現在をうろうろ(839)
日本貧窮者経済新聞
 文化の衝突と中国の中原の都市と集落・・・?

 前回の続きです。どうやら、このあたりは石炭の採掘に関連してトラブルが起こっているようです。問題になっているのは・・・今まで何も無い平原であったが、炭鉱開発で、道路が作られ・・・放牧地が分断された・・・これに対抗して住民がピケラインを張り・・・炭鉱のトラックの運転手が、強行突破・・・死者が出たという事のようです。そして、大型車両の通過による粉塵・・・色々と問題があったようです。・・・結果は民衆蜂起と戒厳令・・・

 さて・・・このあたりの衛星写真からすると・・・灌漑農業が広がりつつある・・・牧草を栽培しているとは考えにくい、そして、ビニールハウスが広がっている・・・錫林浩特九曲灣水庫による灌漑によって耕作地が拡大している・・・このあたりの遊牧民の生活は大きく変わろうとしている事は間違いないですね。

 民衆蜂起は基本的には・・・伝統的な生活の破壊に伴って起こるものですから・・・民衆は生活が変わることに対して頑強な抵抗を試みますからね・・・文化の衝突の一種・・・遊牧民にとっては移動の自由が制限される構築物や、農耕地の侵入は困るわけですから・・・

 このらシリンゴル大草原・・・どうも、ダムにも問題があるのかも?それから、道路や鉄道・・・このあたりも、環境に対して大きな影響を与えますね。中国では、道路や鉄道を利用して緑化を行おうとしています・・・

 右のように、道路や鉄道は周囲より高く作られて・・・地表を流れる水をせき止め1か所にまとめる働きを担わされているような感じです。起伏が小さく流路が変わりやすいワジの水を利用する方法ではないかと思われますが・・・それから大きなダム・・・これによって、計画的に灌漑される場所と、そうでない場所・・・少ない水を広い範囲に流してしまわず溜めこみ、必要と思われる場所へ送る・・・

 かつては広い範囲に降り、流れ染み込み、草を育んだ水が管理されるようになる・・・道路や鉄道は遊牧民の移動にとっては・・・万里の長城のようなものですから・・・自動車や飲み水の供給などで、利便性の上では我慢でき、生活の豊かさを実感できる物の導入というのは早いですが・・・自分たちの生活を豊かにするのとは無関係なものに対しては疑問と・・・貧富の差を伴うものであれば、そこには怒りの心が・・・

 地下資源などは、どのように自分の生活に貢献して行くのか見えないですからね・・・それと、遊牧というものが生み出した文化ですかね・・・前回の上都ですね。クビライが幕舎に暮らした事ですね。大都に都を移しても、幕舎を棲家とし・・・大都と上都を行き来する遊牧的な生活を残しますからね・・・毎年、どこにどれだけの雨が降るか決まっていないから水の豊富な場所へ移動する事で命をつないできた、毎年ほぼ一定の水があり、その地にしがみついて工夫を凝らすことで命をつないできた民族の差ですかね・・・明らかに身にしみついた価値観の違い・・・どのようにしてそれを越えるか・・・次世代への教育を通じて・・・従って、子供の養育が家庭にあるのか、国の強い干渉の下にあるかで違いがある・・・まさか、我が国は家庭での価値の伝承を嫌い、全ての子供を託児所に入れ、両親は共働き、爺婆も働きに出るか養護施設に入れることによって一家離散状態を生み出して、価値観の伝承を妨げる政策を行っているのか?

 多分・・・こういった身にしみついた生活というのは・・・究極の選択に現れるような気がしますね・・・死の危険があるときに、動くのか、じっとするのか・・・タヌキが狸寝入りを決め込むのと似ているような・・・狸寝入りでは車に対抗できない・・・しかし、究極の選択として動かない事を選択する・・・多分、種の保存につながるような究極の選択・・・環境的な要因が大きいのでは・・・遊牧民と定着型の農民とでは違いが出てもおかしくない・・・

 中華帝国の国土の概念は・・・黄河下流域の平原・・・中原にあるのではないかと・・・左のようなパターンが地上にあるわけです。大都市の役割、それに次ぐ都市の役割、周辺集落・・・トータル的には均質であるが・・・役割を担った都市がその中に存在する・・・役割は交通機関によって定まる・・・律令以来の伝統で等距離・・・厳密には等時間到達距離に存在する物流の中心って感じですかね。

 日本でも類似の役割を示す言葉がありましたっけ・・・ 酒屋へ三里豆腐屋へ二里・・・多分、造り酒屋のあるような中規模の都市は6里程の間隔であり、豆腐屋のような加工食品を扱うような店は4里間隔で存在するという事かね?なんって妄想したくなる・・・多分、1里はおよそ1時間程度の距離でしょうね。


 中国の大都市は明らかに鉄道の乗り換えのための場所のようです・・・いくつかの線が1つの駅に纏まっています。明らかに複数の地域を繋ぐために存在しています。中ぐらいの都市だと、2つの路線が存在する場所だと、街の端と端に駅が存在しますね。このパターンが多いような気がします。そして小都市は、駅が1つ街の端にあるという感じ・・・・
 鉄道の路線を入れると右のようになります。北京は左上の込み合った路線の中央に位置します・・・まだ、この範囲ですら精査が終わっていませんから、まだまだ抜けている線があるようです・・百度マップも貨物専用線のやかなり長い炭鉱や空港への燃料輸送をなどは基本的に記載されていないようです・・・人の乗降する駅がある路線が記載され・・・特定の人間のみを運ぶ線なども記載されていないようです・・・なるべく引き込み線などを拾っていますが・・・なかなか複雑・・・

 右の路線を眺めると・・・沿岸部の中心都市が・・・直接は結ばれていない・・・これが日本と大きく違うところですね。海岸都市の役割、内陸都市の役割という感じになっているように見えるのでね・・・妄想かもしれませんが・・・ただ、日本の場合は海岸都市が吸血鬼に見えてしまう・・・海岸都市は、海外からの原材料を輸入して、様々な物を生産し、その多くを輸出してしまう・・・そして、その一部を周辺に売って周辺諸都市の富を吸い上げる・・・そして、加工貿易による富と、周辺諸都市から吸い上げたもので、更なる原材料の取得を行う・・・なんとなくそう思えてね・・・

 まさか・・・造り酒屋つながりか?・・・ふと・・・実は3月15日日曜日に神崎の酒蔵祭に行って来て・・・神崎町には2軒の造り酒屋があり、このあたりの米を酒にして、江戸・東京へ出荷して・・・儲けているはずですね・・・そして、ちゃんと酒蔵祭で地元の活性化のために尽くしている・・・江戸の文人墨客も随分と来ていたらしい・・・周辺の米を買い入れて、周辺に売って周辺の富を吸い上げているわけではなさそうですね・・・多分、大量消費地で儲けているから存続できているような気がしてね・・・なんとなく・・・ただ、山口県界隈ではどうなのやら?

 中国が考える地の果て・・・これが、釜山と北九州や仙崎港などによって日本まで伸びてくるのか?ただ、フェリーは大阪・神戸・下関で東京までは伸びていないというか東京あたりまでは来なくなっているようですが・・・船舶輸送も退潮なのか気になるところです。

 なんだか、シリンゴルと唐山港の間に高速鉄道を引こうとしている・・・この線はモンゴルまで伸びてシベリア鉄道につながるのか?こりゃ、鉄道による中国と周辺国の接続を中心にチェックする必要があるのかね?

2015.03.16

  

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