現在をうろうろ(389)

 元山から平壌への道・・・元山平壌街道の沿線(9) 院倉のミサイル基地の構成は・・・?

 前回のミサイル基地は良い場所にありますね。地図で眺めて感心してしまいます・・・周囲が山に囲まれている素敵な場所です。

 場所は院倉駅の西に当たります。右の地図で赤丸をつけた辺りです。小さな流れが書き込まれていますから、多分間違いないと思われます。この場所の、特に山の南側の表向きの基地への道路の系統性は極端に悪く、院倉の駅前の広場に見えるのは河川敷ですし・・・基本的には引き込み線の操車駅みたいな感じの駅ですね。

 この基地から院倉駅を利用するのは困難と言える感じです。そして、この基地が重要な基地で偉い人が車でやって来る事を考えると・・・

 この場所は院倉駅よりも梓洞駅の方が大型車両のアクセスは良いようです。それに、梓洞駅のプラットホームには屋根があります。最寄りの駅には残念なことに屋根が無いし・・・かなり遠回りになりそうな感じです。立派な車で、橋の無い川を渡るとかは困難ですから・・・どうやら、この梓洞駅が便利なのではないかと・・・

 このあたりの炭田は平南北部炭田というようですね。このあたりの鉄道はどうやら昭和12年ごろから着工されたような感じですね。残念なことに、この時代になると、資料が殆ど無くなってしまいますね。

 戦争は出版の自由を失わせ、基礎資料も軍事機密として公開されなくなって行くことになります。軍事機密資料を当たっても、調査報告は減少・・・単に、生産目標と生産把握のためのものへと移行・・・そして、敗戦ですね。

 昭和11年までは、日本の出版界も一応は動いていますが、昭和12年日華事変以降は、明らかに非常時へと移行していることが分かりますね。戦争の準備などすると、ある日突然世界が変わってしまう可能性が高い事が良くわかります。気がつくと戦争・・・そんな感じですかね。興味深い事に、このあたりは文献資料が少なすぎる気がしますね。

 残念ながら、この地域に関する資料は限られてしまうというわけです。どうやら鉄道が延びてからの時代の炭鉱のような感じですね。この、順川から成川にかけて着目されていたのは砂金のような感じですね。金鉱山などもずいぶんとあって・・・賑わっていたはずです。現在も金鉱山と精錬所の組み合わせがかなりありますから、そこそこの産金量を誇っているのではないかと思われます。

 梓洞里の炭鉱などは、どうやら・・・宣戦布告なき15年戦争の中で開発されて行った炭鉱という事になりますかね。一応、採掘は行われていたはずなんですが・・・

 さて、この地域の昭和10年代の様子は不明ですね。文献調査は諦めるとしましょう・・・さて、この場所に関する知識は、現在の衛星写真を元にするしかないですね。

 さて、この場所はなかなか良い場所で、北西からの鳥瞰図とすると、右の写真のようになります。アの部分がミサイル基地の中心部ですね。まわりは山に囲まれています。メインの620m程のトンネルの出入り口がウの部分です。最寄駅は院倉駅になります。院倉駅でホームに降りたら、駅舎から南へ進み、線路を渡って反対の人家の並んでいる脇を抜けると、民家が並ぶ通りがあって、その中を抜けると・・・砂利道か簡易舗装の道に出て、それを左に曲がって真っ直ぐ進むと左に、哨所があります。その先にトンネルの入り口があります。

 表向きの基地はイとオにあってオの基地とはエのトンネルの出口があるので、一連の基地である事が分かります。

 一応はこれが中核部分なんですが・・・このほかにこの山の周囲には倉庫群があります。気になるのは、平壌の周囲にはうんざりするほど対空陣地がありますが、ここには陣地らしきものすら見当たりません。谷の要衝を軍事基地で押さえている事は間違いないのですが・・・対空兵器が気になるわけです。

 ただ、ここに南からのミサイルや航空機が来るとなると・・・平壌の防空網を突破した後の話になりますから・・・それは予定していないのかもしれません・・・軍事境界線から200kmですから、侵攻が起こった場合の主力撃破のために使われる可能性が高い基地のような感じですね。基本的には初期のスカッドミサイルの運用を考えた基地のような感じがしますね。

 国境防衛用であるとするなら、平壌への侵攻を押さえるためのもので、平壌よりも後退しての防衛線を持たないという事なのかもしれません。

 ただ・・・なんとなく、北朝鮮は侵攻ではなく国防を中心の装備を選択している可能性が高いような気がしますね。軍事境界線付近の様子は良く見ていませんが、なんとなく・・・平壌の防衛線の雰囲気がね・・・中国と一脈通じるものがあるので・・・戦略や兵器の導入がソ連だというのもありますが・・・ただ、何が出てくるか・・・気になりますね。

 あとは、この基地の補給ですね。ミサイルを撃ち尽くしたらどうするのか?というより、この基地の車の装備がかなりのものですから・・・やはり、展開先が決まっていて、侵攻とともに別の基地へと兵員を分散させるとか?そうなると、似たような装備の基地があっても良さそうな気がしますね。

 実際問題としては・・・この基地のトンネル部分が気になります。炭鉱の跡かもしれませんが、掘りだされたものから推測すると、かなりの空間が地下にありそうですからね。見たものは良いとしても・・・文献調査には時間がかかりますね・・・特に見つからないものを探すとなるとね。

 やはり、見た衛星写真の映像だけにした方が良さそうです。

2014.08.25

  

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