現在をうろうろ(401)

 平安南道北部の工業とそのインフラ(7) 安州近辺の化学工業と硝酸製造の考察・・・

 さて、この付近の工場で上から見て理解できるものは・・・東南興駅の近くのプレキャストコンクリートの工場ですかね・・・ブロックとか作っているのではないかと・・・川からの砂とセメント用のタンクのようなものがありますからね・・・座標は・・・

 39°39'37.50" N 125°43'16.61" E ここです。2014年3月26日の画像ですが・・・何か収穫物の乾燥が行われていますね。大麦のシーズンにはちょっと早いような?

 どうも、気になるのは国連の食糧統計における北朝鮮の食糧生産量ですね。どうも、見た感じと合わない・・・平安南道の穀物統計なら、あの位の水準になると思うが・・・多分、地方ではかなりの余剰生産がありそうな感じです・・・実際、倉庫もあるし・・・このあたりの事情が気になりますね。

 さて、ここの情報はウクライナ語で存在しますね。技術援助の先々の国から情報を取って来るわけですが・・・なかなか友好国はしっかりとやっているようです。この工場の構成は興南のものとほぼ一致しますね。北朝鮮の川には無尽蔵の砂がありますからこの手の工場には非常に有利ですね。シリカサンドですからね・・・

 さて、もう一つ別口の工場があります。これは木材を扱っていますから・・・木材パルプ工業の系譜にある工場でしょう。・・・座標は・・・39°39'19.52" N 125°40'07.06" E ここですね。

 左の写真の様な工場があります。水処理施設があって、木材となればパルプ工業ですね。パルプから紙を作るのか、それともセルロースを利用した工業なのか?

 パルプ工業の守備範囲は・・・製紙をはじめとして、人絹・酢酸系の塗料・セルロイド・爆薬原料・セロハン・製糖原料・・・などですね。

 パルプ工場だと、亜硫酸カルシウムや硫酸ナトリウムが必要ですね。木材によって薬品は変わるようですが・・・人絹用なら水酸化ナトリウムですかね?いずれにせよ樹木からリグニンを抜いてセルロースにするわけですから・・・

 爆薬関連の製造はなさそうですね。火薬庫の建物が無いから・・・基礎原料を作っている可能性はありますけどね・・・

 いずれの薬品であっても・・・近くの工場で製造できるような感じですね。さて、ちょっと気になるのは、この安州の化学工業と、寧辺の核関連施設との関連ですね。どうも、寧辺には价川・1月18日総合機械工場・順川のラインでの化学物質の移送かね?硝酸工場はどこにあったのやら?

 日窒は硝酸製造は朝鮮ではしなかったような?旭延岡工場からの移出のようですね。アンモニア源はカーバイドから石灰窒素を作って、石灰窒素をアンモニア源にして・・・硝酸製造という事になりますね。しかし、硝酸製造プラントはどこに隠れているのやら?・・・もしかしたら・・・

 スカッドミサイルはソ連で1957年に配備が始まったミサイルですね。この初期型の燃料はケロシンと硝酸ですね。北朝鮮が導入したのは、エジプトから1976年にスカッドBを2基入手してコピーしたとされます。それと、気になるのは硝酸の使い道としての核燃料サイクルの方ですね・・・こちらは、1956年のソ連との原子力研究協定によって始まるようですから・・・このあたりは予習済みで・・・北朝鮮の核開発の流れ (1) ここで見ていますね・・・で・・・研究炉建設に先立って、1956年に放射化学研究所(所在不明?)の建設が開始された。ここでは核燃料の化学加工や成型の研究が行われていた・・・こんなわけですから、この頃から硝酸は2つの事のために必要だったわけですね。

 2002年の北朝鮮がイエメンに輸出した15発のスカッドミサイル本体と通常弾頭と発煙硝酸80缶・・・これらを積んだ北朝鮮の貨物船が拿捕された事件がありましたが・・・イエメンには発煙硝酸を製造する技術が無いのか?なんって気になります。工業の裾野を眺めていると・・・日本は、戦争の遂行能力は低そうな感じですね。総力戦を行ったら・・・既に基礎資材の多くを輸入に頼っていますから、どうやって戦争継続をするのかね?サービス業が主力となりつつある国は、軍備の放棄まで必要になるような気がしますが・・・自国だけでは戦えない・・・日本が始めた戦争に加担する国は無いから・・・孤立したら飢えるし、戦争道具の生産も困難・・・石油化学が基本で石油が無い国だから・・・そして、石油化学の火も消えつつある・・・

 この南興青年化学工場の沿革が不明ですね。非常に怪しい情報ソースによると1970年代半ばに建設が開始されたとされています。そうなると、スカッドミサイルの製造を決意した頃で、ウランおよびプルトニウムの化学基礎研究も行われるようになった・・・この時期ですね。どうやら、ここの工場のメインは硝酸製造と考えて良さそうな・・・

 主体肥料ってのも良くわかりませんが、雰囲気としては石灰窒素ですかね?しかし、無煙炭で肥料を作っていると言われますから、カーバイドから石灰窒素を作っているということか?いや・・・無煙炭のガス化による肥料ですから、石灰窒素を過去のものとして、アンモニア合成による尿素肥料への移行ですかね?主体鉄は、ロータリーキルンによる直接製鋼法ですすね。非鉄金属関連では文坪精錬所が出てきますが・・・現文川市のこれって住友軽金属元山工場の後進なのか?それとも、鉛精錬を行っているらしき方なのか?雰囲気としては、住友金属の方は現在なお再建中のような感じですね。一応は動いていますが・・・エネルギー関連では・・・

 安辺青年発電所とか1986年着工1996年に1期工事が終了、2期工事のスタートで・・・このあたりが、大きなダムの開発の始まりですかね?この発電所は存在のチェック以外はしていないですね・・・80万キロワットの発電所・・・これって大きな電力ですからね・・・何に使うか気になります。

2014.08.31

  

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