愛国的行為は残虐行為につながりやすいのか・・・？

現在をうろうろ（926）

　愛国的行為は残虐行為につながりやすいのか・・・？

　どうも、戦争の悲惨さというのは、戦争のための研究でも起こるという事ですね。まあ人権侵害の最たるもの・・・殺人を容認、いや推奨するする状況ですから・・・殺人を含む全て、そして殺されないために、死なないための研究も行われます。

　報道を眺めていたら731部隊関連のものがあって・・・ハルピンに本部が置かれた部隊ですね。防疫給水のための組織ですが・・・当時は細菌戦とか考えられていた時代ですからね。

　表向きは戦場の衛生状態は悪くなる・・・死体が放置されたり、様々な普通ではありえない状態が起こる。井戸に汚物を入れて使えないようにして逃げるとか・・・住人が数十人の所に数百人の兵士がやってくれば、トイレは溢れますし、水は足りなくなる・・・食事だって・・・そういった状態になるから、そして、敵が使うかもしれない細菌や毒物・・・寒冷地であれば、凍傷であるとか自然も侵入者に対して牙をむいて来る・・・風土病もあるし・・・

　人にとって都合の悪いものを研究し・・・さらに、武器として使うとか考え始めるというわけですね。

　というわけで731部隊の旧蹟を・・・座標・・・

　45°36'23.69" N 126°37'49.35" E　ここですね。右の写真のような場所です。中央の地面がむき出しになっているあたりが研究施設であったようです。

　百度マップで地上に降りられるので・・・左のような施設となっていますね。

　戦争の準備のために・・・様々な実験が行われます。基本的には、凍傷の研究とか行われますが・・・寒冷地の戦闘での金属製の武器の携行などに問題が出ますから・・・

　しかし、人の命を守る研究のために・・・人が、人体実験という手っ取り早い方法に使われたりするという事になりますね。戦争だから・・・

　実は、これは、過去の事ではなく、現在の日本でも行われていますね・・・宇宙空間の人殺しの道具に使うための研究に、日本の宇宙開発は変わろうとしているようですからね・・・サイバー空間も・・・何でも、戦争の道具にしてしてしまおうという試みが行われるようになりましたからね。

　力というのは、良くも悪くも使えるという事なんです。人の命を守る研究・・・どのようなメカニズムで人の命が失われるかを理解したら、良い心根の人間なら・・・人の命を救うためにその技術を使うわけですが・・・心根の悪い人間・・・戦争ができるようにしたい・・・戦争ができるようにするという事は・・・何が何でも敵を殺しまくって、戦争に勝つ事を意味しますね。従って・・・使える全ての手段を使って人を殺す事を考えているわけです。価値観を共有できない者は皆殺しだ！皆殺しにしてしまえば文句を言える人間が残らないから・・・すっきりさっぱり・・・

　正義無き人間はこんな風に考えるのでしょう・・・研究者の愛国心の発露・・・我が国民が敵の毒牙にかからないためには・・・必死に研究するわけです。そして、ペスト菌やチフス菌などを研究し、ワクチンを製造し・・・ワクチンで命を落とさないと確信が持てれば・・・ペストやチフスはコントロール可能・・・飼いならされた細菌である・・・しかし、敵の研究は進んでいないから致命的である・・・飼いならして味方につける！さあ、殺しの研究だ！御国のために・・・国益を考えるとこのようになりますね。これも、愛国心の発露として取れなくもない・・・弾丸で殺すのも、細菌という弾丸で殺すのも差は無い・・・なまじ知識があって愛国心の発露があると・・・だから、日本国憲法は・・・われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない・・・と教えるわけです。

　731部隊のやった事は国民を守るための愛国的な研究である事は明白・・・医者は・・・敵も味方も分け隔てなく、全ての人に対して・・・これが問題・・・医師の近頃のヒポクラテスの誓いは・・・

I swear to fulfill, to the best of my ability and judgment, this covenant:

I will respect the hard-won scientific gains of those physicians in whose steps I walk, and gladly share such knowledge as is mine with those who are to follow.

I will apply, for the benefit of the sick, all measures which are required, avoiding those twin traps of overtreatment and therapeutic nihilism.

I will remember that there is art to medicine as well as science, and that warmth, sympathy, and understanding may outweigh the surgeon's knife or the chemist's drug.

I will not be ashamed to say "I know not," nor will I fail to call in my colleagues when the skills of another are needed for a patient's recovery.

I will respect the privacy of my patients, for their problems are not disclosed to me that the world may know. Most especially must I tread with care in matters of life and death. If it is given me to save a life, all thanks. But it may also be within my power to take a life; this awesome responsibility must be faced with great humbleness and awareness of my own frailty. Above all, I must not play at God.

I will remember that I do not treat a fever chart, a cancerous growth, but a sick human being, whose illness may affect the person's family and economic stability. My responsibility includes these related problems, if I am to care adequately for the sick.

I will prevent disease whenever I can, for prevention is preferable to cure.

I will remember that I remain a member of society, with special obligations to all my fellow human beings, those sound of mind and body as well as the infirm.

If I do not violate this oath, may I enjoy life and art, respected while I live and remembered with affection thereafter. May I always act so as to preserve the finest traditions of my calling and may I long experience the joy of healing those who seek my help.

　英文そのままですが・・・近頃のヒポクラテスの誓いはこのようなものだそうで・・・1948年のジュネーブ宣言じゃ・・・Wikiによれば・・・

　私は、人類への貢献に自らの人生を捧げることを厳粛に誓う。
　私は、私の恩師たちへ、彼らが当然受くべき尊敬と感謝の念を捧げる。
　私は、良心と尊厳とをもって、自らの職務を実践する。
　私の患者の健康を、私の第一の関心事項とする。
　私は、たとえ患者が亡くなった後であろうと、信頼され打ち明けられた秘密を尊重する。
　私は、全身全霊をかけて、医療専門職の名誉と高貴なる伝統を堅持する。
　私の同僚たちを、私の兄弟姉妹とする。
　私は、年齢、疾患や障害、信条、民族的起源、性別、国籍、所属政治団体、人種、性的指向、社会的地位、その他いかなる他の要因の斟酌であっても、私の職務と私の患者との間に干渉することを許さない。
　私は、人命を最大限尊重し続ける。
　私は、たとえ脅迫の下であっても、人権や市民の自由を侵害するために私の医学的知識を使用しない。
　私は、自由意思のもと私の名誉をかけて、厳粛にこれらのことを誓約する。

　単なる愛国心を越えて、正義の領域に近付いているという事ですね。政治屋君もこの手の誓いをたてさせないといけないのかと・・・人類に貢献する政治、人道の立場で政治を行う、人命を最大限に尊重する、諸国民が楽しく暮らせるように考慮する・・・国籍に対して差別や偏見の無い政治を行うとかね・・・国益を叫ぶ時点で既に失格ですね。・・・なんとなく、ガンジーの言う七つの社会的罪というやつにつながるものがあるね・・・

　戦争の開始を宣言するのは誰なのかね？その自覚があるのか・・・その時点で、政治屋君は怪しいような気がします。自分の政治生命のために、戦争を叫んでいるような？・・・原稿読みだから・・・原稿書きが、自分のために戦争を叫ばせているのか？このあたりは・・・微妙ですね。相互作用だから・・・さて、正義はどこにある？

2015.04.14