現在をうろうろ(975)
日本貧窮者経済新聞
 シリコンバレーに日本の技術者が逃げて行くのか・・・?

 さて、何か面白い話題は無いか・・・ニュースを眺めていると・・・我が国の政治屋君はまた、何か不思議な事を言いだしているようです・・・

 スタンフォード大学の公開講座で、日本には世界に誇る技術力を持ちながら、地域でくすぶっている中小企業がたくさんある。この中から5年で200社を選りすぐり、シリコンバレーに送り込み、新しい会社として生まれ変わることに挑戦してもらいたい・・・ふむ・・・ベンチャーに挑戦する人、大企業で新事業に挑戦する人などを毎年100人募集し、この中から選りすぐりの30人をシリコンバレーに送り、新たな事業の立ち上げに挑戦してもらう・・・

 ああ、これって、凄く危険だと思う・・・日本という田舎町から世界の中心に出たら果たして帰ってくるのか?という問題ですね。よほどしっかりした紐をつけてつないでおかないと、行ったきり帰って来ない何って事になりかねないですからね。

 何しろ、文化が違いますからね・・・日本で実現できなかった事がここで実現できるとなれば、絶対に帰って来ないと思いますがね。日本企業だったのがアメリカの支店と日本の本店が入れ替わるとかね・・・しかし、不思議なのは・・・地域でくすぶっている中小企業がたくさんある・・・と広言して恥ずかしくないのかね?政治が悪くて人材を無駄に埋もれさせている・・・私では使いこなせないから、シリコンバレーで・・・というような感じだと思いますが・・・

 日本でシリコンバレーのような事が起こせないのか?という問題ではないかと・・・人材流出の窓口を設置するような話になりそうな気がしてね・・・日本の地方から都市の大学へ行き、都市で就職・・・このパターンと同じになる可能性が高いと思うが・・・中小企業の多くが何かの系列に属していますからね・・・系列を乗り換えてしまうとか・・・危険だな・・・

 シリコンバレーっていったい何なのかね?地域名である事は知っていますが・・・大体どのあたりかも・・・そして、スタンフォード大学が大きな役割を果たしている事もわかりますが・・・ここでの産業のルーツは?と気になるわけです・・・

 この地域で電信網を生みだすことに始まるような感じですかね?・・・うん、どうやら電信のようですね。まあ、電信のシステムを構築したことから始まるようですね。多分、電信機を製造するだけの技術的な基盤があった?電信機は・・・木などの絶縁材の台の上に指先で軽く操作できるスイッチと電線と電磁石で構成されますから・・・線材・ネジ・木工・金工があって、電線を扱う商社でもあればOKですか?まあ、針金を引いて作っても良いでしょうが・・・電柱を立て、碍子で絶縁し、あとは電池か・・・発電機は既製品ですかね?水銀整流器?1902年ごろの発明品で、1920〜30年代にかけて実用化して行くようですね・・・そうなると、水銀整流器より前の時代ですから・・・電源は何?・・・初期の電信はボルタ電池で、後に電磁誘導を利用した起電力を利用したようですね。

 そして、ド・フォレストの三極管とかヒューレットパッカードの低周波発振器などがこの地域で製造されるようになるようです・・・後には、オシロスコープとか・・・という事は電球製造業が存在したという事ですかね?ガラス細工と、針金細工に真空引きの技術・・・そして、レーダー探知機や、VTヒューズなどの製造・・・という事は、真空管デバイスの試作と量産のサイクルが存在していた・・・そして、実装のための工作を行う企業が存在した・・・レーダー探知機は、基本的にラジオみたいなものですから・・・VTヒューズ;近接信管は、旋盤やフライス加工、プラスチック成型などの技術が必要ですね。スタンフォード大学から発注する試作品を製造する中小企業のネットワークが存在していたという事になりますかね?いや、確かスタンフォード大学そのものが試作工場のようなものだったような記憶が・・・多分、大学内で各種のラボの連携で試作が行える体制じゃなかったっけ?そのため、いくつかの研究室が連携して試作品を完成させることになるから・・・マネジメントなどができないと、試作すらできない・・・違ったっけ?昔のおぼろげな記憶・・・

 それと、軍用の試作品か・・・軍とのつながりが強い会社もありますね。後にウイリアム・ショックレーの主催するショックレー半導体研究所に出資する事になるFairchild Camera and Instrument・・・この会社は航空写真撮影用のカメラを製造していた会社ですね。この会社と半導体が結びついて・・・結局は資金の出所は軍で、軍は試作品から物になるように支援し、製品化する原動力になったという事ですね。

 日本だと、工学系の研究室ってのは一般試作工場並みの設備を持っていましたっけ?まあ、持っている所もあるかもしれないが・・・多分、少なさそうな感じ・・・多分、大学自体が工場みたいな所は日本にはあまりなさそうな気がしますね・・・それから、研究土壌そのものが違う・・・日本では研究が盗まれないようにするために研究ノートをつけない・・・欧米は、人の研究を盗まないために研究ノートをつける・・・自分の考えによるものか、誰かの研究に啓発を受けたものかを明確に分けるために研究ノートがつけられる・・・したがって、偉大な研究に啓発を与えた人もまた称賛される・・・日本の後進性・・・後進国日本では研究者や学生が主導する研究は困難だから、最初から基礎研究はあまり考慮しないで、物として完成させる工学系の物を中心に・・・

 日本にも軍と結びついた企業が優秀な学生を囲う形で研究開発を行う土壌を作れば良い事になりますかね?・・・そうだな・・・軍需産業の大手を数社バックにして商社を作り、試作専門の各種零細企業を大学の近くに配置、企業の揺り籠や孵卵器はどんなのがいいかね・・・居抜きの工場とか事務所がそこそこあれば良いか・・・あと、潰れたハイテク企業が処分した機材のセンターとか・・・軍需産業大手だと、中古機材などのストックセンターでも設置すれば、それ自体が企業の孵卵器になるのでは?軍事産業としては割の良い現物支給による投資・・・まともな部品商社や半端物部品の商社とか・・・こんなのもあればOKじゃん・・・大学の研究活動自体が活発でなければならないから・・・軍事に特化して・・・防衛工科大学とか・・・防衛産業育成・・・会社設立が卒業条件とかね。機材によっては、全体ではゴミであるが、部品ではOKというものもありますからね・・・研究者に解体・再生という便宜を図るとかね。

 このぐらいはっきりとした仕分けでもしないと、日本では困難だと思われますが・・・なんとなくにしかならないから。そして、一般国立大学で軍事研究はしにくいでしょうからね。そして、他大学との交流を盛んにするとか・・・一般国立大学の研究室との提携研究とか・・・連合大学院のような組織を作って、下級研究者の融通をすることで交流を盛んにするとか・・・

 シリコンバレーは、基本的には軍事研究から始まった・・・スタンフォード大学が事実上の試作工場的な要素を持っていたから、そこに流した・・・そして、軍事研究は・・・失敗は許容されるという奴だったのかね?潤沢な資金があれば成功するものもあるし、軍事研究の場合には、保険として目的を同じくする複数の研究が同時に行われますからね。この中で、プロジェクトリーダーが淘汰されて行くことになるはずですからね。

 結局は何らかの仕掛けがあって、それを利用する手段を示して置けば・・・勝手に参入して来る企業だって出て来る・・・だって、そこには宝への鍵が落ちているわけですから・・・コンサルタント業なども良いかも?株式上場へ向けた・・・一つ間違えると詐欺師ですが・・・発行株式の何パーセントとかで起業を行うとかね。つまり、アイディアを金に換えるコンサルタント・・・

 その地域のベンチャー企業だけの地域株式市場とかね。

 研究開発の部分は集約・・・形になったら、地方へ産業を移植・・・やはり、鉄道網を貨物物流の中心に据えないと駄目ですね。地方が疲弊したのは、初期には地方の富を運びだすための鉄道で、富が枯渇したら、今度は近在の中心都市への人の集中・・・よって、地方に人がいなくなったと考えるのが順当だから、そして、人的資源も枯渇した地域の鉄道が廃線という形で終わりになっている。

 日本の鉄道は、輸入された原料を港湾施設がある工業地帯で加工しそれを輸出する事に特化したわけですから、天然資源もそこへ運ぶために建設され、同時に人も郊外からかき集める体制を取った・・・多分、商工省の物動計画に組み込まれていたのではないかと・・・敗戦によって、商工省は通産省へ脱皮、復興のために同じ計画を実施していた・・・結果は、地方の疲弊・・・財閥の形式的解体と再構築・・・戦前のシステムが通産省を中心に温存・・・そして、それを指導した政治屋一族・・・自民党は、1度その政策から転換を図ったが・・・残念ながら、それは失敗に終わっている。そして、その後を引き継いだ政治屋と財界とが・・・その政策を今も継続して・・・戦前の統制経済の形態を再生しようとしているような気がしますね。妄想が過ぎるか?政策研究グループのメンバーの前歴や政治的な系統を眺めると、なんとなく、コマが嵌って行く様な気がしてね・・・妄想は面白い・・・

2015.05.04

  

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