日米防衛協力のための指針2015年４月27日版は・・・？（10）

現在をうろうろ（995）

　日米防衛協力のための指針２０１５年４月２７日版は・・・？（10）

　さて、続きです・・・やはり、日米同盟といっていますが同盟より属国のような感じですね。政府がシームレスにつながるシステムと言われるとね・・・

　日米両政府は、日本を防衛するためには国力の全ての手段が必要となることを認識し、同盟調整メカニズムを通じて行動を調整するため、各々の指揮系統を活用しつつ、各々政府一体となっての取組を進める。

　米国は、日本に駐留する兵力を含む前方展開兵力を運用し、所要に応じその他のあらゆる地域からの増援兵力を投入する。日本は、これらの部隊展開を円滑にするために必要な基盤を確立し及び維持する。

　日米両政府は、日本に対する武力攻撃への対処において、各々米軍又は自衛隊及びその施設を防護するための適切な行動をとる。

　凄いね・・・所要に応じてと限定を掛けていますが・・・あらゆる地域からの増援兵力を投入・・・ここまでアメリカ様に守ってもらうのか・・・こりゃ、高く付いた事でしょうね。日本は、独立主権国家なのかね？これじゃ、アメリカの保護領じゃん？まさか・・・TPP交渉も、これからは米国主導で行われて、関税自主権も失われるのかね？なんだか、何でもありみたいになっている・・・読み進むだけ無駄か・・・作戦構想か・・・

ｂ．作戦構想
ⅰ．空域を防衛するための作戦
　自衛隊及び米軍は、日本の上空及び周辺空域を防衛するため、共同作戦を実施する。
　自衛隊は、航空優勢を確保しつつ、防空作戦を主体的に実施する。このため、自衛隊は、航空機及び巡航ミサイルによる攻撃に対する防衛を含むが、これに限られない必要な行動をとる。
　米軍は、自衛隊の作戦を支援し及び補完するための作戦を実施する。

　ふむ・・・ベトナムの方が日本より立派ですね。自国領を守るために・・・攻撃兵器は通常型の潜水艦２隻、戦闘機は100程度・・・実質40機ぐらいでは・・・それでもちゃんと中国と堂々と渡り合っている・・・日本は1951以前の米国の占領下のような状況になるのだから・・・どうなる事やら？国際社会への矜持とか無いのかね？まあ、日本の航空兵力は1958年に初飛行したF4とか現役ですからね・・・F15だって1972年初飛行・・・したがって、早急に戦闘機の更新が行われなければならないという事かね？我が国の主力戦闘機は・・・米国ではほぼ退役ですからね・・・航空機と巡航ミサイルの対策は日本でもできると書いてあるわけですね。

ⅱ．弾道ミサイル攻撃に対処するための作戦
　自衛隊及び米軍は、日本に対する弾道ミサイル攻撃に対処するため、共同作戦を実施する。
　自衛隊及び米軍は、弾道ミサイル発射を早期に探知するため、リアルタイムの情報交換を行う。弾道ミサイル攻撃の兆候がある場合、自衛隊及び米軍は、日本に向けられた弾道ミサイル攻撃に対して防衛し、弾道ミサイル防衛作戦に従事する部隊を防護するための実効的な態勢を維持する。
　自衛隊は、日本を防衛するため、弾道ミサイル防衛作戦を主体的に実施する。
　米軍は、自衛隊の作戦を支援し及び補完するための作戦を実施する。

　日本には、弾道ミサイルに対する十分な対応は無いと書かれている感じですね。早期に探知・・・着弾まで15分で早期ね・・・ミサイル防衛は・・・日本に向けられた弾道ミサイル攻撃に対して防衛し、弾道ミサイル防衛作戦に従事する部隊を防護するための実効的な態勢を維持する。・・・この文章の意味が良くわからない・・・弾道ミサイルの防衛は、飛んできたら、叩き落とすしかないわけですから、そして、弾道ミサイルは戦略目標に対して飛んで来るから・・・弾道ミサイル防衛作戦に従事する部隊は・・・早期警戒のためにレーダーと迎撃ミサイル部隊だが・・・これは、戦術目標だから・・・なんだか、良くわからない？そもそも、ミサイル防衛のためには、迎撃ミサイル基地を配置する必要があると思うが・・・少なくとも北京には北米からのミサイルを迎撃するためにミサイル基地が周辺に配置されているが・・・

　これって・・・日本に新たな米軍の迎撃ミサイル基地が作られるという事かね？何で、自衛隊は、日本を防衛するため、弾道ミサイル防衛作戦を主体的に実施する。・・・というのが先頭に無いのかね？作戦立案能力の欠如？確かに、情報が無ければ・・・作戦以前に防衛そのものも困難でしょうが・・・地球は丸いから、レーダーで捕らえられるのはかなりの高度になってから・・・1300ｋｍ程の距離で探知するなら、高度100ｋｍ程にならないと無理ですね。従って、中国から飛来する弾道弾は宇宙に出たあたりで探知・・・あと10分で着弾・・・迎撃に対応できる時間は最終段階の5分程度ですかね？したがって・・・我が国には常時、中国・北朝鮮のミサイル発射を探知するためにハードウエアが無いから、アメリカ様からの情報が頼りになる・・・したがって、弾道ミサイル攻撃に共同で対処する事が前面に出る・・・そして、リアルタイムでの情報交換が可能でなければならない・・・ここまでが前提ですね。

　多分、日本の迎撃態勢は厳格なシビリアンコントロールに依拠するだろうから、迎撃を限られた時間で実施する事は困難で・・・アメリカ様の判断によって指揮が行われる必要があるから・・・日本が主体的に実施する事柄の優先順位が低くなっているとか？

　準天頂衛星軌道へ偵察衛星を3機ほど打ち上げれば・・・自前のミサイル防衛システムを組むことも可能だと思うが・・・GPSを補完する奴はとりあえず進んでいるのかね？

ⅲ．海域を防衛するための作戦
　自衛隊及び米軍は、日本の周辺海域を防衛し及び海上交通の安全を確保するため、共同作戦を実施する。
　自衛隊は、日本における主要な港湾及び海峡の防備、日本周辺海域における艦船の防護並びにその他の関連する作戦を主体的に実施する。このため、自衛隊は、沿岸防衛、対水上戦、対潜戦、機雷戦、対空戦及び航空阻止を含むが、これに限られない必要な行動をとる。
　米軍は、自衛隊の作戦を支援し及び補完するための作戦を実施する。
　自衛隊及び米軍は、当該武力攻撃に関与している敵に支援を行う船舶活動の阻止において協力する。
　こうした活動の実効性は、関係機関間の情報共有その他の形態の協力を通じて強化される。

　なんだか、一人で歩けない子供みたいな感じがしてきました・・・これが、近頃の普通の軍事同盟の形態なんですかね？なんだか気になりますが・・・まあ、アメリカ様が後見についているので、日本政府の意向だけでは戦争ができないような枠組みになっていると考えれば、安心感があるのかね？戦争に至る前の外交に関しても、どうやら、外交自主権に制限がかかっているような感じだし・・・これって、危険な日本に鎖をつけた同盟なのか？なんだか、わけが分からない状態に私は陥っていますね。まさか、中国と米国の間での話し合いの結果として、日本を縛るための文書なのかね？

　とにかく、この文書は公開されているけれども、あまり表だっていない感じがするのが宜しくないような気がするが・・・14日以降問題になるのかね？これって、米国議会で安倍総理が真に歴史的な文書として紹介したものなのか・・・なんだかね。話題性が低すぎて・・・これもわかりませんね。

2015.05.09