現在をうろうろ(365)

 北朝鮮の海岸防衛・・・軍事境界線から北へ・・・清津の街と精錬・化学工場・そして主体鉄のオリジナルか?

 海岸の大きな製鉄所は眺めましたから、その他の工場を眺めることにしましょう。

 精錬所がありますね・・・座標・・・ 41°47'00.79" N 129°45'00.70" E ここ・・・

 大きな受電設備を持っていますから、電気精錬を行っているようです。多分、アルミニウムの精錬ではないかと・・・それとも、清津火力発電所?・・・この場所が、かつての清津空港の場所ですね。

他には、化学工場がありますね・・・座標は・・・

 41°47'14.04" N 129°46'08.13" E ここですね。

 さて、何を製造しているのやら?興南の化学工場とは違った構成です。あちらはカーバイドからスタートする合成繊維工場ですが、こちらは明らかに違う・・・その上、煙突が・・・工場で製造中に発生するガスを集めて処理して煙突から大気放出という感じですね。このパターンの工場って・・・何だろう?製鉄所でベンゼンが作られていますね・・・ベンゼンをスタートとする化学工業かね?

 ベンゼン・フェノール・クレオソート・タール・・・芳香族・・・この手のものが原料だと何でも作れそうですね。この場所はかつては大日本紡績株式会社のあった場所ですね。ユニチカか・・・この工場では人絹を製造し、その他、セルデン式接触硫酸製造装置を設置した硫酸工場・硫化ソーダ工場・・・どちらも臭い工場ですね・・・広大な工場用地の半分以上が再開発されようとしていますから、人絹の生産ラインが撤去されているのであるとすれば・・・硫酸・硫酸ナトリウム工場が残存しているとか?

 硫化ナトリウムなんって・・・毒ガスに近いね・・・酸をかければ・・・硫化水素が発生するね。まあ、この工場は化学兵器工場に化ける事もできるという事になりますね。

 海岸にかつての三菱鉱山清津製鉄所がありますね・・・しかし、資料が無いね・・・三菱鑛業株式会社清津製鉄所これかね?昭和15年に軍需工場の調査に名前が出ている・・・この製鉄所に関する資料が・・・あった!神戸大学 電子図書館システム --一次情報表示-- この中にありますね・・・

 品位六十パーセントまで引き上げられた茂山の精鉱を処理するのが清津の三菱精錬所のロータリーキルンだ。清津は大陸への門戸として最近急激にのし上って来たが工業都市としての清津は三菱のロータリーキルンと目下千二百五十万坪の広大な土地を擁して建設中の日鉄清津製鉄所とによって新しく北鮮の「鉄の都」として息吹きを始めることが約束されている。
 三菱のロータリーキルンは一九三四年ドイツのクルップで成功した所謂レン法(Rennverfahren)によるもので特許権を買収したのは支那事変起って間もない昭和十二年九月で、当時は本尊のクルップですら工業的に自信なく、漸く試験の最終期を終ったばかりだったので、支那事変の生々しい硝煙を背景に敢行された特許権の買収は当時にあっては非常な冒険とされたものだ。が三菱の茂山の貧鉱処理をもって国策に奉ぜんとする熱意と、レン法に対する自信とは、十四年五月に第一基炉の火入れにひきつづいて七月、十月、十一月と矢継早な火入れを見る快速的建設を展開し世界の驚異として大きな話題を投じたものである。

 ここの記事にはずいぶんとお世話になっていますね・・・これって、主体鉄と同じパターンの製鋼法では?海綿鉄を作りだして加工する・・・海綿鉄は扱いが面倒ですから・・・もしかしたら、ここの工場のがオリジナルで、金策市にここのコピーを完成させたとか?

 この三菱鉱山会社の清津製鉄所の座標は・・・ 41°46'41.03" N 129°47'28.29" E ここですね。

 なるほど、金策市にあるやつに似ていますね。

 どうやら、茂山鉄山と朝鮮で採れる石炭に合わせた製鉄法としては、金策市にあった高周波加熱によるものよりも優れていたという事になりますかね。

 この技術が開発された時代は輸送費がかかる時代だったのでしょう。何しろ、帆船とかも走っていた時代・・・それと、戦争での物資の送還が困難になりつつある時勢に、すべてを現地の陸上輸送に頼るための方策?・・・とにかく、今とは輸送インフラが全然違う・・・ある意味、北朝鮮は日本が困難を感じたそのインフラの中に現在もあるので・・・そこにあるもので間に合わせるために考え出されたものなのでしょう。近代デジタルライブラリー - 検索結果 日本鉱業発達史 興味深い本・・・近代デジタルライブラリー - 代用品の話 面白いね・・・

 いま、この手の製鉄法が見直されつつあるようです・・・良い鉱石も良い石炭も徐々に不足しているようですからね。日本では、砂鉄を使った製鋼法が研究されていたりもしますからね。生産設備に合わせて材料を求める時代は終わりつつあるという事か?あるものを使う事・・・次の時代は代用科学かね?でも、日本の高炉も高炉にあった原料の輸入が困難になったらただの産業遺産になってしまう・・・まあ、日本には基礎技術があるはずですから、新しい形へシフトして行く・・・か?それとも技術移転?というより、日本が研究施設になって行くのか?気になります・・・

2014.08.09

  

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