現在をうろうろ(857)
日本貧窮者経済新聞
 洋上に兵站基地機能を持たせるための装備・・・?

 前回の続きですが・・・揚陸艦5隻に対して、イージス艦はかなりの数が随伴するような感じです。タイコンデロンガクラス6隻、アーレイ・バーク級が22隻ほどが母港を同じくしていますね。という事は・・・5隻の揚陸艦と2隻の輸送艦に4隻ずつのイージス艦が付く事になるってことですかね・・・数からすると一致していますね。

 この艦隊には入らない事になると思いますが、興味深い船が存在します。左の船です。機動揚陸プラットフォーム・・・画期的な艦で前線への兵站を担う恐るべき船です。・・・と言っても、見る通りあまりぱっとしませんが・・・巨大な輸送艦から揚陸艦に兵士と兵器を移すための洋上桟橋として機能する船です。

 港湾設備の無い砂浜への上陸部隊に対してホバークラフトや揚陸艦を使って、大型の輸送艦からの物資を運ぶためのプラットフォーム・・・そのため、甲板の位置を海面まで下げられ、写真の甲板上の灰色のスロープで荷を海面レベルまで降ろす事になる・・・

 運用イメージは左のような感じですかね?右上のRO-RO船の戦車や重兵器運搬船から戦車などがぞろぞろ機動揚陸プラットフォームへ降り、そこからぞろぞろと揚陸艦に入って行く・・・洋上に桟橋機能を実現・・・

 しまった・・・もうちょっと巨大な軍運搬船を引いて来るんだった・・・いずれにせよ、この機動揚陸プラットフォームで、港湾設備無しで、船から船へと物資を積み替える事が可能になるのは大きいですね。この手の船を使えば、大量の兵員と物資を砂浜に上げる事ができる・・・

 対中国戦の準備だとすれば、この輸送システムが投入される場所は江蘇省の砂浜海岸かね?青島から上海の間・・・まともな港湾設備が無い場所・・・魚釣島なんかにこういったシステムで何個師団も放り込む意味は無いですからね。魚釣島の面積は4平方キロメートル弱ですから・・・揚陸艦5隻6000名を投入したら・・・1平方キロメートル当たり1500名・・・追加で、あと2回も兵力を投入したら・・・トイレの場所に困るね。従って、この機動揚陸プラットフォームを使うとなると島嶼の奪還ではない・・・大陸侵攻とか、大きな島、例えば海南島のような場所か・・・

 そして、この機動揚陸プラットフォームが働きはじめると、陸上の防空システムが強化され、防空のためのイージス艦は沿岸から離れる事ができて、機動プラットフォームの周辺の制海・制空を行う事ができる・・・思わぬところに強力な港が現れたのと同じ事になるから、この機動揚陸プラットフォームは防衛側の予想とかなり違った戦闘展開になるね。

 この機動揚陸プラットフォームは3艦の建造が決まっていて、2015年には揃う事になりますね。従って、そろそろ中国への侵攻準備が整いつつあるとか?沿海域戦闘艦の安価なバージョンでも開発される必要もあるか?南船北馬の国ですから・・・揚子江や黄河を使っての作戦とかも考える必要が出てくるでしょうから・・・

 さて、日本のイージス艦などは、この機動揚陸プラットフォームが稼働し始めても、これより前線には割り込む事ができないから、やはり、アメリカ海軍の輸送船の護衛艦隊という位置付けになる・・・日本人の好きな華々しい戦闘にはあまり関係ない形での運用になりそうですね。そうなると、日本とアメリカ西海岸を繋ぐ航路の防衛任務に就く事になる・・・4500海里の護衛か・・・航続距離は足りるのかね?

 北太平洋の航路は大圏航路で左のようなものになりますね。自動車運搬船がこのコースを利用しているはず・・・ただ、近頃では、ホノルル近くを通るコースを利用しているとか・・・北太平洋の荒天域を避けるため、ホノルルから日本に向けての強い潮流で燃料の節約・・・

 近頃は時間よりコストが重要なのか・・・およそ2週間の航海・・・イージス艦の航続距離は、4500海里ぐらいはあるでしょう。従って、この護衛は困難・・・ダッチハーバーを補給基地に使う事になる・・・となると、やはり兵站基地としてのハワイという事になる・・・3800海里ほどのシーレーン防衛ですね。中曽根航路帯は・・・グアム - 東京および台湾海峡 - 大阪 か・・・

 いずれにせよ、装備品からすると・・・米海軍の戦略は・・・沿岸部での戦いを有利にするための物量の投入方法という事を主題にしているような感じですね。従って、派手な海戦はシーレーンを巡る戦いになる。だって、素早く揚陸して橋頭保を固めて、素早く浸透・・・大量の兵員物資の投入による地域制圧という事になるでしょうからね。敵海軍力の減殺のためには空母、制空権を取れるかどうか・・・

 中国が防空識別圏を広げた・・・そして、どうやらきちんと哨戒を行っているとなると・・・上陸作戦を強行するのは困難という事か・・・戦力投射能力を最大限に高める・・・全滅覚悟の上陸作戦の規模が非常に大きくなるから・・・消耗は大きなものになる・・・ネットワーク化された効率の良いシステムにより全力投射か・・・キーワードだけは色々と出てきますが、あまり明確にならないね。いずれにせよ・・・死体の山を覚悟しなければならないという事ですね。

 なんとなく、基本的な戦略を組み立てるためのハードウエアを眺めてきましたが・・・航空機による打撃が基本的にはグアムの戦略空軍という事になり・・・上陸作戦に先立っての打撃、そして、護衛の戦闘機と・・・戦闘機も爆撃ができますから、これによる海岸への交通路や基地の破壊・・・それに呼応しての上陸作戦・・・兵力の分散配置からの様々な兵器の集中・・・中国側の高速の攻撃型原潜による阻止、航空機による阻止によって、双方にどれだけの消耗が生じるやら?渡洋上陸作戦ですからね・・・

2015.03.22

  

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