硬化していると云うだけであってゆとりも潤いもなく、ピンピンしている。だからぽきんとすぐ折れてしまう。硬いけれども弱く又脆い。そこに日本人の粘り強さというものがない。って述べていますね。私もこの意見には賛成ですね。弱いから排他的なのかもしれない・・・それだから強がっているのか?

 いや・・・株式市場を眺めていると、弱いのではないかと・・・特に報道関係者がね。日経平均が1000円ぐらい下がったって、投資家ってそんなものでビビると思ってるんですかね?あんなものでいちいち動揺していたら投資家なんってやってられるのか?なんって思いますから・・・しかし・・・近頃は米国民は長い間、自ら進んですべてを夢に賭ける意欲を誇りに思ってきた。しかし、このリスクをいとわない精神は徐々に弱まりつつあるようだ。なんってやってますからね。しかし、それでも、リスク回避より攻めのビジネスを日本よりは間違いなくやっているような?そんな気がしますね。

 市場は動揺しているなんって、新聞は書き立てますが・・・根拠は?多分、そんなものは無くて、定形的な煽りの文章を書いているだけのような気がしますね。線が細いんだね日本人は・・・あす4日の東京株式市場は、下値を探る展開が継続しそうだ。3日の日経平均株価は、前週末比512円72銭安の1万3261円82銭で安値引けとなった。先物主導による下げが継続し、5日線に上値を抑えられる形が続いている。・・・ふん、まるで占いだね。天気予報と似てるね。投資家が扱ってるのは、極めて世ない範囲での天気予測に近いと思いますから・・・そりゃ、300銘柄ぐらいを一度に扱うならそれでもよいですが・・・手広くやってる投資家ってのは何社ぐらいの株を扱ってるのだろう?なんってね。

 本気で下がるのなら・・・そりゃあわてて手を引いたりしますがね。近頃、日本語が良くわからなくなっているので、報道で色々と騒がれても気にしなくなってきました。次の文は何だろう?なんってね。

 急落も同指数のボリンジャーバンドのマイナス2シグマ(1万3247円)を手前に止まった格好。5月23日に年初来高値を付ける過程では、ボリンジャーバンドのプラス2シグマのラインを意識する動きをみせていたことから、「上げ局面では少々オーバーシュート気味の場面もあったが、逆の下げ局面でも、意識される可能性がありそう」(中堅証券)との見方もあった。

 難しいね・・・ポリンジャーバンドだって・・・筮竹から1本を抜いて、残りを2つに分けて四営して易を成し、十有八変して卦を成す・・・何日間のそれぞれの終値から、その何日間かの間平均値を引いたものを二乗し、それをその何日分を合計し、その値をその日数で割り、最後にその平方根をとったものってのと大差ないような?易経なんって素晴らしいものを知っていますから、大したことないね。筮竹など使わずに簡便にコインでもOKですから。多分、大差ないと思います。理由は・・・有意な株価の変動は・・・上がるか下がるかの2種類しかないからです。変わらずは困る・・・

 株価予想 - Yahoo!ファイナンス これを見ると、コインでもOKな理由が分かると思います。予想を300回もやると・・・勝率は50%ぐらいになりますからね。ってことは・・・・いわずもがな、という事になります。勝率が7割ぐらいなら、予想なんかしないでしょう。自分で買って金持ちになれますからね。

 私だって・・・この昨年の10月以降・・・1週間予測はそれほど外れていませんから・・・しかし、動かす額が小さいので、株屋と利益は折半に近いですから・・・当ててもなかなか金持ちにはなれない・・・

 投資家より、一生懸命働いているのは誰?もちろん、企業の経営者を始めとした会社構成員と、その従業員に決まってます。だから、投資家は安心して株式市場に金を投入できるんです。皆、つぶれたって良いや!なんって全ての会社でやってるなら、株式に投資する人なんかいなくなるわけですからね。日経平均なんってものの変動で投資家がいちいち動揺するわけないと思うのですが・・・株価が動けば儲けはそこにあるのですからね。新聞の記事を書く連中の多くは、投資家ではないですから・・・多分、本気の投資家とは見方が違うと思うのですが・・・素人を煽れればOKなのかな?なんってね。

 いかん・・・明日の予測を書いちゃったから、ここらで切って新しい稿を起こさなきゃ!

(2013.06.03)

  

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