現在をうろうろ(865)
日本貧窮者経済新聞
 戦争を始めるとなると・・・兵站にはフェリーが必要・・・?

 やはり、どうも我が国の戦争は準備が悪いと悲壮なパターンになりそう・・・装備不十分での強襲揚陸をする事になりそうな気配で・・・このまま、戦争で日本の役割がシーベースまでの輸送任務なら問題ないですが、絶対揚陸したいというので、輸送船に毛が生えた程度のおおすみクラスの輸送艦、まあ戦車揚陸艦とも言えなくは無いですが・・・乗員の数からすると、ダメージコントロールが困難な人数ですね。かろうじて作戦行動ができる人員・・・

 有事には民間のフェリーとの共同運用を予定しての22ノットの速度を持たせているようですから・・・揚陸部隊400名程度を予定しているなら・・・そして22ノットがフェリーより優速であるなら、共同運用の対象になるのは・・・シルバーフェリー このあたりの船を徴発する事になるのかな?サイズ的にも良さそうですが・・・500人ぐらい乗れて12mトラックで90台にジープ30台・・・中隊規模を輸送できそうですね。

 右の写真が八戸港のフェリー桟橋です。他に抜くとなると・・・

 常陸那珂と苫小牧航路のRO-RO船が2隻・・・船尾側のランプ強度は70トンありますから、こいつは戦車輸送ですかね?こちらの船は旅客輸送はしない船のようですね・・・

 さんふらわあは速力が25ノットもありますから、船団には組み込まれないから徴発されない?

 しかし・・・こいつを徴発すると国内の輸送に支障が出るはず・・・八戸-苫小牧航路から抜いて来るわけですから・・・これを抜いて来ると、北海道と首都圏間の輸送のかなりの量が切れる事になりますね。代替えは?青函航路と青函トンネルへのしわ寄せ、北海道新幹線の開業で鉄道貨物が圧迫されるから・・・研究中のトレイン・オン・トレインってやつになる?それとも北海道と首都圏を狭軌から標準軌に敷き直すか?・・・まさか、このシルバーフェリーを抜く事を前提にこの手の政策が立案されているのかね?なんとなく手回しが良い・・・そして、青函鉄道連絡船の施設も温存されているのが怪しいですね。

 基本的に、日本は貧乏なので・・・定期航路から抜いて来るという手を使うしかないという事です。米国のような大国だと軍用輸送船団を持てますが、残念ながら日本はそんな金が無い・・・何しろ国は20年分以上の年収に相当する借金をし、さらに借金を積み上げていますから・・・世界第3位の経済大国と言っても粉飾の結果の経済大国のような感じがしてね・・・年収500万円の人が億の借金をしているイメージですね・・・

 どうも、政府は有事に際して、船舶の根こそぎ動員を行おうとしているとか?確かに・・・日本の内航船もそれなりに外洋を航行できますから日本と中国までの輸送はOKですね。結果としては、かつて殺した鉄道貨物輸送を復活させなければならないという事になったのか?戦争準備が進んでいるのかね?気になりますね・・・戦争準備でも、鉄道輸送が盛んになれば、景気も変わって来るでしょうから歓迎すべき事になるのですかね?

 結局、戦争は戦闘用の兵器の質よりも兵站の方が重要で、どれだけ多くの人員と物資を戦場に運びこめるかで決まると思うのでね・・・沢山の船がまた沈むことになる・・・どうも、日本の戦争継続能力はそれほど高そうではない・・・フェリーも斜陽だし・・・

 ふむ、興味深い文書がある・・・国土交通省 四国地方整備局 港湾空港部 一般の方へ 主な施策 四国におけるフェリー輸送の競争力強化に関する検討会

 四国におけるフェリー輸送の競争力強化に向けて(案) 基本的な考えは防災関連のものですが、防災も防衛も同じようなものですから・・・

 フェリー船舶はRORO荷役(roll on roll off)が可能である。このため、車両に積めるものであれば何でも輸送でき、陸路が寸断されても輸送機能を発揮することができる。また、車両・貨物だけでなく人を輸送できること、大量輸送が可能なこと、危険物輸送が可能であることなど複合的な機能を有すること、さらに、独立した電源を持つため自立的に行動することが可能であること などから、緊急輸送の遂行能力は極めて高い。

 ・・・

 フェリー船舶の船型の標準化を導入することで、各事業者で実施されていた 設計をパターン化することによる設計費用の軽減、ならびに建造工程の効率化 が図れるほか、スケールメリットによる建造費用の低減も期待される。その際、 SES船など環境性能の高い仕様を標準とすることで、運航に係る燃料費につ いても削減ができ、更なる競争力強化に資することとなる。 またフェリー船舶の船型の標準化に際し、同時に、自動係船装置や操船支援 システムの導入や操作性の統一、船舶用の部品や機器のモジュール化などを実施することで、船員の就労環境の向上、メンテナンスの改善向上も期待される。

 ・・・戦時標準船と同じような考えですね。しかし、さらに踏み込んで・・・

 フェリー船舶の標準化については、まずは船舶においてランプゲートや船内 の可動橋等を標準的な設備とすることで、岸壁形状や潮位によらず、他の航路 や様々な港や岸壁でのフェリー船舶の使用を可能とする。これにより現在の所 定航路以外での輸送等が可能となり、地元自治体においても、短距離フェリー を活用することにより防災対応力が向上することとなる。更に非常用通信設備 や給水・給電設備・電子海図等を付与することで、災害対策本部や病院船など 様々な利用が可能となることから、これを短距離フェリーの防災標準船(仮称) とし、防災機能としての幅広な対応も可能となる。

 完全に、軍用輸送を前提としているようにしか思えませんね・・・地域のニーズによって船が造られるのではなく・・・規格化を考えているわけですから・・・かつての戦時標準船は工程や材料の節約に関してのものでしたが・・・明らかに荷役作業の標準化を打ち出しています。非常用の通信設備は・・・災害に際しては自衛隊との協力が必須ですから、軍用の通信システムが導入されそうですね。そして給水能力・・・強襲揚陸艦には真水の供給能力が付与されていますね。海水を淡水にする装置・・・

 公的資金を受けた防災標準船(仮称)については、非常時に十分に機能を発揮するために、フェリー事業者と自治体等との災害協定の締結、防災計画等へ反映のほか、県等が実施する防災訓練に参加するなど防災対応力を向 させることが必要である。

 この文書は平成24年に出されているようですね・・・四国のフェリーは八幡浜-別府航路は乗りましたね。これは2500トンクラスでしたっけ・・・あとは・・・。宇和島運輸フェリー 就航船 これも、中隊規模の移送に使えそうですね。・・・しかし・・・沿海区域航行用の船舶ですから・・・海岸から20海里・・・通信設備の問題でしょうから・・・非常用通信設備で何とかなるのかね?

 ちょっと、文書を見ていて不思議に見えるのは、補助金とコスト削減の話が中心ですね。多少は、利便性の向上の話が出てきますが、既存の荷主との関係での話が殆ど・・・従って、航路を維持するための新規の物流に関するものが無い・・・船舶とターミナルの老朽化が進んでいるという話は、国内のインフラに関してはどこでも出てくる話のようで・・・この国大丈夫?って気になっちゃいますがね・・・まあ、アメリカ様は戦争を始めるとは思えませんから、戦争準備で国内のインフラ整備が進むと考えて善しとしますか・・・

2015.03.24

  

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