現在をうろうろ(312)

 北朝鮮の海岸防衛・・・軍事境界線から北へ・・・咸興の周辺は?

 今度は咸興湾と、その周辺を眺める事にしましょう。咸興湾の港は西湖津とか呼ばれていたようです。

 手持ちの古い地図では右のような地域ですね。ちょっとは行き当たりばったりではないように予習を・・・この地域の産業の力の源は水力発電で、どうやら石油火力発電所もあるようですが、あまり動いている感じがしませんね。

 水力発電所は、金剛山電気鉄道が行ったのと同じようなものです。川の上流から取水して、トンネルを通して傾斜の大きな所へ導き、そこから鉄管を敷設して麓の水力タービンを回すというものです。その発電所が3段になっています。

 一番下流側にある水力発電所の座標は・・・

 40°02'43.14" N 127°24'34.69" E ここです。

 左の写真のようなものです。写真左下の丸い入水施設のサージタンクから鉄管で中央下の発電施設まで水を引いています。ここで発電に使われた水は写真左上の水路へ流れ用水として使われているようです。この発電所の高低差は76mです。長津線の東洋駅前にありますね。右上の地図では・・・五老駅の次で・・・切れていますが・・・地図もここで裂けていて・・・とにかく、こういった発電施設が川沿いにあります。この3つの発電所とその水源は・・・

 右の写真のようなものです。左上にある湖が長津湖で西海岸へと流れていく川をせき止めて作られた人造湖です。そして、ここから水をおよそ20kmの区間を水圧隧道に導いて・・・3つのピンのいちばん左の所まで導いています。この水を3回に分けて発電するというもので、総落差は1000m程あるかと・・・

 長津湖というキーワードを得たので、ここの発電所の概要は・・・近代デジタルライブラリー - 朝鮮水力調査書. 第2巻 34コマ 第四節 長津川三浦里川、赴戦江 これから分かります。そして・・・近代デジタルライブラリー - 満鮮雑録 145コマ 長津江発電所の壮観 によれば、総発電量は32万キロワットとのことです。これによって興南の朝鮮窒素で窒素肥料の製造が行われたというわけです。

 結局のところ産業を動かすのには、電力などのエネルギーが必要だという事なんですね。震災の復興で、真っ先に行わなければならなかったのが電力の復旧だったはずなんですが・・・何故か何も決められずにずるずると・・・とりあえず、大きな火力発電所でも国策で融資して作っていれば、原発廃止であれ存続であれ、産業界は夢が見られたのに・・・現状では・・・自動車部品メーカー各社は、円安下でも東南アジアやメキシコへの新規投資を活発化。人件費や光熱費の高騰もあり国内拠点への投資には消極的・・・実際には、恐ろしい速度で金が動いて、産業の空洞化が起こっている・・・しかも、政府の財政は借金まみれで・・・だから、何でも良いから、とにかく戦争をしたいのでしょう。非論理的ですが、昭和の初めの状況ってのがそんな感じだったみたいですからね。経済的な閉塞感で、わが民族に火がついて・・・暴力と破壊に走るようです・・・駄々っ子みたいで情けない。それを、政治と称してやっているようにしか見えないですから。

 そして、石油火力発電所があるようです。ある事情で動かないという点では我が国の原発と同じような感じですね。座標は・・・

 39°51'13.82" N 127°34'40.21" E 多分、石油火力か石炭の混燃なのかもしれませんが、2003年から2010年ごろまでは殆ど稼働していないようです。2012年になると、3機ある発電システムが交代で稼働しているように見えます・・・でも、これは火力発電所かね?炉とタービン建屋?復水器は・・・なにか足りない気が・・・よくわからない・・・自信なし・・・まあいいか・・・とにかく、何か動きはじめた・

 この頃から、北朝鮮の屋根の色が変わったり、工場に動きが見えたり、様々な変革が起こっているようです。経済界てのは動きが早いですから・・・我が国が商船団を失ったのも早かったですから・・・北朝鮮も中国・ロシア資金が入って経済が活性していますから、今後どうなるのか?気になります・・・日本は、産業の空洞化がどのくらいの速度で進むかが問題ですが・・・多分、海外への技術移転とともに、あっという間に、本当に空洞化しそうな気がします。さて、エネルギー源に関しては見ましたから、その他の産業・・・じゃなくて軍事施設を眺めてみましょう。まずは、交通インフラに関連する空軍ですね。

 右の写真のような小さな飛行場があります。座標は・・・

 39°47'27.32" N 127°32'01.47" E ここです。ここでの使用機体は、先に見た航空機基地の機体と同じアントノフAn-2のようです。

 左の写真のように影から複葉機である事が分かりますから、間違いないと思われます。

 この機体はレーダーに映りにくいし、ミサイルでも落としにくいはずですから・・・ただ、この国は、地域型の経済・・・多分、道を単位とする経済だと思うので、道を代表する連中しか会議で移動する事は無いから、こういった航空機でも十分に国内の連絡飛行ができるのではないかと思われます。

 まさか、現在建設中の高速道路と合わせて、航空路網を整備する布石とか?

2014.07.19

  

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