現在をうろうろ(427)

 平安南道北道の工業とそのインフラ(33) 新義州近くの戦前からの工場・・・?

 新義州の周囲は面白いが・・・面白くない・・・理由は分からないことが多すぎるから・・・1つ気になっている廃工場がありますが、この情報が採れないのが癪なんです・・・しかしながら、、とりあえず諦めるとしましょう。実は諦めている工場が沢山あって・・・とりあえず記録して誤魔化す事にします。そのうち史料が出てきたら・・・という事でね。資金系の史料にありそうな気がするのですが・・・そこまで見る気力が無い・・・そのうち・・・

 分かりそうで分からないのが・・・座標・・・

 39°56'21.84" N 124°23'16.35" E ここの廃工場です。右の大きな煙突を持つ廃工場です。煙突は地下の長い煙道を持つもので・・・雰囲気ではの鐘淵実業新義州工場の葦からパルプを作る工場と思われるのですが・・・

 鐘淵実業新義州工場については、昭和16年の5月の調査報告書によれば・・・葦を原料として、パルプ製造を目的として昭和12年4月から工場建設に着手して、昭和14年6月から操業を開始していたようです。製品が出荷されるようになるのは、昭和15年の末ごろからのようです。

 亜硫酸法によるパルプ製造ですが・・・すると、アシッド・タワーでもありそうなんですが・・・この時代だと・・・硫黄と石灰石を使って重亜硫酸石灰を作っている事が多いようですが・・・違った・・・亜硫酸マグネシアの4%溶液を蒸解剤として使っていますね。・・・近代デジタルライブラリー - 印刷局研究所調査報告. 第5号 35コマ しかし、マグネシウム原料ですね・・・統制品?重亜硫酸石灰より強力な蒸解剤を使わないと、葦は分解してくれないという事ですかね?

 大陸には、ドロマイト資源はありますから・・・OK?蒸解缶で処理して、塩素ガスでを通して、苛性ソーダで中和して、温水で洗浄して、晒粉で漂泊して、人絹用のパルプを製造・・・火薬原料の硝化用のパルプを作るのには、苛性ソーダに通す時間を短くして製造・・・廃液は回収して再使用しているとの事・・・廃液から練炭用の粘結剤を製造、葦の葉などから藁紙を製造・・・ここの製品は平壌の鐘淵の工場へ送られている・・・こんな感じですね。近頃は葦原は存在しないようですから、この工場の役割は終わっていると考えても良いのですが・・・らしいというだけで確証が無い・・・パルプ工場っぽいですが・・・

 他には、朝鮮無水酒精株式会社新義州工場ですが・・・これも不明なんです。発酵系の工場ですから・・・日本では発酵技術がかなり進んでいて、戦後・・・ペニシリンの培養を流動タンクで行うという特許を日本で申請した所・・・流動発酵の技術の亜流という事で特許が通らなかったとか・・・何かで読んだおぼろげな記憶・・・というわけで、新義州でストレプトマイシンを製造しているとの噂のある工場が、その後身ではないかと思うのですが・・・座標は・・・

 40°05'25.74" N 124°22'35.21" E ここで・・・左のような中央の青い屋根の建物を中心とした物らしいのですが・・・不明です。

 朝鮮無水酒精株式会社新義州工場・・・ここでは、近くの製材所の製材カスを使って希硫酸で加水分解してブドウ糖を作り、石灰で硫酸を中和沈殿させた糖液に酵母を加えて発酵・・・蒸留脱水で96%以上の濃さのアルコールを製造・・・代用燃料のブタノールの製造を予定している・・・

 一応、貯木場があり、製材所も近所にあるので、可能性は高いですね。現在は、戦前の貯木場は無くなって、その南が貯木場として使われています。

 旧貯木場や営林廠は・・・座標・・・

 40°05'44.76" N 124°22'39.75" E このあたりで・・・

 中央の水路で囲まれた緑と青の屋根の部分が戦前の貯木場とされていますが・・・その南黄色いピンがある所も貯木場になっていたと思われます。そして、この貯木場と川の間が営林廠の製材工場だったという事のようです。これは、地図情報からのものですから確定情報ですね。

 営林廠の官舎も近くにありました。営林廠の庁舎は平安北道道庁の近くにあったようです。地図があれば、この手のものは一発なんですが・・・詳細情報を掴むことはなかなか難しいという事です。左のような地図さえあれば簡単ですが・・・これより先はこの地図では田圃なんですね。現在の市街の3分の1程度の市街です。戦争末期から大きく成長したようです。

 かつては街外れだった刑務所も街中になり、移転しているような感じですね。昭和一桁の時代の様子はかなり分かりますが、ここでも10年代になると分からなくなって行きます。さて・・・平安北道は機械工業が盛んであるという事なのでしょうが・・・実力に関しては不明ですね。とにかく、生産力は分かりませんが北中機械連合企業所で船舶用小型エンジンを作っているらしいことが分かりましたからね。あとは、ウラン関連産業・・・ストレプトマイシンなどの製薬業・・・細菌兵器に転用できる技術も新義州にあるという事か・・・水豊の電力で動く工場群をリストアップするか・・・それより・・・核兵器関連も気になるし・・・あの飛行場が核装備しているとすると・・・南からの侵攻に対して国内で核兵器を使うつもりなのか?内戦で核兵器を使うのは・・・とか余計なことばかり考えてしまいます。

2014.09.14

  

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