現在をうろうろ(380)

 元山から平壌への道・・・平壌-元山観光道路とその沿線(5) 物資の集積と、首都防空のための基地?

 前々回の、道路を巡る攻防に関連して北朝鮮の軍事基地のひとつの典型のようなものを紹介するのを忘れていました。北朝鮮の軍事基地は、一つの完結した陣地を構成するようで、物資の集積場でもあるような感じです。日本などの軍事基地は物資と戦闘単位は分離しているような感じで、戦闘基地に物資の集積は少ないようです・・・補給廠が独立していて、命令によって物資の移送が行われる・・・ちょうど、銃と弾薬が別に保管されているような感じですかね・・・それに対して、北朝鮮の軍事基地は兵士・兵器・弾薬・食料などが集積され即応状態になっているような感じです。まあ、現在は単に休戦中の戦時の国家ですから仕方ないとは思いますが・・・戦時ですから、北朝鮮や韓国へ物見遊山で出かけるのは・・・なんって、思いますが・・・さて、コンパクトにまとまっているのは・・・座標・・・

 38°51'22.65" N 126°15'03.61" E ここですね。右のような感じで建物群が配置されています。右の写真では目立ちませんが、写真中央部に特殊倉庫区画があります。

 左の写真のように、弾薬庫や武器庫などが存在しているようです。

 ここの基地では、多分この倉庫区画を中心に山に立て籠もっての抗戦を行う事ができるという事になるのでしょう。ただこの場所は、ちょっと複雑なのかも?なんとなく、右の写真の上の方に並ぶ白い建物群は左の写真の戦闘単位の持つ倉庫群と、写真下の倉庫群は別の管理の物のような感じですね。

 根拠は薄弱ですが、下の表向きの倉庫群は独立していて、出入り口は写真右下の正門一か所になっているようです。そして、写真中央の武器弾薬庫とは独立している・・・という事は、写真下の倉庫は糧秣庫でこの地域の戦闘単位の糧秣を管理しているという感じですかね。

 付近をあちこち眺めていると、北京の大陸間弾道弾防衛のミサイル基地に類似のものを見つけました・・・座標は・・・

 38°53'37.47" N 126°11'57.43" E ここですね。北京では、北京中心部から50kmの所に35km毎に置かれていたものと類似なので同じように配備されているのではないかと思うのですが・・・残念ながら、北京と違って秘匿度が高い様で・・・見当たりませんね。

 そのうち気合を入れて探せば出てくるとは思いますがね。日本の首都圏も、住宅稠密圏の50kmにこういった対空ミサイル陣を展開しなければ、戦争のできる国にならないのではないかと思うのですが、そういった固定基地を置くような話は出てきていないようです。イージス艦では・・・固定基地と違って防空力に問題があると思えますが・・・なんとなく、貧乏くさい防衛を考えているようでね。三交代で始終軍艦が哨戒するような体制を組んでいるわけでもなく・・・単に、兵器が存在する事で安心しているみたいです。兵器はシステムとして存在するものなのですが、兵器をシステムとしてではなく・・・なんとなく、国家のアクセサリーとして考えているのではないかと心配になってきます。イージス艦などもシステムの中で考えるものなのですが、個艦単位での優劣論が我が国では重要なようです。日本刀的な兵器が好まれるお国柄ですから・・・同じ長さ、重さの日本刀対鉄筋棒で同じ腕前の剣士が戦ったら優劣はそれほど無いような?人間の体は軟ですから・・・肉を切らせて骨を断つとするならば・・・日本刀でも鉄筋棒でもどちらでも骨は切れ砕ける・・・コストパフォーマンスは鉄筋棒の勝ち?数回刃を合わせたら、日本刀は持たないのでは?本気の戦闘では、戦い続けられるか・・・持久戦が戦えるかですからね。余計な事を考えながら、衛星写真を眺めると・・・

 ああ、北米対策ではないようです。とりあえず、全部で3か所のS200か、それに類似のミサイル基地を確認しました。平壌の南に展開されています。座標は2つ目は・・・ 38°45'43.38" N 125°51'08.95" E ここですね。

 左のような防空ミサイル陣地があります。そして、もう一か所・・・座標は・・・

 38°48'06.94" N 125°27'58.04" E ここですね。

 セオリー通りに35km程度の間隔で設置されています。

 ランチャー6基装備の4大隊が存在するようですが、固定基地としてはこの3つしか見つかりませんでした。一応は、この3つの基地で韓国からの航空機及びミサイルに対する防空体制には問題ないようです。

 どうやら、北米からの大陸間弾道弾を意識した配置ではないようです。北米からの大陸間弾道弾であれば、あと、少なくとも2か所必要ですね。このミサイルシステムが予定しているのは南朝鮮からのB52などですかね?

 探せば見つかるものです・・・基本的な配置については北京の防空体制と類似ですから、わが東京も同じような基地を設置しなければならないのではないかと・・・対中国・北朝鮮・・・そうなると、関東平野を取り巻くように35km毎にパトリオットを導入する事になるのかね?ざっと半径100kmで240度程の範囲に配置しなければならなくなるから、12大隊も設置しなければならなくなるのか?現有の高射群の2倍程の追加か・・・しかし。以前、首都防衛のために市ヶ谷・習志野へ配備した理由が分からない・・・

 北朝鮮も中国も首都から50km程の距離に適切に配備していますから・・・我が国の北朝鮮のロケットの際の配備は何だったのか?軍事的に意味のない場所の配備か・・・北朝鮮からのミサイルで、韓国領を通過しない物であるなら・・・入間基地でOKなはずですが?意味のない場所に置いたのは?ミサイル恐怖症で泣き叫ぶ政治屋の御守りとして、近くへ配備しなければならなかったのか?

 危機に対して準備されているはずのものを、あちこち動かすというのは計画性の欠如でしょうから・・・素人が泣き叫ぶのに対して実務屋が諦めたという事なのか?気になりますね。ああ・・・余計なものを見つけたために、平壌の防空体制を調べちゃいましたよ・・・東明聖王陵墓からチェックするつもりだったのに・・・

 さて、東明聖王陵墓は右のようなものです。高句麗の始祖の墓で、元は現在の中国領の集安にあったのですが、高句麗の都を平壌に移した時に、東明聖王陵墓も移されたとしています。残念なことに、この場所はちょっと文献にあらわれていないようなんで・・・朝鮮総督府の調査は不明ですね。

 さて、ここを過ぎると対空陣地が目白押しになりますね。2つの基地を見つけるために、平壌の防空網を一通りチェックしちゃいましたが・・・これは後日ですね。

 ただ、ここまでの間の道路に向かって開いた谷には怪しげな建物群がありますね。どうやら、色々と通過しようとするものに対して砲弾やミサイルを飛ばしてきそうな感じですね。

 戦争準備なんってするものではないような気がしますが・・・特に、公言して行うものではないと思うのですが・・・不思議な国・・・

2014.08.20

  

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